マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)でスカーレット・ウィッチを演じているエリザベス・オルセン。現在公開中のMCU最新作『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』にも登場している。

彼女が新聞「インディペンデント」のインタビューで「マーベル作品は映画ではない」論争について言及した。これはマーティン・スコセッシやフランシス・フォード・コッポラら大物監督の発言に端を発するもの。スコセッシ監督は「マーベル作品は映画ではない。テーマパークだ」とコメント、コッポラ監督も「見下げ果てた作品」と批判している。リドリー・スコット監督も「スーパーヒーロー映画は退屈」とすべてをまとめて評価している。

エリザベスはこれに対して「私たちがインディーズのアート作品を作っているとは言わない。でもこのような言葉が私たちのスタッフの価値を貶めていると思うと苦しい」とコメント。「マーベル作品には最高のセットデザイナーやコスチュームデザイナー、カメラオペレーターが参加している。あのような批判で彼らを蔑ろにすることは賞を受賞するような作品を作り、MCUにも関わっているすべての人の価値を損なうことだ」。

ちなみにエリザベスは2011年に出演したインディーズ映画『マーサ、あるいはマーシー・メイ』の演技が評価され、一気に知名度を上げた。インディーズ映画にもMCUにも出演した経験を踏まえてこう語る。「俳優の目から見て(スコセッシ監督たちのコメントは)わかる。演技の種類が違うことは完全に理解している。でもマーベル作品への批判は何百万人ものスタッフを軽く見ることだと思う。私はその点が気になる」。

この「マーベル作品は映画ではない」論争にはスパイダーマンを演じるトム・ホランドも参加している。昨年12月雑誌『ハリウッドリポーター』のインタビューで「スコセッシ監督はMCUの作品を作ったことがないからわからない」「MCUとアカデミー賞で話題になる映画の違いは1つだけ。MCUにはお金がかかっているという点だ。役の掘り下げ方や監督がストーリーやキャラクターを描く方法はどちらも同じ」と語っていた。論争はまだまだ続きそう。