冬はひときわ、お風呂やサウナが恋しくなる季節。この数年でサウナデビューした人も多いと思いますが、サウナイベントに参加したことがある人は、まだそこまで多くないのでは?

「そのときしか味わえない体験」がイベントの醍醐味だとしたら、サウナに入るという行為は同じなのに、わざわざイベントに参加する理由がどこにあるのでしょうか。

今回は、サウナ大好き芸人・マグ万平さんがプロデュースするサウナイベント「万平蒸祭 in ホテルマウント富士 vol.2〜ホテルまるごと貸し切っちゃったよ〜」に参加し、そのポイントを探ってきました!

サウナ大好き芸人・マグ万平さん

広大な中庭にテントサウナがずらりと圧巻!

時は少々さかのぼり、2021年12月11日。筆者たちが到着したのは、富士山のふもとにあるホテルマウント富士。一気に寒さが訪れたこの日は、言葉通り澄み渡るような青空のなか、鎮座する富士山の白さに神々しさすら感じられます。

広大なホテルの中庭には、あちこちにテントサウナや椅子、焚火、水風呂プールが設置され、すでに大盛況。

アウトドアサウナイベントの第一人者的存在のSauna Campは、ロシア製テントサウナMORZHを使い、お茶の蒸気を楽しむサウナや、マグ万平さんも所属する本格ウィスキングチーム、しらかばスポーツによるウィスキング体験も。

ウィスキングとは、白樺や樫などの枝葉を束ねたウィスクを使って、身体をたたいたり押し当てたりすることで、血行促進などの効果を狙うロシアのプログラムのこと。サウナでドライリーフ的なものが壁などにかかっているのを、見たことがある人も多いのでは?

日本最大の、暖炉や薪ストーブ、サウナや温浴施設の製品を扱うメーカー、METOS(メトス)は、大阪チームによる最新の連結型サウナ「ICOYA(イコヤ)」を設置。テントサウナ同士を専用ファスナーで限りなく連結することができ、人数に合わせてサイズ感を自在に変えられる、イベントにもピッタリのアイテムです。

薪ストーブ専門のFIRESIDEは、ロシア製のテントサウナMobibaのほか、休憩中にあたたまったり、ぼんやりと眺めていやされる焚火の演出をあちこちに施していました。

SHONAN BEACH SAUNAは、子どもも入れるフィンランド製の低温サウナArctisaunaと、国産のストーブ&テントサウナI am saunaを設置。

サウナ好き同好会である山梨サ活倶楽部が提供していたのは、なんと自作のテントサウナ。通常のキャンプ用のタープに断熱材を重ね、さらにテント内の温湿度の数値をマイコンで制御し、電動ポンプで自動ロウリュまでされるという、恐るべし素人のまさに“サウナ作品”。

ホテルクオリティのサウナ飯

「フィンランドに行ったことがない ホテルシェフが作ってみた妄想サーモンスープ」1800円(税込)

同時に、ホテルのレストランではイベントオリジナルのサウナ飯(サ飯)が登場! ホテルシェフによるサ飯は「フィンランドに行ったことがない ホテルシェフが作ってみた妄想サーモンスープ」や「ホテル板長のサ飯! じゃがバター酒盗添え、山梨健美鶏のあったかつみれ汁、おにぎりセット」ほか、バラエティに富んだラインアップ。

また、イベントに参加した記念となる、ワークショップも開催。ただのイベントTシャツではなく、自分の好きな位置にシルクスクリーンでプリントできる体験を楽しめました。

「コーヒーで世界をつなぐ」をテーマに高品質なコーヒーの販売やセミナーを行うcafeoroは、Manpei Sauna BlendやオリジナルMOKUタオルなどを販売。

サウナの合間に食事をしたり、ワークショップに参加したり、コーヒーで一息ついたり…と、思い思いのペースで夕方までを過ごしました。

貸し切りならでは!「満天星の湯」に男女で入れる

ホテルマウント富士が人気である理由のひとつが、富士山を真正面に臨むことができる大浴場「満天星の湯」があること。露天風呂温泉のほか、ロウリュサウナ、ミストサウナを備え、富士山天然水の水風呂など、サウナーにはたまらない充実っぷり。

