10年前まで平凡な会社員…人気急上昇中の俳優ホ・ソンテが語る『イカゲーム』【インタビュー】

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平凡な会社員から一歩遅れて演技の道に進んだ俳優ホ・ソンテが“第2の全盛期”を迎えている。

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これまで長く会社員生活を過ごしていたホ・ソンテは、34歳だった2011年にSBS『奇跡のオーディション』(原題)に出演したのをきっかけに俳優へ転向した。

俳優デビューとしてはやや遅い年齢ではあるが、助演から端役までさまざまな役を通じてフィルモグラフィーを着々と積み上げ、Kコンテンツブームを巻き起こしたNetflixオリジナルシリーズ『イカゲーム』で世界的に注目されるようになった。

もっとも、ホ・ソンテは映画『密偵』でのソン・ガンホに頬を殴られる場面で注目を集めたほか、『犯罪都市』『天命の城』『スウィンダラーズ』などに出演し、その名を広めたことがある。

(写真=ハンアルムカンパニー)

ホ・ソンテは『イカゲーム』のブームについて、「全世界で1位を獲得するなど、地球全体が沸き上がるほどの反応は予想していなかった。多様な感情を表現できる良い作品に参加できて光栄だ。自分の人生のなかでそう訪れないであろう大切な作品だ」と感想を述べた。

チョン・ホヨンやイ・ジョンジェ、パク・ヘスに続き、ホ・ソンテも『イカゲーム』のブームに乗ってグローバルスターとなった一人だ。インスタグラムのフォロワー数は10月25日時点で218万人を突破するなど、世界各地で人気を集めていることがわかる。

「SNSのフォロワー数が急増していることを体感している」というホ・ソンテは、「コメントや反応を見ると(自分に)可愛いと言ってくるのだが理解できない。外国の方々が“Daddy, you are so cute”とコメントする」と首をかしげた。

“20キロ増量”の逸話も

イカゲーム』において、ホ・ソンテは賞金456億ウォン(日本円=約45億円)を獲得するためにどんな悪事を犯すこともいとわないギャングのドクス役を熱演した。

「極悪非道で恐ろしい人間だが、命を失う可能性がある瞬間には卑怯になり小さくなる姿が魅力的だった。限りなく悪い人間ではないので、合間合間で上手く表現するための準備をした」とホ・ソンテは話した。

また、ホ・ソンテはドクス役を演じるために20キロも増量したことを明かし、驚きを誘った。

「昨年初めにファン・ドンヒョク監督から連絡がきた。直接お会いしたとき、監督から“肩幅が狭い。ドクスはもっと体が大きくなくてはならない”と言われたので太った。痩せることより太ることの方が大変だった。運動しなければ悪く太ってしまうので、ウェイトトレーニングを本当に一生懸命やった。ただ、20キロも太ったら本当に体調が悪くなった。左ふくらはぎの筋肉を痛めたこともある」

(写真=ハンアルムカンパニー)

会社員から俳優に転向しただけに、周囲の反応も熱かったはずだ。ホ・ソンテは「会社の同僚からお祝いの言葉をたくさんもらった」とし、「“もっと君に良くしてあげれば良かった”と謝罪も受けた(笑)。給料を受け取る人が一瞬にして給料がなくなったときの衝撃は語れない。自分の人生でも辛い瞬間だったが、母や家族のことを思って力を出した」と明かした。

最後に、ホ・ソンテは“悪役専門俳優”という自身に対する呼び名を問われると、笑顔でこう語った。

「幸いにも今度の作品では『イカゲーム』のドクスとは違った姿をお見せすることができる。その作品をどう表現しようかという悩みで一日一日を過ごしている。公開予定の映画『少年たち』では、正義感にあふれながらも滑稽で優しい役を演じる。頑張っている」