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国民的ラジオスター、三笘薫爆誕!

知っていますか!?何と、昨晩、サッカー日本代表がカタールワールドカップへの出場を決めたのです。胸に去来する「カタールワールドカップって何年の何月にやるヤツだっけ…?」というそこはかとない疑問と、かつて同じような出来事が起きたときの国民的な盛り上がりとの鮮烈な対比に、僕は目まいがしていました。

はたしてこの出来事は本当に、1997年に日本中を熱狂させたジョホールバルの歓喜と同じ種類の出来事だったのでしょうか。相撲より短い時間で話が終わるスポーツニュース。もはや話題にすらならない渋谷スクランブル交差点の様子。テレビから「突破!」と聞こえてくる声は「THE突破ファイル」のもの。あまりにも何もないことに少しショックを覚えます。

その直接的な要因は、24日の日本VSオーストラリア戦がスポーツ配信アプリ「DAZN」での独占中継となったことでした。正確な数はわかりませんが、おそらくは100万から200万アカウント程度しか加入者がいないであろうアプリでしか見られないものが、国民的になろうはずがありません。頑張って1台を3人で見てもせいぜい500万人。『劇場版 呪術廻戦 0』を見た人数のほうが多いでしょう。

しかし、直接的な要因はDAZNであったとしても、本質的な要因はDAZNではありません。日本の広く浅い国民は、もう、そんなに、サッカー日本代表に興味がない。その残酷な現実を直視せざるを得ない現象だろうと思います。国民がどうしても見たいと願うことはなく、放送屋が「その映像を届けるのは我々の責務」とまでは思わず、お値段が高く収益が見込めなかったので、誰も中継をしなかっただけのことなのですから。寂しいけれど、それが世の中の流れかもしれません。見たい人は見たいけれど、みんなで見たいというほどのものではなくなった。それは一種の「成熟」と考えるべき現象かもしれませんから。

↓見たい人だけが見るものだから、豪華で雑味のない中継もできる!

松木がいない!安太郎がいない!

番宣はしなくていいんですか?いいんです!

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しかし、どんな世界にも取り残される人はいます。「DAZNに金払うのはイヤだなー」「でもワールドカップ出るかどうかは追いかけたいなー」という最大3000円の幅で揺れ動く微妙なラインの人たち。そんな人たちに差しのべられた救いの手は、まさに一周まわって「あの頃の俺たち」が帰ってきたかのような郷愁を誘うメディアでした。

この難局に立ち上がったまさかのメディア、それはラジオ。いやレィディオ。ニッポン放送様が、3000円払うのはイヤだけどその瞬間を味わいたいという微妙なラインの人たちのために「ラジオ生中継」を敢行してくれたのです。かつてドーハの悲劇と呼ばれた出来事がテレビ東京系でしか中継されなかったため、必死こいてラジオを聴いていたあの頃のようではありませんか。一周まわって1993年が甦ってきますよね。あの頃のサッカーキッズたち!日本人は30年後もワールドカップ出場決定試合をラジオで聴いているぞ!ずーっとラジオだぞ!

↓やっぱりサッカー中継はラジオですよね!

誰だ!DAZN見ながら配信してるYouTuberでも見たほうがマシとか言ってるの!

金子達仁先生(誰だっけ?)の解説だぞ!

あの頃のサッカーキッズたちが大喜びだ!


僕は月額980円で加入しているDAZN for docomoを優雅に表示すると、おもむろにラジオを取り出します。うむ、今日はあの頃に戻ってラジオで応援しよう。目はDAZN、耳はラジオ、これでいこう。ラジオのほうがライブ感があるだろうし。……と思って聞き始めたラジオですが、早速の違和感が。僕が目だけ向けているDAZNの画面と話がまったく噛み合わないのです。「金子先生は何を言ってるんですか?」とかの話ではなく、いつまで聴いていても話が映像と噛み合わないのです。

そして気づきました。勝手な先入観で「DAZNはいつでもリアルタイムから2分くらい遅れている」と思い込んでいましたが、どうやらラジオのほうが遅れているようなのです。のちに時間を計測すると、電波を通じたラジオ放送はDAZNから1分10秒遅れ、ネットを通じたradiko配信はさらに50秒遅れて、DAZNから2分も遅れています。大相撲ダイジェストなら三役以上の取組が全部入るくらいの長時間の遅延があったのです。

「DAZNが速くなったのか…?」
「いや、そんなはずはない…」
「電波が負けるなんてことあるのか…?」
「光の速さやぞ…?」
「いや、待てよ…?」
「そもそもこのラジオはどうやって」
「この試合を中継しているんだ?」
「ニッポン放送にいる金子先生は」
「何を見てコメントしているんだ?」
「もしかして…DAZNですか?」

実態は定かではありませんが、もしもラジオが「DAZNを見たあとにコメントして、それを電波で飛ばしてきている」のだとすれば、どうやってもDAZNより速いはずがありません。映像がなくて遅いものに何の用があるでしょう。僕はそっとラジオの電源を切り、DAZNに集中します。「これが一番速い」と思えば不満はありません。音だってラジオよりはクリアです。サッカー見るならDAZNだぞーんの看板に偽りなし。僕はDAZNに帰ります!

↓ありがとうニッポン放送!僕は間に合ってたので、DAZN入ってない人を助けてあげてください!


