日本テレビ社屋付近

 日本テレビをはじめテレビ各局で「AD(アシスタントディレクター)」という呼称を廃止する動きが出ているという。1月14日の東スポwebが報じている。

 報道によれば、働き方改革の波がテレビ局にも押し寄せ、長時間労働はなくなったものの、「AD」には依然として “雑用・長時間労働” のイメージが強い。そこで、局内の意識改革のため、呼称を廃止する方向だという。

 日本テレビは、若手ディレクター、略してYD(ヤングディレクター)と呼ぶことになっているそうだ。

 他局もこの動きにならいはじめているというが、バラエティ番組の “AD” として働く20代の男性はこう漏らす。

「呼び方が変わっても、業務内容は変わりませんし、現場では上司からどうせ名前で呼ばれますからね……。

 雑用業務は甘んじてこなしますし、それが仕事といえば仕事ですが、若手を雑に扱うチームがまだまだあることは事実です」

 変えるべきなのは、呼び方ではなく環境ーー。20代男性の嘆きに呼応するかのように、ネットでも多くの意見が寄せられている。

《呼び方を変えたからといって、環境が変わるわけではないでしょ。末端で仕事してくれる人へのリスペクトになるんですか?》

《というか、ヤングという呼び方もおかしいのでは。アシスタントは若い人ばかりではないし、余計な偏見を生む。自分は卑屈な人間だから、“若い=雑用”と短絡的に結びつけるおっさんがいると考えてしまう》

《これで意識が変わってくれるといいけど、呼び方が変わったからと言って人の意識が変わったことってあんまりないよな》

 ただでさえ若者離れが進むテレビ業界。若手を大切にする以外の選択肢はないのだが……。