レトロ銭湯と禅寺巡りで心穏やかに。落ち着いたら行きたい「ととのう京都」旅
2021年の流行語大賞にもノミネートされた「ととのう」をキーワードに、JR東海主催の「そうだ 京都、行こう。」では、「禅と湯 ととのう京都」の旅を提案。コロナ禍が落ち着いたら京都で禅と湯を体験し、身も心も浄化されるのはいかがでしょうか?「禅と湯 ととのう京都」キャンペーンにて体験できる、銭湯や禅寺の一部をご紹介します。まずはととのう銭湯体験から!
キング・オブ・銭湯「船岡温泉」
約100軒の銭湯が現存する京都。戦火を逃れたことにより、歴史ある古き良き味わいのレトロな銭湯が、数多く残っているとのこと。その中でも“キング・オブ・銭湯”と名高い、国の登録有形文化財でもある「船岡温泉」をご紹介します!
「唐破風」と呼ばれる屋根が特徴的な「船岡温泉」
船岡温泉って?
船岡温泉は、脱衣所から浴室に至るまで、大正・昭和の趣を色濃く残しています。脱衣所から浴室へと続く、美しいマジョリカタイルが一面に貼られた渡り廊下や、牛若丸と鞍馬の天狗の彫刻の格(ごう)天井など、歴史を感じる見どころがたくさんの館内になっています。「温泉」と名がつくものの、天然温泉を意味するものではなく、銭湯になります。「○○温泉」という名のつく銭湯が多いのは、京都や大阪の特徴だそうです。
マジョリカタイルと格天井が美しい脱衣所
国内外で知名度が高く、キング・オブ・銭湯として知られている船岡温泉。日本で初めて電気風呂が導入された銭湯であるということや、ジェットバス・露天風呂・ひのき風呂・サウナなど種類が豊富であり、スーパー銭湯がなかった時代から、色々なお風呂が楽しめる銭湯だった…というのが、そう呼ばれる理由とのこと。
色々なお風呂が楽しめる浴室
船岡温泉は、一歩足を踏み入れると、ひと昔前にタイムスリップできるような、非日常を味わえる空間になっています。美しい装飾の歴史ある建物を愛でつつ、色々なお風呂を楽しめるというラグジュアリーな空間。比較的低めな温度である80度のサウナで、ゆっくりとととのってみてはいかがでしょうか?
脱衣所にある格天井の中央には牛若丸と鞍馬の天狗が彫られている
男女の脱衣所を区切る欄間
あちこちに歴史ある「マジョリカタイル」が使用されている
アップで見るとなお美しい〜
船岡温泉
営業時間(時間短縮営業中)
平日(月〜土):15:00〜23:30 日曜日:08:00〜23:30
利用料金
大人 450円
中人 150円(小学生の児童)
小人 60円(未就学児・乳幼児)
公式HP:http://funaokaonsen.net/dish.html
昔ながらの銭湯がカフェに!「さらさ西陣」
船岡温泉で温まった後は、徒歩5分ほどの所にある「さらさ西陣」の美味しいコーヒーで一服♪テレビや映画などの撮影のロケでも使われる人気のカフェです。築80年の銭湯旧「藤の森温泉」をリノベーションしたカフェで、銭湯だった外観・内観をそのまま生かした作りになっています。店内の壁一面に、マジョリカタイルが敷き詰められていて圧巻です。
「千と千尋の神隠し」のお風呂屋さんの様…。船岡温泉と同じく唐破風の屋根です
男女の浴室を区切る壁も残る店内。天井も高くて開放感
お手洗いにもマジョリカタイル!
「さらさ西陣」のオススメメニューは、トンカツが乗ったオムライスにエビフライが添えられている、わんぱくかつボリューム満点の「トルコライス」と、香り高く美味しい自家焙煎のコーヒー、そして手作りの濃厚な「キャラメルチーズケーキ」です。
キャラメルチーズケーキとコーヒーのケーキセット1,000円(税込)
トルコライス1,300円(税込)
ぜひ船岡温泉とセットで楽しみたいスポットです。
さらさ西陣
営業時間:11:30〜22:00(営業時間は変更になる場合がございます)
定休日:無休
公式HP:https://www.cafe-sarasa.com
次のページではととのう禅体験を紹介!
