中国では近年、中国国民の「愛国精神の盛り上がり」が顕著であり、「中国すごい」という宣伝にもいたるところで見られる。そんな中国から見ると「日本人は愛国心に乏しい」と映るようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国では近年、中国国民の「愛国精神の盛り上がり」が顕著であり、「中国すごい」という宣伝にもいたるところで見られる。そんな中国から見ると「日本人は愛国心に乏しい」と映るようだ。中国のQ&Aサイトの知乎にこのほど、「日本人は自国の何を誇りに思っているのか」、「日本人には愛国心があるのか」と問いかけ、意見を求めるスレッドが立った。

 スレ主の中国人ネットユーザーは「米国人だったら国を侮辱されると怒るはずだが、日本人はどうなのだろうか?」と質問している。スレ主は米国を例に出しているが、愛国心を強めている中国人の場合も国を侮辱されたら怒るだろう。おそらくは米国人以上に怒るのではないだろうか。

 スレッドに寄せられた意見を見てみると「日本人は愛国心がないように見える」という点ではおおむね一致していたが、本当に愛国心がないのか実際にはあるのか、という点では理解に差があるようだった。

 一番多かったのは、実は愛国者だという意見で、「日本人が日本製品を信頼し、海外製品より日本製品を好んでいるのは愛国の証」、「日本人はあまり海外に行かない。海外勤務は左遷という考え方があるほどだ。これは自国が一番良いという考えがあってこそ」、「日本人は自国の衛生基準と保険制度を誇りに感じている」といった事例を根拠に、日本人にも愛国心があるのではないかという推測が見られた。

 日本人と中国人の愛国心は明らかに違っているが、この違いを指摘する声も見られた。日本人には中国人のような「強烈な愛国心」はないのだろうが「帰属感」ならあると分析する意見もあったが、いずれにしても日本人と中国人では「愛国心の表現」の方法も全く違っていると言えるだろう。

 中国では愛国精神があることを口にはっきり出して、行動で示すよう求める風潮がある。日本人は何事においても控えめで、中国人のように「強烈な愛国心」を明確に口にすることはないだけに、中国人からすると「日本人には愛国心があるかどうか分からない」と映るようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)