大谷・ダルビッシュなど、日本ハムからはなぜ大物選手が出やすいのか?橋上秀樹氏と荒木大輔氏が語る

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 昨シーズンは、多くのルーキーたちが頭角を現し始め日本球界に新たな風を吹き込んだ。そして昨年のドラフト会議でも新たな選手たちが指名を受け、活躍が待たれている。そんな中、新庄監督は選手全員に1軍での出場機会を与える事を宣言し、話題を集めている。

そんな日本ハムのドラフト・育成事情について、現役時代、ヤクルトなどで活躍し、引退後は楽天、巨人、西武、ヤクルトさらには侍ジャパンでコーチを務めた現・BCリーグ新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ監督の橋上秀樹氏とヤクルトで共に戦った荒木大輔氏が現在橋上氏がおこなっているYouTubeチャンネル「橋上秀樹アナライズTV」で語り合った。

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荒木大輔氏は現役時代にヤクルト、横浜で活躍し、現役引退後は西武とヤクルトでコーチを歴任した。さらに2018年からは日本ハムの2軍監督、昨季は1軍投手コーチを務めた。

エンゼルス・大谷投手や、パドレス・ダルビッシュ投手などメジャーでも活躍するような日本を代表する投手を続々、輩出している日本ハム。従来、「スカウティングと育成」をチーム理念としても掲げているが、これだけの選手を育成する球団には、どんな信念や育成方針が隠されているのだろうか。

日本ハムについて橋上氏は、

「日ハムの編成とかスカウト部門ってすごいですよね。ブレないですよね。独自の目線・眼力を信じて、指名するっていうスタンスですよね。何度も拒否られてもそこに行くっていう、強い信念を感じますよね」

と、その一貫したスカウト方針に関心を示し、

「その年で一番いいピッチャーに行くっていう信念は変わってないんでしょうけどね。それによって、大谷だとかね、ああいう選手が生まれてくる訳ですからね」

と続けて語った。

日本ハムでは2011年に、原辰徳監督を伯父にもつ東海大の菅野智之が巨人一本の意向を示す中、指名したり、2012年にはメジャー挑戦を表明していた、当時花巻東高校の大谷翔平を指名した過去がある。菅野は入団に至らなかったが、大谷には球団フロントが粘り強く球団の育成方針を説明。入団交渉では「夢への道しるべ」と名づけられた分厚い資料を持参し、説得に成功した経緯もあった。


プロ野球のドラフト会議では、その年甲子園等で活躍し話題を集めている高校生に注目が集まりやすい。一方、球団によっては、その年によって即戦力として見込める社会人選手にターゲットを絞る球団もある。そんな中でも一貫して、スカウト方針を変えない裏には日本ハムの育成環境が関係している様だ。それについて荒木氏は、

「この選手をどうにかしようというのがすごくある。だから途中でバッターやピッチャーに転向させたりっていうのも、その選手がどうやったらこの世界でプレーヤーとしてやっていけるかってことをほんと真剣に考えてもらえるから。そういう意味ではいい球団だと感じたよね」

日本ハムでは大谷に二刀流を認め、ほかにも現在は野手として活躍している阪神・糸井なども日本ハム時代は投手として選手キャリアをスタート、その後、外野手に転向している。

日本ハムという球団がいかに選手ファーストで育成しているかが伺える。

このような選手ひとりひとりに真摯に向き合う姿勢が、日本ハムの選手達の成長を支えているようだ。

動画内では他にも、日本ハム・伊藤が持ち合わせた良い投手の条件などについても語っている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]