この「満天星の湯」がイベント時は深夜もオープンして入り放題なうえ、早い時間は水着着用で男女のお風呂どちらにも入れる仕様に。男性側ってどうなっているんだろう?という疑問が解消できるのはもちろん、カップルやファミリーで来ている方は、一緒にサウナや大浴場に入ることができて、まさに貸し切りならではのお楽しみ。

ディナーショーはトークショーや抽選会など和気あいあいと

夜は、マグ万平さんに加え、サウナ大使でマンガ家のタナカカツキさん、作曲家のとくさしけんごさんが登壇するディナーショー。

トークあり、とくさしけんごさんの演奏あり、抽選会ありと、盛りだくさんであっという間に時間終了。普通の夜なら、お風呂入ってお酒飲んで寝るか…となるところですが、これはサウナイベント。これから夜のサウナタイムです。

満天の星空と火とサウナと…ナイトサウナにうっとり

さらに気温が下がった夜半。テントサウナゾーンはナイトサウナタイムに突入。より焚火の存在に助けられ、夜ならではのサウナ体験。ととのい椅子に腰かけて空を見上げれば、そこには東京では見られない、満天の星空。アウトドアサウナの醍醐味をかみしめながら、冷えた身体で再びサウナへ飛び込んだときの、多幸感もたまりません。

朝6時からラジオ公開収録がスタート

夜通し大浴場のサウナに入り放題ではありましたが、翌朝は早朝からまたイベントが。マグ万平さんが担当するMROラジオ「マグ万平ののちほどサウナで」の、年始初回放送の公開収録です。自由参加だったので、さすがに朝6時にそんなに人は集まらないだろうと思いきや、意外と朝から皆さん大集合です。

雲海とともにととのうモーニングサウナ

同時に屋外では、モーニングサウナがスタート。天候に恵まれ、幻想的に浮かび上がる雲海に、茜さすご来光。ほんのりピンク色に染まる富士山…。この時間だけの、ファンタジックな空間の中で、またサウナが楽しめるとはなんたる贅沢。

スペシャルメニューもお目見えした朝食ブッフェ

モーニングサウナでととのったあとは朝食。ブッフェスタイルでホテル自慢のバラティに富んだ料理が並びます。注目は、マグ万平さんが絶賛した、山中湖のキッチンききょうのしょうが焼きが、出張提供されていたこと。お店の方に「何か隠し味があるんですが」と伺ったところ「いえいえ、ほめていただくのですが、本当に普通の定食屋のしょうが焼きなんですよ」とのこと。口にすると、ショウガだけでなく黒コショウがかなり効いたパンチのあるショウガ焼きで、癖になるのがわかります。

朝食の後は、各自チェックアウトまで自由にすごし、流れ解散。どの瞬間も絶え間なくサウナを楽しめるようになっていた「万平蒸祭 in ホテルマウント富士 vol.2」。ホテルの敷地内で会う人は、従業員スタッフかサウナ―のみ、という滅多にあり得ないシチュエーションだけでもテンションがあがるうえ、丹念に用意されたプログラムで、お友達同士、カップル、ファミリーといろいろな層が参加されていましたが、おのおのが満足度の高い楽しみ方ができたことは間違いありません。

普段はお気に入りの施設でサウナを楽しんでいる方も、気になるサウナイベントがあったら、その場ならではの体験や空気感をぜひ一度味わってみるのをおススメします!早く安心してイベントに参加できる日が来るのが待ち遠しいですね。

ホテルマウント富士
山梨県南都留郡山中湖村山中1360-83
TEL:0555-62-2111
万平蒸祭 in ホテルマウント富士 vol.2
https://www.mtfuji-hotel.com/event/mushimatsuri2021/

取材・文/nenko