ここ数年、体に良い食材「スーパーフード」という言葉がひんぱんに聞かれるようになりました。「一般社団法人日本スーパーフード協会」によるスーパーフードの定義は、「栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせ持つ」とされています。

アサイー、チアシード、ケール、スピルリナなど、次から次へとスーパーフードが登場し注目を集めていますが、スーパーフードは特殊な食材で、普段の食生活にどう取り入れたらいいのかわからないと思っている人も多いのではないでしょうか。

オーストラリアスタイルのカフェ「METoA Cafe & Kitchen」は、日常に良い食事を摂り入れることで、生活の豊かさにつながっていく“Eat Positive”をコンセプトにしたカフェレストラン。メイン料理はもちろん、スムージー、パンケーキのトッピングにもスーパーフードを取り入れています。同店のヘッドバリスタ・越川敬太さんに、簡単に日常生活にスーパーフードを取り入れるコツを伺いました。

東急プラザ銀座 METoA Ginza1階にある「METoA Cafe & Kitchen」。越川さんはカフェのメニュー開発にも携わっています。

スーパーフードを一番手軽に摂れるのはスムージー

バリスタの越川さんは「METoA Cafe & Kitchen」に入ったときにスーパーフードを知り、意外と身近にもスーパーフードが多くあることに気づいたそうです。

「2016年にこちらがオープンした頃からスーパーフードが話題になり始めて、店のメニューにも取り入れることになりました。スーパーフードというと普段の生活では摂りにくい食材と思われがちですが、実は身近にたくさんあります。りんご、ブロッコリー、きのこ、ナッツ、納豆も実はスーパーフードです。普段食べているものがスーパーフードだと知らないだけで、この食材がどんなに栄養があるかを知って食材を選ぶと、意識が変わってきます。価値を知ったうえで食事に取り入れると楽しいですし、身近に感じることができますので、お客様にも食材についてご説明しています」(越川さん)

スーパーフードを使用した「METoA Cafe & Kitchen」のおすすめメニュー。

越川さんが今一番推しているスーパーフードがスピルリナ。藻の一種で、サプリメントやパウダーが販売されています。スーパーフードの発祥の地であるアメリカ・カナダで、スーパーフードを代表するものとして認知されている、日本スーパーフード協会が特に重要としている「プライマリースーパーフード10」のひとつにスピルリナは数えられています。

ビタミン、ミネラル、たんぱく質(アミノ酸)、食物繊維、不飽和脂肪酸、β-カロテンやクロロフィルといった色素成分等、スプーン1杯分で50種類以上の栄養が摂れるまさにスーパーフードの王様です。

宇宙食としてNASAやJAXAが研究を進めているほど注目の食材です。

「スピルリナはパウダーが使いやすいです。スプーン1杯(4g)で1日分の緑黄色野菜が摂れるので、朝のスムージーにスプーン1杯分を入れるのが一番のおすすめ。一人暮らしだと野菜を使いきれずダメにしてしまうことも多いので、ブロッコリーやケールなど残りがちな野菜を使って、りんごやジュース、豆乳、牛乳などを好みで加えれば飲みやすいスムージーができます。

スムージーは基本、好きな野菜、果物を何でも入れてOKですが、定番として葉野菜はケール、ほうれん草で、青臭みを感じるようならりんごや好みのジュースを入れてください。

果物で合わせるのはりんご、いちご、ブルーベリーなどがおすすめです。

また、スピルリナは加熱しても栄養価が失われないので、カレーに入れると青臭みも感じず、おいしく摂取できます」(越川さん)

「オーストラリアンスムージー GREEN」

「METoA Cafe & Kitchen」のスムージーは「RED」[YELLOW」「GREEN」の3種類(各968円)あります。「GREEN」はほうれん草、ケール、りんご、パイナップルジュース、レモン、生姜、スピルリナなど11種類の素材が入った緑色のスムージー。

濃いグリーンなので、青汁のような味?と思われがちですが、エルダーフラワーのシロップも入っておりほんのりと甘みもあり飲みやすく、ベースのパイナップルジュースやりんご、レモンの酸味も適度にありさっぱりとした味わい。りんごは半個ほど使っており、後味にりんごの風味もかなり感じます。苦味や青臭みはまったくありません。

