クリス・ロックさんに平手打ちをしたウィル・スミスさん(写真:ロイター/アフロ)

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米スポーツ放送局「ESPN」の名物コメンテーターとして知られるスティーブン・A・スミス氏(以下、スティーブン氏)は、2022年3月27日(米現地時間)のアカデミー賞授賞式でコメディアンのクリス・ロックさんをビンタした俳優のウィル・スミスさんについて「キャリア最高の瞬間を汚した」「自分を恥じるべきだ」などと批判した。

「アカデミーは、いかなる形の暴力も容認しません」との声明も

「ドリームプラン」で主演男優賞にノミネートされていたウィル・スミスさんは、妻で脱毛症を患うジェイダ・ピンケット・スミスさんの髪型について、ロックさんが侮蔑的なジョークを言ったことに抗議。壇上でロックさんの頬を平手打ちした。その後、自身初となる主演男優賞受賞後のスピーチでは「みなさんに謝らなければならない」と涙ながらに行動を謝罪した。

スティーブン氏は授賞式が始まる前、自身のツイッターで「今夜のアカデミー賞は『King Richard』(編集部注:米での「ドリームプラン」の原題)で決まりだね」(以下、編集部訳)と作品の受賞に期待を寄せていた。

しかし、授賞式でのウィル・スミスさんの平手打ちを見たスティーブン氏は「今のは冗談だと言ってくれ」と投稿。その後も「彼はキャリア最高の瞬間を汚した」「自分を恥じるべきだ」などとウィル・スミスさんの行動を非難した。

ジェイダさんが脱毛症であることを知ると「彼女もウィルも素晴らしく、偉大だ」とツイート。ただ「でも、あの場でウィルがやったようなことはしてはいけない」と主張を変えなかった。

アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは事態を受け、「アカデミーは、いかなる形の暴力も容認しません」とツイートした。