マッチングアプリを使ってパートナー探しをする女性にとって、真面目に長期的な関係を築ける相手を探していない男性は避けたいところでしょう。

今回は、現役のナンパコンサルA氏に突撃取材。体の関係を持つことだけを目的とする“ヤリモク”の特徴や、彼らが「落とせる」と感じる女性の特徴などを聞きました。

安全な男性と"ヤリモク”の男性との見分け方とは?あくまでも一例ですが…。

体目的でアプリに登録する男性向けのノウハウが存在する

こんにちは。恋愛婚活コンサルタントの菊乃です。

マッチングアプリで彼氏ができたけれど、彼の家にお泊りしてからLINEをブロックされて会えなくなった…。こんな話を女性からよく聞きます。女性は将来を考えて真面目に付き合える彼氏と思っていたのに、相手の男性は体目的だったのでしょう。

婚活女性なら、遭遇したくない相手ですよね。

Web上には、男性向けの「女性をお持ち帰りする方法」「落とせる女性の見抜き方」といったナンパノウハウがたくさんあります。マッチングアプリでナンパすることを「ネトナン」と呼ぶらしいです。このように、マッチングアプリで女性にモテるナンパノウハウを教えている、現役のナンパコンサルA氏に取材することができました。

A氏によると、ナンパコンサルにもいろんなタイプがあるらしく、“ヤリモク”を推奨する人だけではないらしいのですが、今回は「ナンパ師」≒「ヤリモク」ということで解説します。

マッチングアプリでイケてる写真の男は、“ヤリモク”を疑うべし

A氏によると、自分がイケてると分かっている写真を使って登録している男性は、ほぼ“ヤリモク”だと言います。また、ほとんどのマッチングアプリに“ヤリモク”は生息しているのだとも。一方で、婚活パーティーにはあまり居ないらしいです。

分かりやすくチャラい男性だけではなく、笑顔で清潔感があるさわやかな男性も“ヤリモク”の可能性が高いといいます。

“ヤリモク”は豪華なホテルのラウンジ、旅行先で撮った写真、おしゃれなレストランで撮影したものなど「リア充感」がある写真を使う傾向があるそうです。“ヤリモク”は自己紹介文も趣味、仕事、好きな食べ物、行きたいところと詳しく書いているのだそう。

純粋に顔の造形が優れているイケメンの真面目な男性なのか、“ヤリモク”なのかを見分ける方法はあるのでしょうか。例えば、サブの写真の中にダサい服の残念な写真があったり、プロフィールが短かったりすれば、“ヤリモク”ではないかもしれません。しかし、そもそも天然イケメンはそんなに数が多くないもの。自分をよく見せる努力をして、写真にその努力が感じられるようなタイプであれば、“ヤリモク”の確率が高いとナンパコンサルA氏は言います。

マッチングアプリを使ったことがある女性ならわかると思うのですが、過半数の男性は写真が「惜しい」です。マスク着用のままの顔写真、自撮り、洗面台の鏡に映した写真、集合写真で他の人を隠している写真等。その中から「会いたい」と思える人の方が少ないかもしれません。

ナンパコンサルA氏は、「偏差値50だと女性からは空気のように扱われ、可視化されないんです。『星野源さんのような普通の男性がいい』とか思っている女性から男にカウントされるようになるのは、偏差値70を目指さなきゃいけない。

婚活アドバイスが偏差値40の人が偏差値50を目指すものだとしたら、ナンパアドバイスは偏差値70を目指すものです」だそうです。

女性が返信しやすいメッセージを送るコミュ力が高い人は、“ヤリモク”の可能性高し

マッチングアプリ内でのメッセージにも特徴があるのだそう。

安全な男性は、敬語で長文を送ってくることが多いのに対し、“ヤリモク”は「よろしくね」「はじめまして」と短い挨拶から始まり、ため口が多いのだとか。

例えば、安全な男性が送りがちな1通目のメッセージは次のようなもの。

安全な男性のメッセージ例。

A氏によると、

「人気がある女性は何百人もの男性から『いいね』が届くので、このようなメッセージを女性に送っても埋もれるのです。“ヤリモク”はここで埋もれないために、相手も返信しやすいように、はじめは『よろしく』『はじめまして』とか割りとフランクにいきます。

