市民のひとりひとりにしっかりSDGsの意識を持ってもらおうと取り組んでいるのが、SDGs未来都市に選定された岐阜県高山市です。9月21日放送の『ドラ魂キング』「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」のコーナーでは、岐阜県高山市の企画部企画課の小野さんに話を伺いました。聞き手はCBCアナウンサーの高田寛之と榊原悠介です。

自然と伝統文化を観光に

高田「高山市は今年5月21日に内閣府からSDGs未来都市に選定されたんですよね。
SDGsの達成に向けて優れた取り組みを提案する都市として評価されたそうですが。
高山市はどんな取り組みをされたんでしょうか?」

小野さん「高山市の強みである自然・文化などを観光に活かすことで経済を活性化し、住む人にも訪れる人にも優しく快適なまちづくり、国際観光都市・飛騨高山を目指していくことが今回評価いただき、大変光栄です」

日本一広大な高山市の豊かな自然・歴史・伝統文化・匠の技・あたたかい人情など多彩な魅力は先人からのたゆまぬ努力と取り組みにより引き継がれたもの。

「こうした魅力が後世に引き継がれ、守り育てられるように取り組んでいる」とのことです。
 

自分なりのSDGs宣言

榊原「高山市は今後もこうした取り組みを行うとのことですが、市民の皆さんに高山市のSDGsの取り組みを理解していただくためにされていることがあるそうですね?」

小野さん「高山市では、8月から市民の皆さん誰もがSDGsの目標達成に貢献できる『私なりのSDGs宣言』制度をスタートしました。

この制度は、市民などに日々の暮らしの中の身近な行動がSDGsの目標達成につながっていることを認識してもらい、行動を起こしてもらうという活動です」

小野さんが具体例として挙げたのが、家の中でTVを観ていないのにつけっぱなしにしていた方が「電気をこまめに消します」と宣言し、SDGs13番の「気候変動に具体的な対策を」に貢献することを目指して取り組んでいただくというもの。

これは電気を無駄に使わないということで使用するエネルギーの量が減少し、環境の負荷が少なくなるということだそうです。
 

小さな力の積み重ね

榊原「市民の皆さんをはじめ、行政・企業・団体それぞれの努力が必要だと思いますが、今後このSDGsへの取り組みを進めていく上での課題はどんなことでしょうか?」

小野さん「SDGsの達成に向けた取り組みは、他人ごとではありません。
ひとりでも多くの方が『SDGsは自分に関係のあること』として捉え、行動を起こすことで困っている人を救ったり、働きやすくなったり、自然が守られたりすることにつながり、結果的に幸せで暮らしやすい社会になります。

ぜひ、多くの方に取り組んでいただきたいと思っています」

聞いていた高田も「個人の努力はほんの小さいものかもしれませんが、みんなで行うことで大きなものとなって、最終的には世界を変えていくという可能性があるわけですからね」とコメントします。
 

新たな道が拓ける取り組みをしたい

最後に高田から、高山市民の皆さんや東海地方の方々へ、高山市の今後のSDGsの取り組みについて聞かれた小野さん。

小野さん「高山市では今後、さまざまな関係者が参画するSDGsパートナーシップセンター(仮称)を設立する予定です。

センターでは市民や団体・企業に対する普及活動や、市内外の人々をSDGsの活動を通じてつなぎ合わせ、相乗効果を図る仕組みづくりを行うほか、国内外への情報発信をおこないます。

ひとりひとりの考え方や価値観・環境は異なるのですがSDGsという共通目標のもとに、これまでつながりのなかった人同士がつながれば、想像していなかった新たな道が拓かれる可能性があります。そのための取り組みを進めていく予定です」

高山市の今後の取り組みに注目していきたいと思います。
(葉月智世)
 

ドラ魂キング
2021年09月21日17時13分〜抜粋(Radikoタイムフリー)