映画『メタモルフォーゼの縁側』の「漫画から映画へメタモルフォーゼ!世界最速上映会イベント」が27日、都内にて開催。芦田愛菜、宮本信子、高橋恭平(なにわ男子)、狩山俊輔監督が登壇した。


鶴谷香央理の同名漫画を実写映画化した同作。周囲に馴染めず、ひとりこっそりとBL漫画を読むことを毎日の楽しみにしている主人公の女子高生・うららを芦田、夫に先立たれ孤独に暮らす75歳の老婦人で、もうひとりの主人公・雪を宮本が演じ、BLをきっかけに繋がったふたりが育む、年の差58歳の友情と挑戦を描く。


芦田は「雪さんとうららの関係から、友情に年の差なんて関係ないなと思いました。好きなものを好きというのも年齢なんて関係ないと思いましたし、『明日も頑張ってみようかな』と思わせてくれる作品だと思います」とコメント。宮本は「こんなにいいお話はそうそうないなと思いました。娘でもない孫でもない女子高校生と縁があって少しずつ友情が芽生えていくんですけど、本当に楽しかったです」と笑顔を見せた。

また、うららの幼馴染・紡を演じた高橋は、この日のイベントに緊張して前日は寝られなかったという。「今、生まれたての子鹿くらい足震えている」と緊張の大きさを表現した。



さらに「(なにわ男子の)メンバーが誰一人いないのがこんなに緊張するんだと思いました。でも現場の雰囲気がすごく温かかったんです」と回顧。「狩山監督には別の作品でお世話になっていたので、『恭平うウェイ!』とか言って元気づけてくれたり、愛菜ちゃんが笑って話を聞いてくださったので、芝居に楽しく打ち込めたのかなと思います」と撮影を振り返った。


さらに芦田については「愛菜ちゃんはどっちが年上かわからなくなるほどしっかりしていて驚きました」と言うと、芦田が「私もお会いするまで緊張していたんですけど、スタッフさんと話している輪に入れてくれて『分け隔てなく接してくれる方なんだ』とうれしかった記憶があります」と高橋の印象を語った。


すると高橋は「“愛菜ちゃん”って呼んでいるんですけど、僕最初に会った時には“さん”って呼んでいたんです。なかなか“さん”って言いづらいと思って勝手に“ちゃん”付けに変えたんですけど、“ちゃん”か“さん”かどっちがいいですかね」と芦田に質問。

「今ですか!?」と司会が驚くと、高橋は「ずっと気になっていたんですよね。“ちゃん”は“ちゃん”で申し訳なさもあるし、でも“さん”は“さん”で言いにくかったので、どっちにしたらのいいのかなっていう」と胸の内を明かした。芦田が「全然呼びやすいほうで呼んでいただいて大丈夫です」と笑うと、高橋は「“ちゃん”でこのまま行こうと思います。すっきりしました」と清々しい表情を浮かべていた。


「壁にぶつかった時の乗り越え方」という話題では、芦田が「書き出すようにしています。やることが溜まってきたり考えがまとまらなくなったりすると、投げ出したくなっちゃうこともあるので、自分がやらなきゃいけないこととか考えていることを小さいノートとかに書いてみると、意外と思っているより『そうでもないかもしれない』と思える。ToDoリストみたいに線で消していく達成感もあるのでおすすめです」と告白。

一方、高橋は「僕は(壁にぶつかることを)一種のゲームとして考えています。ラスボスなんだな、と。ボスがきて、そういうのを乗り越えていくみたいな。趣味もゲームなので、ゲームと思えばなんでも乗り越えられるなと思います」と打ち明けた。


「今、推しているもの」という話題に展開すると、芦田は「ジャズに興味があって。今まではなんとなくBGMとして流していたんですけど、もっと興味を持ってしっかり聞きたいなと思って。父もジャズが好きなので、教わりながら、まだビギナーなんですけど、ちょっとずつ聞いています」とにっこり。


同じ質問に高橋は「なにわ男子になってくるんじゃないですかね。この映画を機になにわ男子という名前がより広まればいいなと思います。『広まればいいな』ということで、本日4月27日はなにわ男子の2ndシングル『The Answer』と『サチアレ』の発売日になっていますので、良ければお願いします」と司会が止めるすきも与えず一気に宣伝。すかさず「すみません、私情を挟んでしまいました」と詫びつつ、客席からの拍手を浴びていた。


『メタモルフォーゼの縁側』は、2022年6月17日(金)全国ロードショー。

配給:日活

©2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会