↓どういう文脈かわかりませんが、ニッポン放送さんはジャガーポーズでお祝いしてくれています!

ありがとうニッポン放送!

次同じようなことがあったらまたお願いします!



改めてDAZNで見守る試合。現地は小雨が降り、薄っすらと霧がかかったような状態になっています。スタンドには大きく揺れる日の丸と、何とかかんとかして駆けつけたサポーターたち。力強い後押しを受けて日本代表は勇ましく敵地に乗り込みました。ラジオではこの姿が見られないのが本当に惜しまれます。

試合は日本ペースで進みます。オーストラリアは何人かの主力を欠く陣容でもあり、あまり積極的に仕掛けてくる感じはありません。日本の攻め終わりを狙うカウンターで、フルスティッチの個人技が怖いかなというくらい。一方で日本も「勝てば決定」という試合ではあるものの、引き分けでも事実上突破決定というような状況ですので、無理はしない構え。DFラインでボールを持ち、長いボールで浅野拓磨さんや伊東純也さんを走らせるという形の攻めがつづきます。

しかし、遠めからの殴り合いとなったせいか、時間が経つに連れて前線と後ろとの間が開いていき、「そんなにリスクを負っているつもりではないのに何故か互いのゴール前を往復してしまう」ような展開に。こっちのシュート、相手のシュート、またこっちのシュートと、動きの激しいゲームになっていきます。

そんななか前半25分にはコーナーキックから日本ゴールにボールが入ってしまう場面も。ここはオーストラリアのファウルという判定でゴールは認められなかったものの、「そうかな…?」と首をひねる危ない場面でした。もっとも、日本も同じくらい南野拓実さんが外していましたのでお互い様といったところ。激しい試合の割には両者得点なく、まずは0-0での折り返しです。

↓サイドを抜け出した伊東から南野のヘッドはバーを叩いて入らず!


後半に入ると、それまでの長くて速い展開とは趣向を変えて、しっかり形を作ってジワジワと攻めていく日本。DFラインが相手陣内に入るくらいに押し上げてから組み立てを狙うような場面も見せ、日本らしい何も起きない試合へと持ち込みます。このあたりはさすがの森保采配といったところでしょうか。俄然、つまらなくなってきました!(※いい意味で)

後半24分の上田綺世さんの「入れそうで入れない」芸と、後半35分の南野拓実さんの惜しいシュートが出たくらいで、決定的な場面がないまま経過していく時間。あとはもうセットプレーか放り込みで一発あるかどうかくらいか。今日はこのまま引き分けかなという雰囲気も漂ってきます。

しかし、日本には新たなスターがいました。後半39分、執拗にアップの場面をカメラが追いつづけ、界隈からの「早く入れろ」の声を受けて、満を持して送り込まれたニュースター三笘薫さん。みんなが待っていた男は、与えられたわずか10分弱の持ち時間で歴史を生み出しました。

後半44分、右サイドでの崩しからギリギリのところで山根視来さんがマイナスに折り返したボールは、オーストラリア守備の緩慢さもあってペナルティエリア中央を転々とします。日本もオーストラリアも一瞬棒立ちのようになったその瞬間、大外からピュッと走り込んできた三笘さんがこれを蹴り込んで待望の先制点!

さらに後半アディショナルタイムの3分台、もはやチームとしては得点を必要としておらず、連動した崩しなども控えるなかで、三笘さんは個人の動きで相手を切り裂きます。一歩で相手を遥か後方に置き去りにする瞬速のドリブル。2人・3人と翻弄する切り返し。稲妻のような動きから放ったシュートは、相手GKの手を弾いてゴールへ飛び込みます。ダメダメダメ押しの2点目。世が世ならこの2点で国民的になったであろう大仕事でした!

↓あーーーーコレを地上波で流せなかったかーーー!


DAZNで見ているくらいの人であれば「うむ、せやろな」というような活躍かもしれません。しかし、このプレーが出会いとなる人も、世間にはたくさんいたことでしょう。ワールドカップを決める2点を、この素晴らしいドリブルとともに決めた選手のことを、地上波で広くお茶の間が見ている状態で届けられなかったのはもったいないことだなと思います。この選手がより大きな舞台で何を切り裂いてくれるのか、見たくなるようなプレーでした。ワールドカップへの期待やサッカーへの関心をも持ち上げるようなゴールでした。誰もお金を払わないのでは、致し方ないことですが。

それでも、日本にはラジオを通じてこの瞬間を共有した人たちがいます。ラジオで連呼されたミトマという名前から始まる熱がきっとある。願わくば、もう一度これをワールドカップで見せてもらいたいもの。そのときは国民的ラジオスターから、国民的ABEMAスターへとステップアップをしてくれるはず。まずはメンバーに残ること。そして本番で決めること。次はきっと国民的になる。ワールドカップ本番は、無料のABEMAでみんな一緒に応援しましょう!

↓ウマ娘に課金してくれた人のおかげでワールドカップが見られる!ありがとうウマ娘の人たち!

僕が競馬を支え、競馬がウマ娘を生み、ウマ娘の人のお金でサッカーを買う!

支え合う共生社会を感じます!



ゴン中山を女体化する「サッカー娘」とかで2026年大会の無料中継にも期待!