近年、コロナ禍の流行や生活様式の変化によって、親の将来についても早めに決めておこうという人が増えているそうです。まだまだ先のことと思っていても、「その時」は確実に訪れるもの。では、いざという時に慌てないよう「住まい」「お金」「相続」について、どんなことをあらかじめ話し合っておけばいいのでしょうか?また、親に切り出すきっかけはどんな形がベストと言えるのでしょうか?

親と将来の話し合い2位は「住まい」について、1位は?

みなとアセットマネジメント株式会社による調査によると、「親の老後(将来)に関して、どのようなことについて話し合っていますか?」という質問に対し、過半数以上が「亡くなった際のお葬式について」と回答しています。続いて多かったのは「住まいについて」と「要介護者となった際の介護について」でした。子どもにとっては、どれも、親が元気なうちに事前に話し合っておきたいことばかりです。

スムーズに話し合えれば意義のあることばかりですが…。

しかし、これらの話し合いをスムーズに進めるためには、親との意見の食い違いもある程度は覚悟しておかなければいけないません。調査では2割程度の人が親との意見の食い違いについて「大いにある」または「ある程度ある」と回答しています。

運転や一人暮らしの判断は、認知症になってからでは遅い!

具体的にどんなところで意見が食い違ったのかを聞いてみたところ、下のような回答があがりました。

・一緒に暮らしたいが親は嫌がる

・相続に関して、兄弟で揉めないように遺言書を書いてほしいが書いてくれない

・そろそろ自動車の運転をやめてほしいが、まだ大丈夫と言って運転している

・認知症になっていて、一人暮らしが難しくなってきているにも関わらず、本人はその危険性を認知できず施設に入るのを嫌がっている

特に、運転や一人暮らしに関しては、周囲に迷惑をかけてしまう可能性もあることから、話し合いを先延ばしにするのも限界があります。しかし、当の本人である親は問題の重要性をわかっていなかったり、わかっていても話し合いを拒否してしまうなどというケースがあり、意見の食い違いが発生するようです。

元気な時こそ話し合うタイミング!

以上のアンケート結果から、「住まい」「お金」「相続」については、親が元気なうちにできるだけ早く話し合っておいたほうが意見の食い違いも最小限にとどめられるようです。近所や親戚でお葬式があった時に親の希望を聞いてみるとか、自分のライフスタイルが変わった時に親にも一緒に考えてもらうとか、親のささいな病気や通院・入院をきっかけに話を切り出してみるとか。親も子も「まだ大丈夫かも?」と思ってしまう時こそ、話し合いにベストなタイミングと言えるでしょう。

【調査概要】
調査主体:みなとアセットマネジメント株式会社(https://myhome-dkw.jp/)
調査期間:2022年1月12日(水)〜2022年1月13日(木)
調査方法:インターネット調査
調査人数:1017人
調査対象:全国の40代〜60代男女
モニター提供元:ゼネラルリサーチ