親子

写真拡大 (全3枚)

前回からの続き。数年前の話です。私は36歳。59歳バツイチの男性と再婚しました。前妻との子であるA男はすでに社会人です。旦那とA男は、私と再婚前に親子で二世帯住宅建てていて、2人でローンを支払う約束をしていました。しかしA男は海外赴任になって間もなく「現地の人と結婚して永住する、日本には戻らない」と言い出したのです。それじゃ家のローンはどうなるの……!?

不動産業を営む伯父も、二世帯住宅の賃貸や売却について親身になって考えてくれました。しかし家の立地や間取りの問題で2階だけを貸し出すのは難しいとのこと。たとえ売りに出してもスムーズに買い手が見つかるとは限らないようです。



激怒する旦那に言い返したA男。その言葉に私はハッとしました。

私は娘を産んだばかりですが、A男夫婦にももうじき赤ちゃんが誕生するのです。家庭を守りたいのはどちらも同じ。私たち親世帯の都合で幸せを奪うようなことになってはいけない……。



数年前、結婚が決まったときA男はこう言ってくれました。

A男「あなたとなら、きっと父も安心して過ごせると思います。母が亡くなってからは父がひとりで僕を育てて、大学まで卒業させてくれました。今後は僕も自立して頑張っていきますから安心してくださいね」

優しいA男のことを思い出し「なんとかしてあげたい……」そう思ったとき、伯父から着信がありました。二世帯住宅に興味があるという方から、買い取りたいと連絡があったというのです。

【第3話】へ続く。

原案・ママスタコミュニティ 作画・猫田カヨ 編集・井伊テレ子