ドイツの第一線で戦い続けている長谷部。 (C)Getty Images

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 ブンデスリーガのフランクフルトに所属する元日本代表キャプテンの長谷部誠は、今月18日に38歳の誕生日を迎えた。

 フランクフルト公式はホームページに、1月26日付けで「この日本人は38歳を超えてブンデスリーガに出場した、クラブ史上5人目の男となった」と綴り、偉業を称えている。

「ハセベは次から次へと記念日を追いかけている。アイントラハトで250試合、プロサッカー選手としてリーグ戦500試合の大台を最近突破した。1年以上前には、ドイツ1部でのアジア人のレコードホルダーとなった。プロサッカー選手としての20年目は1月初旬に始まり、輝かしい38歳の一員となって数日が経過しているが、彼はドイツの芝の上に立ち続けている」

 また、ウリ・シュタイン、リヒャルト・クレース、オカ・ニコロフ、ルディ・ボマーという過去に38歳で試合に出場という記録に並んだことに触れ、「クラブで5人以上の記録を持っているのはフランクフルトと、6人という記録を持っているブレーメンのみ。それ以外に、ブンデスリーガのクラブで、38歳のときにプレーしたプロ選手が3人以上記録されているクラブはない」としている。

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「アイントラハトは、必ずしも年配の選手を好むクラブではない。むしろ、この”現象”を
説明するためには、長谷部が模範的なプロフェッショナルの原型であり、何よりもサッカーを優先しているということに関係している。ウインターブレイクの間、この日本人は第二子が待っているにもかかわらず、東京に飛ばなかった。オリバー・グラスナー監督は帰国するだろうと休暇を延長する手配をしていたが、新型コロナウイルスへの警戒と、帰国後の検疫義務を踏まえ、彼はフランクフルトに留まることを決断したのだ」

 そして、「彼はワインに例えられたこともあるが、日本でいうなら熟成させた日本酒とも言える。彼は今シーズン、27試合中、18試合に出場した。フィールド内外でグラスナーの右腕のような存在であり、同時に若いチームメートにとってもお手本だ」と称賛した。

 また、さらなる記録更新も現実味を帯びたとしている。

「もし長谷部がフランクフルトにおける先駆者たちのキャリアをさらに更新することを目指すなら、次シーズンもチームのためにボールに触れなければならないだろう。キャリアのことを聞かれた彼は、『僕は健康だし、体調が良い限りはサッカーができる』と答えた。決して不可能ではない」

 現地メディアの報道によれば、クラブはベテラン戦士との2022年6月末までの契約をさらに1年延長する方向で進んでいると報じられている。日本、そしてドイツでも燦然と輝くそのキャリアは、まだまだ終わる気配はない。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部