https://www.cosmopolitan.com/j...個人によって症状はさまざまだけれど、多く人の節目となる更年期。ほてりや生理不順、情緒不安定などについては聞いたことがあっても、ほかにもあまり知られていない更年期特有の症状もあると言います。

今回は、<プリマ>から知っておきたい更年期のサインとさまざまな症状についてお届け。

更年期とは?

閉経(月経が完全に停止した状態)の前後には、更年期と呼ばれる期間があるもの。卵巣が完全に排卵をやめるまでと、その後の数年間を指します。

日本人の平均閉経年齢は50歳。更年期は年をとることの自然な過程で、ほぼすべての女性が経験すると言われています。

月経が一時的に止まったり、サイクルが短くなったりするのも、更年期の一部。それでも妊娠する可能性はあるので、家族を増やす予定がないのなら、更年期の間にも避妊をするようにしましょう。

ここからは、専門家に聞いた更年期のさまざまな症状をご紹介。必要な場合は病院で医師のアドバイスやサポートを受けてみてください。

更年期の症状と対策

肌、髪、目の乾燥

以前よりも目や肌の乾燥、かゆみを感じやすいのも、更年期によくある症状。

「更年期には、肌をなめらかにし、髪を柔らかくし、目をうるおすコラーゲンの分泌が減り始めます」と語るのは、更年期を専門とする看護師のキャシー・アバナシーさん。

アバナシーさんは対策として、より保湿効果の高い保湿液やコンディショナー、目薬、オメガ7脂肪酸のサプリメントを推奨。

関節痛

関節が硬くなり、痛むのも更年期の一つの症状。これはエストロゲン(炎症を抑えるホルモン)の分泌が減少し、昔の古傷が再び痛み出したりするから。

朝の方が辛く感じることもあるそうで、関節を柔軟にするピラティスやヨガなどの運動が◎。

膣の乾燥

膣の乾燥は更年期には非常によくあることの一つ。

「更年期の女性の40%が経験することであり、いたって正常な状態です」と語るのは、イギリスのブーパ・ヘルス・クリニックのペトラ・シミック医師。

更年期における膣の乾燥の原因は、ホルモンの変化。エストロゲンの分泌が減少すると、膣粘膜をうるおし、厚くすることができなくなるため、膣が乾燥するのだとシミック医師は解説。

潤滑油が効果的ではあるものの、症状がひどい場合は、かかりつけの医師に相談しましょう。病院では、ホルモン補充療法(HRT)などの方法もあります。

頭にもやがかかる

頭が混乱する、記憶障害ある、よく放心状態になる、なども更年期でよくある症状。

「頭にもやがかかったようになる、というのは、医学用語でも科学用語でもありませんが、頭の中がぼんやりした状態を指すのに使われています」とシミック医師。これは脳内のエストロゲンの値が変動するのが原因とのこと。

この症状については、更年期の女性の3分の2が、名前を思い出せない、会話の中で適切な言葉が出てこない、集中したり、決断を下したりするのにも困難を覚える、と報告しているそう。

また2021年にニューヨークのロチェスター大学が行った研究では、40歳から60歳の女性(平均的に閉経および更年期障害を迎える年齢)を対象に調査を行ったところ、多くの人が新しい情報を取り込んでそれを操作する、“作業記憶”に問題を抱えていることが判明。

記憶の不足は、リストやスマホのリマインダー、手帳などをフル活用して補うのがおすすめ。ほかにもクロスワードに挑戦したり、読書をや新しい言語の習得、瞑想やマインドフルネスも効果的です。

ニキビ

ティーンの頃のような吹き出ものを発見して衝撃を受けるかもしれないけれど、これも更年期に経験することがある症状の一つ。

10代の頃と同じで、体内のテストステロンの割合が変化することにより、皮脂腺が過剰な皮脂を分泌するようになり、毛穴を詰まらせて、ニキビを引き起こすそうで、あごのライン、胸、背中にもできるとのこと。

ただ月経期間中のニキビと同様、ホルモンの分泌が安定するとニキビも消えていくとシミック医師は言います。

不安、動悸

シミック医師によると、更年期にメンタルヘルスの問題を経験することは、非常によくあることなのだそう。

「エストロゲンやプロゲステロンなどのホルモンの分泌量に変化が起こると、不安になったり、うつになったり、イライラしたり、気分の浮き沈みを経験したりすることがあります。寝汗でよく眠れないと、症状は一層悪化します。不安で心臓がドキドキすることもありますが、これは体が『闘争・逃走反応』を示しているためです」

食べ物やアルコールで気分をまぎらわしたい気分になるけれど、食生活はメンタルヘルスに大きな影響を与えるもの。マグネシウムが豊富な葉物やたっぷりの果物、脳にもよい脂肪分豊富な魚を含む、野菜中心の食生活を心がけましょう。

気分がよくなる音楽を聞いたり、ゆったりと散歩をしたりするのも効果的。ヨガや瞑想、あるいは自分だけで静かに時間を過ごすことも、緊張や不安を緩和するのに役立ちます。

過活動膀胱

妊娠中は頻尿になると言われているけれど、閉経や更年期にも同じ状態になることがあるそう。その原因の一部は、エストロゲンの減少によって、骨盤底や膀胱のまわりの組織や筋肉が弱るため。

骨盤底筋を強化するためには、ケーゲル骨盤底筋体操がおすすめ。2018年に発表された、尿失禁のある2,349人の女性を対象とした研究によると、ケーゲル骨盤底筋体操を含む骨盤底を強化するトレーニングによって、女性たちの生活の質が改善したそう。

もし心配だったり、気になったりする場合は、小分けにして水分補給するようにし、専用アイテムも検討してみて。

睡眠障害

寝汗とも呼ばれる、更年期の女性の多くが経験するホットフラッシュは、眠りを妨げます。こうした症状を緩和するためには、ゆったりしたパジャマを着て、部屋を涼しく保ち、カフェインやアルコールなどの睡眠に影響を及ぼすものを減らすのが◎。

「閉経後には、閉経前よりも睡眠時無呼吸症候群を経験する傾向が報告されており、更年期によくあるうつや不安症などのメンタルヘルスの問題も、眠れなくなる一因となります」とシミック医師は言います。

瞑想やマインドフルネス、または温かいお風呂に入るのも、就寝前のリラックスに効果的。テレビやスマホの光は寝つきを悪くするので、寝室では見ないこと。また、夕方や午後遅い時間に昼寝をすると、寝る時になって目がさえてしまうことがあるので、我慢しましょう。

※この翻訳は、抄訳です。Translation:mayuko akimotoPRIMA