頬にシリコンを注入された女性医師(画像は『The Sun 2022年3月2日付「MY NIGHTMARE I turned 40 and just wanted to ‘look better’ but I was left with a giant HOLE in my face」(Credit: BackGrid)』のスクリーンショット)

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同僚が行ったフィラー(充填材)注射で人生が狂ってしまったアメリカの女性医師が、長期に及んだこれまでの苦しみを語った。同僚は違法なシリコンを注入しており、女性は顔に異常が現れるまでその事実に全く気付かなかったという。『The Sun』などが伝えている。

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アメリカに住む神経科医のジーナ・アンダーソンさん(Gina Anderson)は2013年、40歳の誕生日を記念し、同僚医師の勧めで頬にフィラーの注入を受けた。ちょうど顔の皺が気になり始めた頃で、同僚が施術を申し出てくれたこともあり「少しでも見かけが良くなるなら」と軽い気持ちで治療したのだった。

ところが施術から4年後、ジーナさんの右下頬は大きく隆起し、慢性的な炎症によって腫瘤が生じる「肉芽腫」と診断された。実は同僚が注入したのは違法なシリコンでジーナさんはそれ以降、顔に痛みを感じるようになり、右目の視力の低下にも悩まされた。

ジーナさんは「フィラーに使われたのはレスチレンやジュビダームビスタなどのヒアルロン酸だとばかり思っていたのですが、シリコンだったことが分かりショックを受けました。ただシリコンが注入されたのは右頬だけで、左頬には何が使用されたのかも分かりません。同僚は私のファイルを紛失したと主張したのです」と明かすと、その後の悪夢についてこのように語った。

「最初の手術ではまず、肉芽腫が摘出されました。手術は決して悪くはなかったのですが、その4か月後、シリコンを取り出そうとした医師は肉芽腫が再発していることに気付いたのです。結局シリコンを摘出することはできず、その1か月後には患部がさらに隆起して顔に穴が開いてしまいました。」

「医師はその後、隣接する皮膚を欠損部に移動させて覆う局所皮弁を行いましたが、1年後に再び穴が開き、新たに局所皮弁が必要になりました。しかし肉芽腫はそれから1か月も経たないうちに大きくなり、5度目の手術を受けたのです。」

なおこの5度目の手術はフィラー注入から8年が経った昨年6月のことで、ジーナさんは「顔の痛みで夜眠ることができなくなり、思考力も低下しました。また髪が薄くなり、常に疲れを感じ、仕事に集中できずにクリニックも閉鎖しました。まさに悪夢でした」と当時を振り返る。

そしてジーナさんが藁にもすがる思いで助けを求めたのが、リアリティ番組『BOTCHED(整形手術の光と闇)』のカリスマ形成外科医テリー・ダブロウ氏とポール・ナシフ氏だった。

ダブロウ氏は当初、「ジーナさんのケースはシリコンという異物により慢性炎症となった異物肉芽腫で、通常は4か月から1年で腫瘤が生じるものです。4年という非常にゆっくりとしたペースで症状が進行したジーナさんの治療は難しいかもしれません」と警告、実際に手術を行ったナシフ氏は経過についてこのように述べた。

「ジーナさんの手術は2度行いました。最初に行った手術の後、患部に液体(セローマ)が貯留し、再び腫れ上がってしまったからです。またジーナさんの頬には、あるはずのないガーゼの切れ端が残っていることが分かり、それを取り除きました。」

「2度目の手術では、肉芽腫とセローマが形成されていた部位を完全に摘出することに成功し、やっとジーナさんの納得のいく結果が出たようです。」

ジーナさんはシリコンの注入から7度目の手術でようやく身体の回復を感じるようになったそうで、次のような喜びのコメントを残している。

「手術後は脱毛が止まっただけでなく、新たに髪が生えてくるようになりました。気分もいいし、思考プロセスも速くなり、奇跡のようです。この手術は私の人生を変えたのです!」

なおアメリカ食品医薬品局(FDA)は顔や体にシリコンの注入をすることを承認しておらず、注入されたシリコンは血流にのって移動し、肺や心臓、脳の血管を塞ぐなど深刻な副作用があることを警告している。

ジーナさんは2018年4月に同僚医師を相手に損害賠償を求めて訴訟を起こしており、金額は明らかにされてはいないもののすでに和解が成立している。

画像は『The Sun 2022年3月2日付「MY NIGHTMARE I turned 40 and just wanted to ‘look better’ but I was left with a giant HOLE in my face」(Credit: BackGrid)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)