UoC UNIVERSITY of CREATIVITY 共同編集長の近藤ヒデノリ(Hide)と平井美紗(Misa)がお届けするInterFMの番組「UoC Mandala Radio」。クリエイターに“ワクワクする社会創造の「種」を聞く”というテーマで、毎回さまざまな領域で社会創造をおこなっているゲストを招き、未来に向けた創造やアクションについて語らいます。2月2日(水)の放送では、UoCの第2期ゼミを担当する、プログラムディレクターのAYAさんとプロデューサーのNOBUさんが登場。ゼミの内容について語ってもらいました。

(左から)Hide、AYAさん、Misa


「we are All Born Creative」を理念に、創造性を教育・研究・社会実装するUoCは、第2期ゼミの募集を間もなくスタート予定です。今回の放送では、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」と「AIラッパーの遊び方を作る」のゼミ担当者をゲストに招きました。

◆UoC第2期ゼミの特集を2週に渡ってお届け

Hide:今週と来週は2週にわたって、第2期のゼミを特集します。コロナ禍の影響もあり募集開始が予定より延期となっていましたが、いよいよ始動です。ゼミでどんなテーマを扱い、何を学ぶことができるのかを具体的に紹介します。

Misa:UoCのゼミは、UoCのメンバーが先生となり、興味があるテーマに集まってもらった生徒たちと、学び・研究を深めていくための活動です。

Hide:単位もない、先生も生徒もない、専門性と世代を超えて、“創造性”に関して一緒に考えていくゼミです。今回は「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」と「AI ラッパーの遊び方をつくる」を担当する、プログラムディレクター・プロデューサーと一緒に詳しく語らいます。みなさんに興味を持っていただけたなら何よりです。

◆ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを学ぶゼミを実施

Hide:では、1人目のプログラムディレクターを紹介しましょう。

Misa:「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン」をテーマにしたゼミを開催する、AYAさんです。こんばんは!

AYA:こんばんは。よろしくお願いします。

Hide:まずはどういったことをするゼミなのか、紹介をお願いします。

AYA:ゼミでは創造性を発揮する方法を考えて、その方法を誰もが楽しく実践できるようなプログラムを作っていきたいと思っております。そもそも、「ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(以降DE&I)」」とは何かをご説明しますね。

様々な企業で重要視されているのですが、外的属性(性別・年齢・国籍・障がいなど)や内的属性(ライフスタイル・職歴・宗教・性的指向など)の違いを尊重することを言います。以前までは「ダイバーシティ&インクルージョン」とよく言われていたのですが、最近ではエクイティも加わるようになりました。

Hide:エクイティとは、どういう意味なのでしょう?

AYA:公正性ですね。特にアメリカで言われ始めている言葉です。生まれてからのバックグラウンドの違いで、スタート地点に違いがあるんですね。競争するときにスタート地点が違うというところを是正して、機会を公正に提供した上で、ダイバーシティをきちんと捉えていこうという取り組みになっています。つまりは、“個性の違いを尊重していくこと”だと考え、ゼミのタイトルにしました。

Hide:「違いを知ろう」「違いを愛そう」ということですね。

AYA:そうです。

Hide:ちなみに、ゼミのなかではどんな活動をする予定ですか?

AYA:1つの切り口ですけども、「ジェンダーギャップ指数2021」において、日本は156ヵ国中120位なんですよ。何が問題なのかを探ろうと思っているので、取り組みの進んでいる企業さん、国、教育者の方々などにインタビューをおこないます。

自分たちの会社・組織などで、どうすればDE&Iを実践できるのかを考える時間にしたいと思っています。インタビューをしながら、後半は「自分たちは何ができるのか」を考えられたらいいですね。

◆いろんな人と話すことは多くの発見に繋がる

Misa:AYAさんがワクワクする社会創造のタネって何ですか?