2〜3通目のやり取りから相手のサブ写真を見て、『ここあのお店でしょ』とか当てにいくことを教えるナンパコンサルは多いと思います。共通点があり、一気に女性は親近感を持ってくれます。

“ヤリモク”はため口を使うことが多いですが、相手によっては敬語を使い分ける場合もあるので、ため口だからヤリモクというわけではないですが、“ヤリモク”の可能性は高いかもしれません」

“ヤリモク”はため口を使うことが多いよう...。

これで「この男性とは趣味が合いそう」と勘違いしちゃう女性もいるのだという。

よく知らない異性と自然にメッセージのやり取りを続けるスキルを、多くの男性は持っていません。その多くの男性の方が、安全なはずなのだけれども...。

“ヤリモク”に引っかかりやすい女性、ナンパ塾に入りやすい男性の特徴

“ヤリモク”に引っかかりやすい女性の特徴も聞いてみました。

「普通の男性がいいと言って、自分の理想の男性像が漠然としている女性です。意思決定が苦手で流されやすい女性は落としやすいです。

“ヤリモク”は会う前に通話することも多いので、メッセージだけじゃなく話してみると、より相手が流されやすい子かどうかが分かります。

ただし、ナンパに慣れてくれば落とせる女性より、自分が素敵だなと思える口説きたい女性に行く人が多いでしょう。連れて歩いて自慢できる華やかな港区女子のような人に、“ヤリモク”は目がありません。

ナンパ塾に入る男性は女性にモテなくて、恋愛の成功体験が少ないので、かつての自分なら相手にされない女性に行きたがります。

ものすごく女好きとか、性欲が強いというわけではなく、成長欲求が高くて、学びたいって真面目な男性が多く、学歴が高い人も多いです。

日焼けしたり、チャラい印象を持たれる服装を指導するナンパコンサルもいますが、これは会って話したときに『こんな格好だけど、わりと真面目でいい人』というギャップの効果を狙っているためです」

取材を終えて感じたこと

A氏の話を聞きながら、私が思ったのは、成長欲求で行きつくところが、“ヤリモク”ってずいぶんこちらも迷走しているんだなということ。

A氏自身は、親が「〇〇はやっちゃダメ」と過干渉気味で反抗期も特になくいい子のまま成人したそう。大学時代は漫画が好きで、周りも漫画好きの男性が多い環境だったとか。Web系企業に就職して、20代後半に公立大学の学費に近い値段のナンパ塾に入りナンパを学び、その他にもデート代、服、旅行代諸々でレクサス2台買えるぐらいナンパに自己投資をしたらしいです。

「大学進学の学歴が一生ものであることと同じで、ナンパノウハウも一生使えるものだから。そう考えると安い」

と言っていました。自己啓発セミナーに大金をつぎ込んで、洗脳された人も、似たようなことを言ってたなぁと思い出します。

取材前のナンパ師のイメージはすごい女好きでしたが、取材を終えて、いい子が遅めの反抗期に「男らしさ」という信仰にハマったのがナンパ師なんだと、イメージが変わりました。ナンパ師の中でもいろんな人がいるのでしょうけれど…大丈夫なのでしょうか。

女性の皆様は、女慣れしていない男性を「男としてみれない」と切り捨てないで、丁寧に接してください。付き合ったら服装はあなたがスタイリストになってコーディネイトすればいいから、写真では選ばないで。結婚したらLINEはしなくなるし、メッセージでも相性を測らないようにしたいものです。

ぱっと見のかっこよさや、心地よいメッセージだけで、すべてを判断しないように。

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■プロフィール

恋愛・婚活の賢人 菊乃

恋愛コンサルタント・婚活セミナー講師。山形県出身、静岡大学卒。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活ブログが人気になり2011年に出版し、恋愛コンサルタントとして独立。
著書は『あなたの「そこ」がもったいない。』他4冊。服装、メイク、会話、LINE添削などのサポートは何からやったらいいか分からない男女に好評。ブログは今も毎日更新。https://ameblo.jp/koakuma-mt/