働く女性のお悩み相談。今週は藤野尚子さん(仮名・メーカー勤務・36歳)からの質問です。

「コロナ禍、いよいよ私が所属する部署でもビジネスチャットの使用が検討されることになり、上司から“調べておいて”というさらっとした指令が来ました。私にも知識がありませんし、通常業務もあるので、“調べる”に、どの程度を求められているのか判断つかず困っています。どのように進めていくのがベストでしょうか」

未経験の業務をいきなり、しかもさらっと頼まれると、戸惑ってしまいますよね。どのように進めていけばいいのでしょうか。鈴木真理子さんに伺ってみましょう。

「デスクにいると、どんどん仕事が増えていく…」

6W3Hで不明な点を解消させていこう

多くの上司の指示は漠然としたものが多いです。なぜかというと、優秀な部下に対しては、「君なら事細かに説明しなくてもわかるよね」と安心しているからだと思います。でも、「あ、うん」の呼吸で仕事ができるわけがありませんよね。

わからないまま自己判断で進めてしまうのはミスの元。手戻り、やり直しは時間の無駄ですから、指示を受けた時点で確認することが大切です。なぜ調べるのか理由を尋ねたり、上司が考えている完成イメージを尋ねたり、自分が調べたあとに、どのような工程があるのかを聞く必要があります。それらは、まったく失礼にはあたりません。遠慮は無用です。

余すことなく確認するために、有効なのが6W3Hです。

6W3Hとは、

●いつ、いつまでに(When)→ 仕事の納期や締め切りなどの期限
●どこで、どこに(Where)  →  仕事を行う場所
●誰が(Who)  →  担当者、対象者
●誰に(with Whom) →  「誰と」「誰に」行うのかを把握する
●何を(What) →   仕事の内容
●なぜ(Why)  →  仕事の目的、方針、理由
●どのように(How) →   方法、手順
●いくら(How much) →   経費、費用
●いくつ(How many)  →  数量

です。今回のケースに当てはめていくと、自分に何の情報が足りないのかがわかるはずです。

納得がいくまできちんと質問してやるべきことを整理すべし

そして、今回、最終的に求められているのは「上司が自社で使えるかどうかの判断をする材料」ですよね。そのためには、上司が比較検討できる資料が必要となりますよね。ビジネスチャットにはどんな種類があるのか、それぞれにどんなサービス内容があるのか、そういったところが知りたいということは理解できます。「誰が」「何を」「なぜ」は解決しています。「どこで」「いくら」「いくつ」あたりを考える必要は今回はなさそうです。

そして、もっともネックになっている「どのように」「いつまでに」を解決する必要がありますね。

それに関しては、「とくにこれを使いたい、など、めぼしをつけているものはありますか?」とまず聞いてみます。そして、それを踏まえて、「複数の業者を比較して、一覧表にしたらよいですか?」と成果物の形の認識を共有しておきましょう。

そして、「いつまでに必要ですか」と聞いて、上司の意向を確認します。ご自身の本業とのバランスを考えて、可能なのかどうかも先に伝えておくといいでしょう。

本来なら、頼まれたその場で確認できればよいのですが、今からでも遅くはありません。質問する項目や話す順序をメモに書いておき、「ご期待に応えたいので」とか「理解不足のため、教えていただきたいことがあるのですが」など添えて質問してみましょう。それが、今できるもっとも効率的な方法だと思います。

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■プロフィール

女子マナーの賢人 鈴木真理子

三井海上(現・三井住友海上)退職後、“伝える”“話す”“書く”能力を磨き、ビジネスコミュニケーションのインストラクターとして独立。セミナー、企業研修などで3万人以上に指導を行う。著書は『ズルいほど幸せな女になる40のワザ』(宝島社)のほか、近著『仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート」術』(明日香出版社)、『絶対にミスをしない人の仕事のワザ』は7万部を超えるヒットとなる。 

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