中国の国内総生産は日本を大きく超え、中国ネット上では「中国の国力は日本を超えた」と豪語する声は珍しいものではなくなったが、それでも「日本とはまだ差がある」と感じている中国人も多いようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国の国内総生産は日本を大きく超え、中国ネット上では「中国の国力は日本を超えた」と豪語する声は珍しいものではなくなったが、それでも「日本とはまだ差がある」と感じている中国人も多いようだ。

 中国のQ&Aサイト・悟空問答にはこのほど、「日本と中国に差があるとすれば、それはどこにあるのか」と質問するスレッドが立てられた。また、「差」の程度も尋ねている。

 スレ主は「日本と中国の差はどこにあるのか」としか尋ねておらず、どちらが上とも下とも言っていないが、遠まわしに「中国はまだ日本に追いついていないと言っている」と受け取った中国人ユーザーが多かったようだ。そのためか、スレッドには質問に異議を唱える声もあったが、全体的にいえば「確かに中国と日本にはまだ差がある」と認める意見が多く見られた。

 たとえば「日本と中国の差は時間にして30年分はある」と答えた中国人ネットユーザーによれば、「社会の発展度合いを示す統計を比べると分かる」という。たとえば富の分配の公平さを示す「ジニ係数」を見ると、中国は社会主義国でありながら「富の分配は非常に不公平」であるのに対し、日本の方がより公平である数値になっていることを指摘する声があった。中国は深刻化する格差の縮小に向け、「共同富裕」という概念を打ち出したばかりで、どれほど格差を縮小させられるのか関心が集まっている。

 また、国民の平均寿命や高等教育機関への進学率、高等医療の普及率といった点からも、日本と中国の差が見て取れるというコメントもあったほか、「他人に迷惑をかけず、公共の場所で自らの言動を律することができる民度」という点でも、「中国と日本にはまだ差がある」と指摘する声も多かった。

 さらに、中国では「世界の工場である中国に作れない製品はない」と胸を張る人がいるが、作れないものはないものの「出来上がった製品と日本製品の品質には大きな差がある」のが現実であることを前提に、「細部まで徹底して作られ、手抜きのない日本製品は学ぶべき対象」だと強調するコメントも複数見られた。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)