「プライマリースーパーフード10」のひとつ、クコの実(ゴジベリー)とシュレッド状のココナッツをトッピング。クコの実は常温で置くとねっとりした食感になりますが、こちらでは冷やした状態で出しており、カリッとした食感が楽しめます。

スムージーといえば主にビタミン系補給のイメージがありますが、スピルリナが入ったことで栄養バランスがワンランクアップしています。

入れる食材を変えて目的別に作れるデトックスウォーター

フルーツや野菜、ハーブなどを水に入れて作るデトックスウォーター。「METoA Cafe & Kitchen」のデトックスウォーターは、目に良い「アイフレッシュ」、脂肪燃焼を助ける「バーン」、ビタミンが豊富な「ビューティー」、気持ちを落ち着かせる「リラックス」、抗酸化作用がある「リカバリー」と目的別に5種類(各638円)あります。

「仕事に忙しい女性でしたら、リカバリーに入っているマキベリーがおすすめ。フルーツの中でも最強クラスの抗酸化作用があり、アンチエイジングや、疲労回復の効果が期待できます。マキベリーもパウダーで売っているので、スムージーやヨーグルトに混ぜれば簡単に摂ることができます」(越川さん)

「デトックスウォーター RECOVERY」

疲労回復に適している「リカバリー」はオレンジ、パイナップル、レモン、マキベリーの入ったデトックスウォーター。オレンジやパイナップルの果肉と共に、水の中に浮いている紫のつぶつぶが、抗酸化作用のあるスーパーフードのマキベリーパウダー。マキベリーは、ブルーベリーに似た植物で、ビタミンA、 ビタミンC、ミネラル、鉄分、カリウム、ポリフェノール類などを豊富に含んでいるスーパーフードです。写真では少し見づらいですが、マキベリーのアントシアニンで、うっすらと紫色をしています。酸味がありさわやかで、ベリー系の風味が後味に残ります。さっぱりしていて食事ともよく合います。

果物や野菜を水に入れるだけの簡単レシピ。マキベリーパウダーも市販されていて入手しやすいので、おうちでも作ってみてはいかがでしょうか。

罪悪感なく食べられる!?スーパーフードをまとったパンケーキ

普段食べているおやつにもスーパーフードを加えれば、罪悪感なくおやつを楽しむことができそうです。「METoA Cafe & Kitchen」では、ホームメイドパンケーキにスーパーフードをトッピングしています。

「シトラス×シトラス」、「ミックスベリーズ」、「デスバイチョコレート」の3種類(各1408円)がありますが、女性に人気の「ミックスベリーズ」をチョイスしました。

「ホームメイドパンケーキ MIXED BERRIES」

青いお皿にローズ系の色が映える花畑のような魅力的なビジュアル!ボリュームのあるパンケーキが2枚もありますが、生地にメレンゲがたっぷりと使われており、ふわふわの食感でスフレのような感覚。軽いので一人でもぺろりと食べられます。

口の中でしゅわっと溶けるような食感ですが、生地に砂糖、メープルシロップが入って甘みがしっかりあり、クリームチーズを生地に練り込んでいるのでコクも感じます。

バニラアイスはオーストラリア産のものを使用。ミルク感が強いですがあっさりとした味わいで、ベリーの甘酸っぱさを引き立てます。

パンケーキを飾るのはブルーベリー、ホワイトマルベリー、ストロベリー、フリーズドライのフランボワーズ(ラズベリー)を砕いたもの、乾燥したバラの花びら、エディブルフラワー。エディブルフラワーもビタミンCがあり食べられますが、味自体はあまり感じないのでアイスと一緒に食べるといいかもしれません。

ビタミンCとカリウムが豊富なホワイトマルベリー(桑の実)は最近注目のスーパーフードです。ドライフルーツなので、チューイーな食感が良いアクセントになっています。ドライフルーツのホワイトマルベリーも市販されていますので、いつものおやつに加えてみると良いかもしれません。

つぶつぶが集まった木苺のような形のホワイトマルベリー。甘みはありますが優しい味わいです。

METoA Cafe & Kitchen:http://www.metoacafe.com/ 

取材、文/阿部純子、伊藤まさみ