降雪時にワイパー立てるのはナゼ? 積雪地以外でも「立てる」ことが重要な理由とは

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降雪時にワイパーを立てる理由は

 2022年1月6日、太平洋側などで降雪の可能性が予想されています。
 
 関東とくに東京都心でも1cmの積雪予報が出ていますが、雪が降る際に見かける光景といえば、クルマのワイパーを立てている場面です。
 
 一般的に雪の重みでワイパーの破損を防ぐ目的として立てられているようですが、実は積雪地以外でもワイパーを立てる意味があるといいます。

積雪地では定番の光景も…降らない地域でもワイパーを立てた方がいい訳とは

 気象庁が公表する全国各地の積雪の深さ(2022年1月6日時点)で、もっとも積もっている青森県青森市酸ヶ湯では286cm(平年比138%)となっています。

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 また、西日本の京都府舞鶴市舞鶴では20cm(平年比500%)、兵庫県朝来市和田山で23cm(平年比767%)と、場所によっては予想外の積雪となっているようです。

 このように積雪している場所では、クルマの冬対策としてフロントやリアのワイパーを立てる光景が見られます。

 北は北海道から南は九州まで積雪する可能性が考えられますが、実際は地域によって水分を含んだ雪やサラサラのパウダースノーなど雪質が異なります。

 ワイパーを立てる理由について、自動車整備士のA氏は次のように説明しています。

「降雪地でワイパーを立てる意味は第一に、雪の重みでワイパーが破損する恐れを防ぐためです。そのため雪が降る前に立てておくことが大切です。

 また、積雪の少ない地域でも冬は明け方になると気温が急激に下がることが考えられます。

 その場合、ウインドウガラスに残った水分などが凍結することでワイパーのゴムとくっつき、劣化を進めることや、無理に剥がせば破損の可能性もあり得ます。

 そのため、外気温が氷点下になることが予想されていれば、ワイパーを立てておいたほうが良いといえます」

雪や凍結でワイパーが破損? どんな状態だった?

 では、実際に雪や凍結によってワイパーが破損する状況とはどのようなものなのでしょうか。

 実際に破損やトラブルの経験者に話を聞いてみました。

 東北地方在住のB氏は次のように話しています。

「冬の時期、普段は夕方頃にワイパーを立てるようにしていましたが、忘れたまま朝を迎えたことがありました。

 そのときは雪が大量に積もってさらに凍った状態だったこともあり、ワイパーの先端部分が曲がっていました。

 また、別の人は見た目の破損は無かったものの、内部のモーターが駄目になったという話も聞きます」

凍結してウインドウガラスとワイパーがくっついていることがある

 一方で広島県在住のC氏は次のように語っています。

「去年の冬にワイパーのゴムを駄目にしました。そのときは、雪は降っていなかったですが、朝方は氷点下でした。

 早朝に出かける用事があり、凍っているフロントガラスに気づかずワイパーを動かしたところ、ゴムの部分がベリっと剥がれたのを覚えています」

※ ※ ※

 積雪地域ではクルマのワイパーを立てることは常識となっているものの、それ以外の地域ではあまり浸透していないのも事実です。

 しかし、降雪に関係なく、気温が氷点下になる場所であればウインドウガラスとワイパーの凍結によるトラブルを防ぐためにも、立てておくことが重要だといえます。