AYA:3つあります。1つ目は「自然のなかに身を委ねること」。自然のなかにいると、自分がニュートラルになっていろんな思い付きがあったり、刺激を受けるんですね。2つ目は「美しいものに触れること」です。音楽、芸術、芝居など、いろいろあるんですけども、“人が表現している美しいもの”に触れることは刺激になるし、大事だなと考えています。3つ目はDE&Iにも関連するんですけど、「いろんな人と話をすること」ですね。多くの刺激や発見があるので大事にしています。

Hide:社会創造のタネ、僕もほとんど同じだな(笑)。

AYA:(笑)。やっぱり、そうなりますよね。いろんな人と話していても、そこは共通している部分だなと感じます。

(左から)Hide、NOBUさん、Misa


◆AIで「楽しくするもの」を作りたい

Misa:続いては、「AIラッパーの遊び方を作る」のゼミのプロデューサー、NOBU君です!

NOBU:こんばんは。よろしくお願いします!

Hide:AIラッパーがどういうものなのかご紹介ください。

NOBU:AIラッパーはかれこれ3年ぐらい研究・開発を進めているものです。元々、AIは効率化とか高速化とかに使われることが多かったと思うんですね。

Hide:そうですね。

NOBU:AIを「楽をするもの」から「楽しくするもの」にしたいと思い、始動したプロジェクトがAIラッパーです。

Hide:なるほど。

NOBU:AIラッパーには現在4つの機能があって、それを組み合わせるといろんな遊び方ができるところまで来ています。AIが延々と歌詞、リズム、フローを作って歌い続けることが可能です。

Hide:CFF(CREATIVITY FUTURE FORUM)のイベントでも、呂布カルマさんとラップをされていましたよね。

NOBU:CFFで呂布さんから「(AIが)ラップしてますね」って言われたのはすごく嬉しかったです。

Misa:AIラッパーの生成した歌詞を呂布さんが歌ったとき、味わい深いものを感じました。

NOBU:そうなんですよ。いちアーティストとしてAIラッパーが歌うこともできるし、人間の表現活動として活用することもできます。まだまだいろんな遊び方が作れそうだなと思ったので、「AIラッパーの遊び方を作る」のゼミにしてみました。

Hide:なるほど。

◆AIラッパーの活用で目指していきたいことは?

Hide:AIラッパーの遊び方のゴールって、どの辺を目指しているんですか?

NOBU:人間が言葉を発するものを補助してくれるものって、今までだとマイクぐらいしかなかったと思うんですね。AIラッパーがあることによって、普段言えないことが言えるようになったりとか、「自分ってこういうことを思っていたんだ」っていう気付きを与えてくれたりします。

言葉にすることに対して見えない“縛り”があった部分を、AIラッパーが補助して人間の表現がより広がっていく、みたいなことまでできたらいいなと思っています。

Hide:AIラッパーが話し下手な人の感情をうまく引き出してくれたらいいですね。歌えないけど、AIがそれをうまく歌にしてくれたりとかね。なるほどなあ。

◆さまざまな人たちとともにAIラップの可能性を探る

NOBU:僕はプロデューサーですけども、講師陣にはプログラマー、企画を考える人、ラッパーさんがいます。ゼミではいろんな形でフォローしたりとか、一緒に企画を練ったりしていきたいと思います。

Hide:その人たちと一緒にコラボをしながら、AIラップの遊び方を開発していくんですね。

NOBU:そうです。

Misa:NOBU君にとって、ワクワクする社会創造のタネって何ですか?

NOBU:「出会い」だと思っています。新しい人に会ったり、新しい景色を見たりすると、頭のなかがどんどん広がっていくような感覚があって楽しんですよ。ゼミでもいろんな出会いが生まれるといいなと思っているので、今からワクワクしております。

*   *   *

次回2月9日(水)の放送では、UoCの第2期ゼミで開催される「脱炭素」と「創造性特区をつくろう」のテーマを紹介します。お楽しみに!

番組でお届けしたトークは音声サービス「AuDee」 https://audee.jp/voice/show/40094と「Spotify」 https://open.spotify.com/show/6biaO40gUuf4gbI2QhdTsL?si=C2-xOifkQz230V6X514UlAでも配信中。

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聴取期限 2022年2月10日(木)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:UoC Mandala Radio
放送日時:毎週水曜23:00-23:30
パーソナリティ:近藤ヒデノリ(Hide)、平井美紗(Misa)
番組Webサイト: https://www.interfm.co.jp/mandala