白髪が生えてくるのはまだまだ先の話…なんて思っていたのに、鏡を見て「いつの間にか白髪が!」なんて経験がある人も多いはず。

なぜ若白髪が生えてしまうのか、そのメカニズムと今日からできる対処法を、ミルボン開発本部 研究開発部 基礎研究グループの永見恵子さんに伺いました!

【INDEX】


若白髪ができるメカニズムとは?
若白髪が生える原因とは?
若白髪があるときの対処法
若白髪対策として必要なこと
過度な日焼けや乾燥で頭皮を傷めつけない
バランスの良い食事を摂る

若白髪ができるメカニズムとは?

「髪が作られる過程でメラニン色素が取り込まれると黒髪になり、メラニン色素が正常に作られて髪に取り込まれないと白髪になります」と永見さん。

これまでは、メラニン色素を作る細胞である“メラノサイト”がなくなってしまうと白髪になると考えられていたんだそう。

「白髪が増えてしまった人と、白髪が生え始めたばかりの若い人の白髪の根元を拡大して観察すると、両者に違いがありました。“白髪”はメラニン色素が完全にないのに対して、白髪が生え始めたばかりの“若白髪”では、メラニン色素が残っていることがあります」

最近の研究により、白髪が生え始めたばかりの若い世代では、メラノサイトが残っていても白髪になってしまうケースがあることが判明。正常にメラノサイトが働いている若い人でも、髪の元となる毛母細胞にメラニン色素を運べなくなると白髪になってしまうんだそう。

若白髪が生える原因とは?

白髪は、遺伝や体質の影響も受けるけれど、ホルモンバランスの悪化や血流低下などでも引き起こされる可能性があるんだとか。

「メラニン色素を運ぶために必要な遺伝子はとても揺らぎやすいため、若い世代でもストレスなどにより一時的に白髪になることがあります」

生活環境の変化やハードワーク、睡眠不足など、思い当たることがあるなら注意が必要!

若白髪があるときの対処法

では、若白髪が生えてきたら、どのようなケアを行えば良いのでしょうか?ここからは永見さんが教えてくれた対処法をご紹介します。


スカルプケアを毎日活用する:メラニン色素を運ぶ機能を正常化することで、白髪が元に戻る可能性が期待できるのだとか。
ヘッドスパを取り入れる:髪やメラノサイトに栄養を運ぶ血流を促進するためには、ヘッドスパが有効とのこと。
頭皮をほぐす:セルフマッサージだけでなく、サロンでヘッドスパをして頭皮をほぐすと、効果的に血流改善ができるんだそう。
「若い世代の白髪はメラノサイトが生き延びているケースが多いため、早めの対処による改善が見込めます」

白髪だけに限らず髪を抜くのはNG

若白髪を発見したときは抜きたくなってしまうこともあるけれど、実際はどうすれば良いのでしょうか?

「白髪でも黒髪でも髪を無理に抜くことはNGです。無理矢理髪を抜くと、毛穴周り が傷ついて炎症を起こす可能性があります。炎症は肌ストレスとなり、白髪や抜け毛の悪化へとつながってしまうのです」

若い世代の早期の白髪はスカルプケアで改善しやすいけれど、気になる場合はヘアカラーで染めるなどの対処がおすすめ。

若白髪対策として必要なこと

若白髪をこれ以上増やさないためには、以下のことを注意しましょう。

過度な日焼けや乾燥で頭皮を傷めつけない

洗髪後は顔と同様に保湿をしないと、ドライヤーにより顔以上に乾燥してしまうことも。わずかなストレスでもメラニン色素が運ばれなくなり、白髪につながることがあるので、頭皮の保湿を習慣化して揺らぎにくい頭皮を育むのが◎。

バランスの良い食事を摂る

ビタミン不足によりメラニン色素が減ることがあるので、バランスのよい食生活も重要。

湯船でのヘッドマッサージを習慣づける

全身が温まった状態で頭皮のマッサージを行えば、血流が促進されて髪やメラノサイトに栄養を運びやすくなるんだそう。

生えてしまったから…と諦めてしまうのはまだ早い!ストレスを溜めない生活を心がけて、生活習慣の見直しからスタートしてみましょう。

お話を伺ったのは…

ミルボン開発本部 研究開発部 基礎研究グループ 永見恵子さん

美容室向け化粧品「ミルボン」基礎研究グループ主任研究員を務める。化粧品業界で最も権威のある世界大会「IFSCC」にてアワードを受賞。2021年10月下旬に行われた「日本色素細胞学会学術大会」では、白髪化の抑制に関する研究で「Best Presentasion賞」を受賞。

ミルボンTel.0120-658-894