スポーツの豆知識、こぼれ話を江田亮アナウンサーが紹介する『多田しげおの気分爽快〜朝からP•O•N』「スポーツの小枝」。9月14日の放送は「ピラティスとヨガ」がテーマでした。ダイエット目的の女性に人気のこのふたつ、一体何がどう違うのでしょうか?

ヨガの目的は瞑想

両方ともエクササイズのイメージが強い、という人も多いと思いますが…

江田「ピラティスとヨガは全然違うんですよ。起源から内容まで全然違うんです」

ヨガは紀元前4500年前、古代インドで発祥した修行法の一つ。目的は瞑想をすること。
精神を集中することに主眼が置かれているので、エクササイズという括りではありません。

その中にいろんな流派があって、ホットヨガなど一般的なレベルまで落としたものがたくさんあります。
そういうものが総称として「ヨガ」と呼ばれているわけです。
 

ピラティスはリハビリ

一方、ピラティスができたのは第一次世界大戦の時。
従軍看護師だったドイツ人男性のジョセフ・ピラティスさんによって、ヨガを基にして負傷した兵士のリハビリテーションの一環として考案されたそうです。

ヨガとピラティス、画像で見ると同じように見えますが、動きも別物です。
基本的にポーズを決めたら静止が多いのがヨガ。これは前述のとおり瞑想が目的です。

かたやピラティスは器具も使いながら動いて、運動機能を向上させるのが目的です。
両者はまったく目的が異なるのです。
 

呼吸法も違う

両者は呼吸法も異なります。

ヨガはリラックスするためなので深く息を吸います。そのため、しっかりお腹に空気を入れる腹式呼吸。

その一方で、ピラティスは、身体に酸素をたくさん送り込みながら動かしていくので、肺呼吸なんだそうです。

例えるならピラティスはウォーキング、マラソンのような有酸素運動でヨガはストレッチ。
どちらもダイエットとは程遠そうです。
 

オススメはどっち?

ちょっとやってみようと思った場合は、どっちがオススメなのでしょう。
身体を動かすことが好きで、日々ジムで筋トレに励む江田に聞いてみると…。

「その人が将来的に身体が動くようにしたいと思うんだったらピラティス。エクササイズとしてオススメ」

一般的にジムに行って、マシンを使ってやる筋トレよりは強度が低いので敷居が低いんだそうです。

江田「ヨガは仕事の疲れを癒したいとか、リラックスしたい人にオススメ」

また身体が硬いので柔軟性を上げたい、という人にもヨガはオススメできるそうです。
もちろん精神性を求める人なら、ヨガを選ぶべきでしょう。
 

目的に合った方を選ぼう

江田「個人的に言いたいのが、よくダイエット目的でヨガとかプラティスをしたいという方がいらっしゃいますが、両方とも痩せるためのものではないと思います」

ストレッチすると血流が良くなり、むくみが取れて、体重が一時的に落ちることはあるんだそうです。
しかしヨガもピラティスも、痩せることを目的に開発されたものではないので、そもそもダイエット目的にはオススメできないようです。

ただ鍛えにくい小さい筋肉、目には見えにくいのですが身体にとっては大事な筋肉、いわゆる「インナーマッスル」を鍛えるためにはピラティスは有効だそうです。

江田「もし私がどっちをやりたい?って言われたら、ジムを継続しながらピラティスです。ピラティスは、普段の筋トレでは鍛えられない部分を鍛える物なので個人的には良いと思います」

ヨガとピラティスは全然違うものです。
始める前に、目的としているのかを考えて取り組みましょう。 
(尾関)
 

多田しげおの気分爽快!!〜朝からP・O・N
2021年09月14日07時41分〜抜粋(Radikoタイムフリー)