1937年にリリースされたディズニーのアニメ映画『白雪姫』。アニメの古典作品として今も多くのファンに愛されている。ディズニーはこの作品の実写化を決定、白雪姫役にレイチェル・ゼグラーを起用した。アングロサクソン系ではなくラテン系の女優を抜擢したことには多様性を意識していると評価の声が上がった。

しかし俳優のピーター・ディンクレイジはリメイクそのものを批判。小人症の彼はこれまで映画やドラマの中で同じ症状を持つ人がステレオタイプで描かれていると指摘、多様なキャラクターを演じることでステレオタイプを壊そうとしてきた。最近出演したポッドキャストで『白雪姫』の実写化について言及すると「洞窟で一緒に暮らしている7人のこびとたちの時代遅れの馬鹿げたストーリーをディズニーはまだ作ろうとしている」とコメント、「めちゃくちゃなくらい革新的なひねりを加えなくては」リメイクするべきではないと語った。

ディズニーはすぐにこれに反応。スポークスパーソンが新聞「ニューヨークポスト」にコメントした。「オリジナルのアニメ映画に含まれていた固定観念を補強するのを避けるため、7人のキャラクターに対して異なるアプローチをとる」と説明、7人のこびとたちの描き方を変えると発表した。さらに「小人症のコミュニティの人たちと相談している。準備が終わって制作が始まったときにさらに多くのことをお知らせできるのを楽しみにしている」。

ちなみにグリム童話の『白雪姫』を原作にした映画は他にも作られている。2012年に公開されたリリー・コリンズとジュリア・ロバーツの『白雪姫と鏡の女王』では森で暮らしているというこびとの設定はそのままに、小人症の俳優たちを起用して撮影している。また同じ年に公開されたクリステン・スチュワートとシャーリーズ・セロンの映画『スノーホワイト』でも設定はそのまま。小人症ではない俳優たちがこびとを演じ、彼らの顔をCGで作った小さな体と組み合わせていた。このキャスティングや制作方法も物議を醸した。今回ディズニーがどのような設定でこびとを登場させ、誰を配役するのか完成を楽しみにしたい。