横浜中華街を楽しんで(Fun)、ファン(Fan)になって!――オンラインチケットを使った回遊促進イベント「横浜中華街 楽楽 -Fun!Fan!-(ファンファン)」が開催されています。チケットは「食・茶・遊」を楽しめる3枚構成で、事前にオンラインで購入。対象店舗で体験後、会計時にスマホで決済します。それってどんな感じ? さっそく電車でとことこと横浜へ。体験してみました!

やってきました横浜中華街!

事前に電子チケットを購入!

横浜中華街――。日常でよく目にする、ありふれた街並みから唐突に姿を現す中国のそれ。横浜の街を普通に歩いていたらトートツに中国にぶん投げられたかのような強烈な非・日常感! とにかくデコラティブで極彩色な外観を誇る店構えの中華料理店が軒を連ねるこの異国観! それでいて、横浜中華街に一歩足を踏み入れただけで、お腹が空いたような気になるから不思議です。とにかく中華料理を食べる気満々になっています。

まずは事前に電子チケットを購入しておきます。以下さらっと。

(1)「横浜中華街 楽楽 -Fun!Fan!-(ファンファン)」の公式HPにアクセス。オンラインで電子チケットを購入。

(2)約70の対象店舗から好みの店を選んで入店。店舗スタッフにスマホで電子チケット画面を見せ、「ファンファンを使いたい」と伝える。食事やお茶や遊びの提供メニューを満喫。

(3)店舗スタッフから4ケタの番号を聞いて電子チケットに入力。決済終了。

なんだか、ややこしそう? いえいえそんなことはありません。事前に電子チケットを購入すれば、あとはお財布なしで楽しめるのです。

「横浜中華街 楽楽 -Fun!Fan!-(ファンファン)」
https://www.welcome.city.yokohama.jp/funfan/
【チケット料金】5,000円(税込)
※「食」「茶」「遊」各1枚の合計3枚。
※チケットご購入の際はYahoo! JAPAN IDが必要です。
【チケット販売期間】2022年3月13日(日) 19:00まで

ボリュームたっぷりの中華料理

3色の点心とか、五目チャーハンとか。とにかくもりだくさん。

頭の中は中華料理でいっぱいだったので、まずは「食」から。福建料理と広東料理を中心にしたメニューが並ぶ「清香園」の、「Fun!Fan!だけのオーナーシェフオリジナルコース」です。

ずら〜っと並んだこの品数はどうよ! 「三種千切り入りフカヒレスープ」に始まり、冷菜や「鶏肉とカシューナッツ炒め」の入ったプレート、五目チャーハン、デザートの自家製杏仁豆腐までがつぎつぎに運ばれてきます。あっという間にテーブルはいっぱい。これをポットで提供されるウーロン茶と一緒にいただきます。

つまりはお子様ランチ形式で8種11品が楽しめるのですが、ここのメニューは“お子様向け”どころではない本格派。エビのぷりぷり感が際立つエビチリ、クリーミーな味わいにこちらの舌までとろける杏仁豆腐と食べごたえがあります。

個人的なお気に入りは「ニュースタイル北京ダッグ」。お肉を挟む硬い揚げパンの食感…。お肉との相性抜群でした。

「清香園」から、「悟空茶荘」へ向かう途中、関帝廟に出くわす。派手!

■優雅にお茶タイム

「悟空茶荘」

お腹はぱんぱんでしたが、ここらでゆっくりお茶でも飲もうかしら。「茶」チケットを使おうと、「悟空茶荘(ごくうちゃそう)」へ向かいます。1階は茶葉、茶器、雑貨を販売していて、2階が茶館になっています。

店内には使い込んだ木製のテーブルや朱色の丸イスが配置され、どこか落ち着いていてレトロな雰囲気。女性を中心に、たくさんのお客さんが優雅にお茶を楽しんでいます。

「Fun!Fan!特別セット」は「悟空 暴暴茶」と「敦煌パフェ」の二本立て。まずは店員さんが茶器を用意してくれます。耐熱ガラス製のやかんにたっぷりのお湯、それがアルコールランプで温められるようになっていて、何杯でもおかわりできそうです。

耐熱ガラス製のやかんなどの茶器もステキ。アルコールランプで、お湯はいつでもアツアツ。

「悟空 暴暴茶」はバラの花や甘草が入ってのどに優しく、暴飲暴食の不快感を解消してくれるとか。いまの自分にピッタリやん! と心の中で小躍りしました。

「雑味を取り除くため、一杯目はお湯を入れてすぐに捨てます。二杯目はお湯を入れて10秒ほど待って。三杯目からは20秒ほど。だいたい4〜5杯は楽しめます」と店員さん。そう説明しながら、一杯目を入れてくれました。

「いい香り…」、思わず口に出すと、それに気づいた店員さんが急須のフタを外し、「ここがとてもいい香りがするんですよ」と教えてくれました。本当に! お茶を楽しむうち、気づけば、ぱんぱんだったお腹がいい感じに落ち着いています。気のせい?

そのあと「敦煌パフェ」です。黒い仙草ゼリーとあずきとタピオカ入り。たっぷりとアイスクリームが入っていて、ライチものっています。これがまた、驚くほどすっと自然に胃袋に収まるのです。甘いデザートはいつでも小さな罪悪感を覚えながら食べるものでしたが、身体の中がキレイになるスイーツってあるのかも? と思うほど。あっという間にたいらげました。

おみやげは中国茶で決まり!

「源豊行・本店」

ちいさなやかん型の茶こし。ちゃんとフタが開き、中に茶葉を入れて、浮かべて使う。

お茶があまりにもおいしかったので、おみやげに茶葉を買って帰ることにしました。そこで3軒目は「源豊行(げんほうこう)・本店」へ。店内にはガラ・スープやオイスターソース等の調味料や自家製のシュウマイ、カシューナッツの飴炊きと、調味料や中華食材、点心が所狭しと並んでいます。横浜中華街で味わったおいしいものはもちろん、優雅に楽しんだお茶の時間そのものを持ち帰りたい――。そんなふうに悩みながら選ぶこと自体が娯楽のようです。

「お楽しみ福袋 人気のお茶とお茶菓をセットにしたFun!Fan!限定福袋(20セット限り)」

ここでは「遊」チケットで「お楽しみ福袋 人気のお茶とお茶菓をセットにしたFun!Fan!限定福袋」を手に入れました。さらに食べるラー油「餃子醤」を追加で購入(こちらはチケットとは別料金)。ほくほくした気分になりました。

横浜中華街はなんどか訪れたことがあります。いつもいわゆる有名店だったり、以前訪れたことのある店に行って終わり、ということが多かった気がします。でも今回、新しい店に行ってみると、どこも店構えから想像したものとは違う驚きがあったりして、新しい世界が広がるよう。中華街はもともと奥が深いと思っていたけれど、それどころではない奥行きがあることを実感。

つぎに来たときにまた訪れたい店が増え、新しい店を開拓したい欲も増しました。どうしましょう!?

中華街から山下公園は歩いてすぐ。やはり絵になります。

文・浅見祥子