今さら聞けないIT用語、ありませんか?(写真:ペイレスイメージズ1(モデル) / PIXTA)

「ニュース・新聞で、最近よく目にする言葉だけど、どういう意味かわからない」「基本的なIT用語の意味を知っておきたいけど、文章だけだと理解しづらくて困っている」

今やIT用語の知識はビジネスシーンで必須の時代です。ですが「なんとなく使っている」「よくわからない単語は聞き流している」方も多いのでは? 基本的なIT用語をザックリと知っておけば、仕事だけではなく、ニュースや新聞への理解も深まります。

IT知識ゼロでもイラストを眺めるだけでIT用語を理解できる書籍『見るだけIT用語図鑑278』より、6つの知っておきたいIT用語をご紹介いたします。

コンピューターが作り出す想像の世界
VR(バーチャルリアリティー、仮想現実)

(3行で言うと)
・コンピューター・グラフィックスで作られる臨場感のある仮想世界
・頭にかぶる装置を装着して体験するVRが今の主流
・視覚・聴覚など五感に訴えて、現実の世界のような没入感を与える

VRは、高精細のコンピューター・グラフィックスで作られた、想像の世界のことです。仮想世界だけでなく、現実の特定の場所・時間の再現もVRです。一般的には、ヘッドマウント・ディスプレー(大型のメガネのような形状の頭にかぶる装置)を使い視覚と聴覚に訴えるVRが主流です。特殊な装置により、風や雨のような皮膚感覚や足元を傾けて平衡感覚に訴えるなど、さらに臨場感を高めるVRもあります。


(画像:『見るだけIT用語図鑑278』より)

現実の映像に情報をプラスした拡張世界
AR(Augmented Reality、拡張現実)

(3行で言うと)
・現実の風景にコンピューター・グラフィックスを重ね合わせる
・バーチャル試着のようなサービスに活用されている
・リアルタイム映像を通して現場作業を支援するような使い方もある

ARは、現実の映像に新たな情報を加えて、現実世界を拡張することです。ポケモンGOはARの一例ですが、現実の風景を背景に、ポケモンのキャラクターを重ねて映し出すことで、現実を拡張したピカチュウの住む世界を作っています。VRがすべてコンピューターの作り出した仮想世界なのに対し、ARは現実にコンピューターで作った仮想現実を付け加える点が違います。


(画像:『見るだけIT用語図鑑278』より)

あらゆるものが生み出す大量のデータ
ビッグデータ

(3行で言うと)
・人や物の活動が生み出す、膨大な量のデータの集まりのこと
・ITの発展で、以前は捨てていた情報を収集・分析できるようになった
・膨大なデータの分析から、まったく新しい価値の発見が期待される

膨大な量のデータの集まりのことです。活動するすべての人や物は、情報を発生します。人が歩けば位置情報や血圧・脈拍の数値が変化するのが一例です。多種多様なシステムが集めるデータには、もともとの目的以外のデータも多く含まれています。そのような膨大なデータの分析からまったく新しい価値の発見が期待され、ビッグデータとして注目されています。


(画像:『見るだけIT用語図鑑278』より)

コンピューターが勉強することです
機械学習

(3行で言うと)
・コンピューターにデータを与えて学習させる、人工知能技術の1つ
・答えのついたデータをAIに与える方法を教師あり学習と言う
・答えのないデータからAIが答えを探す方法を教師なし学習と言う

「機械」であるコンピューターが人のように「学習」することを意味する、人工知能を実現する技術の1つです。機械学習には、事前に答えを教える「教師あり学習」とAI自身が答えを探す「教師なし学習」があります。身近な例では、手書き文字の自動認識や、ネット通販の購入履歴を元にしたお勧め商品の広告の選択などに機械学習が使われています。


(画像:『見るだけIT用語図鑑278』より)

ネットを使って、誰とでも貸し借りします
シェアリングエコノミー

(3行で言うと)
・個人や組織が所有する物やスキルなどを他者と売買・貸し借りする
・インターネットを介して広範な人々と多種多量な物品のシェアが可能
・車相乗りのUberや個人間売買のメルカリなどが有名

個人や組織が所有する物やスキルなどの有形無形の資産を、とくにインターネットを介して、売買や貸し借りにより他者と共同利用することです。車相乗りのUberや、個人間売買のメルカリなどが代表例です。シェアする対象には、部屋・物・車・スキル・資金などがあり、分野ごとの事業者が、売り手と買い手・貸し手と借り手のマッチングを行っています。


(画像:『見るだけIT用語図鑑278』より)

何を学ぶかコンピューターが自分で考える
ディープラーニング

(3行で言うと)
・機械学習の手法の1つで、とくに教師なし学習に適している
・脳をモデルにしたニューラルネットワークを応用したもの
・ニューラルネットワークの層が深い(多い)ので、ディープと呼ぶ


ディープラーニングは機械学習の手法の1つです。とくに、学習すべき特徴点をコンピューター自身が見つける、「教師なし学習」に適しています。

学習すべき特徴点とは、画像認識を例にすると色・形・模様などですが、赤いリンゴと赤いトマトの違いのように、確かに違うけれど単純な色(赤)や形(球形)では区別できないような差を認識することができます。


(画像:『見るだけIT用語図鑑278』より)