もうすぐ今年度も終わり。新年度から新しい仲間を迎えようとしている職場も多いかもしれません。縁あって一緒に働くことになったのですから、できる限りお互い良い関係を築いていきたいものですよね。

しかしながら、せっかく期待の新人が入っても、なぜかすぐ辞めてしまう職場があるのも事実。今回は、優秀な人ほど早く辞める職場に見られる特徴を挙げていきます。

1.前評判が良すぎる

「今度の新人、すごい人らしい」「そんな人がうちに入ってくれるなんて!」など、入社前から新人を持ち上げる職場があります。

もちろん、その人に対する期待からの発言でしょうが、その職場で何か成果を出す前からベタ褒めするのは、プレッシャーになることもあるでしょう。

今までの職場で結果を出せたとしても、その職場ですぐ力を発揮できるとはまだわからないからです。

期待が大きい分、うまくいかなかったときの周囲の落胆も大きいでしょう。新人が些細なミスをしたり、わからないことを質問したりすると、「あんなこともわからないなんて」「これぐらいできると思ったのに…」と態度や言動に出てしまう人もいるかもしれません。

そのようなプレッシャーもバネにして頑張れる人もいれば、その重さに耐えきれず、潰されてしまう人もいるのです。

2.社歴や経験の長い人に対して、意見を言えない雰囲気の職場

中途採用は、多くの場合、即戦力採用。新しい風を吹かせるために、今のメンバーにはない知見や考え方を持つ人を採用する職場もあるでしょう。しかしながら、会社のその想いが、現場には浸透していないこともあるようです。

「前例がない」「現状のままで十分」と提案を吟味することもなく却下され、そしてそのような雰囲気のおかしさを指摘する人が誰もいない…。それがその職場の「普通」なのですから、異質な新人はどんどん居場所や役割がなくなっていくでしょう。

もちろん年長者や経験の長い人たちに対するリスペクトは必要ですが、リスペクトが畏れとなっている職場では、なかなか新人の良さが発揮できないと考えられます。

3.トップの器が小さい職場

組織で働く以上、評価者である上司との関係は無視できません。この上司との関係がうまくいってなかったり、上司自身の器が小さかったりすると、どんなに優秀な人でも評価されることはないでしょう。

上司の立場にあるからといって、その人が人の上に立つ器であるとは限りません。昇進というのは、仕事の能力や人望だけでなく、人を巻き込む力やタイミングなど、さまざまな要素が関係しているからです。器が小さい、マウンティング気質の人の部下になってしまったということも十分ありうるでしょう。

優秀な人ほど見切りをつけるのが早い理由

優秀な人ほどすぐ辞める職場の特徴を挙げてみました。「だから、みんな辞めていくのか」と思った人もいるのではないでしょうか。

優秀な人というのは、見切りをつけるのも早いもの。その職場でなくとも、そのスキルや経験を求める企業はたくさんあるからです。ヘッドハンターと密に連絡をとっている人もいます。

また、他人や環境を変えることは難しいものです。頭の良い人はそのことをよく理解しているので、自分の居場所を変える選択肢をとるでしょう。その企業で働くことや、仕事内容に強いこだわりがない限り、すぐ転職してしまうのです。

「せっかく人材を採用しても、定着しない」「組織がなかなか成長しない」と課題を感じている職場は、一度振り返ってみてもいいかもしれません。

「人に恵まれない」といつも嘆いている職場ほど、組織自体に問題があることも多いよう。