異国情緒溢れる中国式の寺院「萬福寺」へ
京都の宇治市にある黄檗宗大本山の寺院「萬福寺」は、1661年に建てられた、すべてが中国式の珍しい寺院です。初代住職は、中国僧の隠元隆蒅(いんげんりゅうき)という和尚さん。高名な僧として日本でも知られていた隠元和尚さんは、来日した当初は、3年間の滞在で故郷の中国へ帰国する予定でした。しかし、日本の信奉者たちが隠元和尚さんに帰らないで欲しいあまり、「お寺を建てちゃえ」と思いつき、隠元和尚さんのために建てたのがこの萬福寺とのこと。祖国の中国を懐かしむ隠元和尚さんのために、すべてを中国式の作りにしたのだそう。
萬福寺の総門
中国明朝様式を取り入れた、萬福寺の主要建物23棟、回廊、額などは国の重要文化財に指定されています。寺院の中は、龍をモチーフにしたデザインが多いとお坊さんからご説明いただきました。そう思って見て回ると、大きな龍に守られているような感じがしてワクワクします。
参道に並んだ菱形の石は、龍の背中を模しています
蛇腹天井(じゃばらてんじょう) と言い、わざと曲げて、龍のお腹を表しているのだそう
お坊さんたちが五体投地を行うお堂
萬福寺には、木魚の原型である「開梆」(かいぱん)があります。黄檗宗の寺院に特有の木製の法具で、時刻を知らせるものだそう。魚の形をしている理由は、魚は寝ている間も止まらないため、寝る間を惜しんで修行しなさいという不眠不休の象徴とのこと。
「開梆」。口にくわえているのは煩悩の玉であり、お腹を木で突いて鳴らし、煩悩を吐き出させるのだそう。
異国情緒あふれる萬福寺では、お坊さんが寺の中の見どころを案内してくれる他、坐禅の体験や、東京の国立劇場でも披露された梵唄(ぼんばい)と呼ばれる、仏具などを打ち鳴らしながらの読経を聴くことができる企画も体験可能です。詳しくはこちらのリンクへ。
自販機も萬福寺仕様に!売店も充実していて楽しかったです
筆者は坐禅を体験させていただいたのですが、広く厳かな雰囲気の法堂に座るだけで、なんだか身も心も引き締まりました。足が組みにくい人にも、負担を軽減したやり方を教えてくれるので安心です。法堂に響きわたる静かな鈴の音が体の中まで響き、清められたような気分に。
厳かな空気漂う法堂。
坐禅中です!(要予約、参加費1000円)
萬福寺
拝観時間:9:00〜17:00(受付終了/16:30)
拝観料:500円
公式HP:https://www.obakusan.or.jp/
ととのうセット
ご紹介した「船岡温泉」や「萬福寺」でも使える、京都府浴場組合加盟店の入浴券と参拝整理券、その他にマップやタオルもひとまとめになった「ととのうセット」を3月13日まで販売中です!「ととのうセット」はJR東海「ずらし旅 選べる体験」(※)のひとつとして選ぶことができます。詳しくはこちらのリンクへ
※「ずらし旅 選べる体験」のご利用は対象旅行商品の購入者限定となります。
「ととのうセット」。水分をすごく吸収するタオルで使い心地がいいです
ととのうセットの内容
・対象寺院の参拝整理券:天龍寺、東福寺、南禅寺、萬福寺、興聖寺(宇治)
・京都府浴場組合加盟店の入浴券
・ととのうマップ:社寺・銭湯の他、飲食店や観光スポットが掲載されたマップ
・ととのうタオル:オリジナルロゴ付き銭湯タオル
※参拝整理券と入浴券は、それぞれいずれか1箇所です。
雪景色の中の禅寺や、寒い日に銭湯の温かい湯に浸かるのは至福です。ぜひ京都の禅と湯で、心身をととのえてみてくださいね!
ととのう京都
https://souda-kyoto.jp/other/totonou/
※お出かけの際は行政による移動自粛についての最新情報や各施設の営業情報をご確認ください。
取材・文/まなたろう