原巨人 ワースト7連敗! キャプテン坂本に「休養」を勧める声も

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 巨人は12日の阪神戦(東京ドーム)にも1―2と敗れ、今季ワースト、4年ぶりの7連敗を喫した。この日の敗戦で正式に今季の優勝可能性が消滅。リーグ3連覇の夢は途絶えた。

 リーグ3連覇が完全消滅したことに原監督は「そこは受け止めるしかないでしょうね」と声を絞り出した。2位の阪神との対戦。つながりを欠く打線対策のために中田の再々昇格など手は打ったが、7安打ながら1得点と好機に1本が出ない。2017年に記録した球団史上最長の13連敗を喫して以来4年ぶりの屈辱となった。

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 9月以降の戦いは8勝21敗6分けと大失速。最大15あった貯金はこの日の敗戦で1まで減った。4位広島は現在6連勝中で5ゲーム差に迫るなど、まさかのAクラス入りも危うい状況になってきた。ただV逸が決定的となったことで、今後のCSを見据えてキャプテン・坂本の休養を勧める声が上がり始めた。

 「最近の坂本を見ていると心身ともに疲弊している状況が伝わってくる。キャプテンとしての責任感もあって、ベンチでも声を出したり、懸命に盛り上げているが、こうなれば、CSを見据えて上手に休ませていく方法がいいのではないか」(球界関係者)。

 象徴的なシーンは12日の試合中にもあった。1点を追う7回裏二死一、二塁の好機の場面、打席が回ってきた坂本は適時打がなんとしても欲しかったが、フルカウントまで粘りながら最後は青柳のツーシームに遊ゴロに倒れて得点ならなかった。

 その直後の8回での守備機会だ。先頭打者・糸原の痛烈な打球を坂本は逆シングルでさばこうとしたが、グラブに当てて処理することができなかった。

 記録は内野安打となったが、名手・坂本の守備力なら、処理できるレベルだっただけに、はじいた直後は思わず天をあおぎ、グラブを叩きながら、何ともやるせない表情を浮かべる場面もあった。

 今季の坂本は東京五輪の侍ジャパンでも活躍。「稲葉ジャパンでは実質キャプテンの役割を担い、選手のまとめ役を務めるなど奮闘していた。そんな坂本の苦労を知るだけに原監督も早いところ休養を取らせようとしたのでしょうが、そこであれが起きてしまった」(同)

 チーム失速の契機ともされる9月5日の甲子園での阪神戦。3連戦の最終戦となった試合で6点リードとなった6回の守備から坂本をベンチに下げ、若手の広岡を遊撃に起用。しかし、直後に代わった広岡の守備の乱れなどもあり、失点を重ね同点に追いつかれた。試合後、原監督自身が「私自身の用兵のミス」と認めたが、この失敗があったがゆえに「やはり坂本を外せないというムードができてしまった。チームの要であり、大事なポジションだから仕方がない部分もあるが・・・」(同)。
休養を取らせるタイミングを逸してしまったと見る。

 そして現在だ。V逸したことでチームの目指す目標はCSからの勝ち上がりで下剋上を目指す方向にシフトする時期にきた。

 「今こそ疲れが見える主力は休ませつつ、CSにベストのコンディションを持っていけるように整えるときでしょう」(同)

 レギュラーシーズンは残り8試合。次の目標へ切り替えられるか。


[文/構成:ココカラネクスト編集部]