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改造不要が嬉しい、アグレ・ベッドキット

執筆/撮影:Kazuhide Ueno(上野和秀)

広い室内空間を備えるアウトドアギアとして人気のプジョー・リフターに、純正アクセサリー「アグレ・ベッドキット」が今夏登場した。

【画像】プジョー・リフターのキャンパー【アグレ詳細画像も】 全52枚

これはプジョー日本法人と、輸入車のアフターパーツに力を入れるRVランド・コンセプト社とのコラボにより誕生したもの。


純正アクセサリー「アグレ・ベッドキット」は、リフターの後席を倒せば、長さ1800mm×幅1200mmのフラットベッドで車中泊できる純正アクセサリー。    上野和秀

本ベッドキットは、日本における車中泊ユースに沿って企画・開発されており、扱い易くするためのきめ細かな配慮がなされている。実際に搭載した車両の写真とともに紹介したい。

最大の特徴は、車体を改造せずに組み込めること。

ベッドマットを保持するベース部分は、荷室の両サイドに配す構造。その上に載せるベッドマットは5分割式なので、取り扱いがしやすい。

マット収納時はリアシートが使用でき、乗車定員通り5名での移動が可能。格納したベッドマットは棚状のラゲッジボードとなり、荷室の使い勝手も向上するというオマケも付く。

大人が寝られるベッド 構造は?

キャンパーとして最も気になるのがベッドサイズだろう。

ベッド展開時のサイズは長さ1800mm×幅1200mm、マットの厚みは約45mmで、もちろんフルフラットになる。


荷室のベッドベースから、このようにエクステンションバーを引き出し、その上にマットを設置するだけ寝床ができる。マットの厚みは45mmだ。    上野和秀

ベッドを展開した時の室内高は650mm(最低位置:マルチパノラミックルーフ装備車)を確保。また、ベッド下には収納に活用できる上下270mmの空間が確保されている。

ベッドを展開する時はリアシートを前に倒し、荷室のベッドベース部分からエクステンションバーを引き出し、そこにベッドマットを置けば完了。誰でも簡単にセットできる。

リアシートを使用する時は、ベッドマットを荷室の上中段に格納することができる。ボードが棚になるので、ラゲッジスペースが使いやすくなることも隠れた美点だ。

棚の上下高は中段が260mm、下段は270mmが確保され、アウトドアで欠かせないポータブル電源も収められる。またベッドマットは中段にまとめて収納することもできる。

DVDモニター、近日発売へ

ベッドの表皮素材には、都会派というリフターのキャラクターから、内装のマテリアルに合わせた肌触りの良い上質なモケット生地(車両の難燃基準合格品)を採用。

表皮のカラーは外装色とコーディネイトできるように、オレンジ、アイボリー、グリーン、ダークブラウン、ネイビー、ブラックの6色が用意され、好みで選ぶことができる。


ベッドマットを2段の棚にした状態。ベッドを収納するには、エクステンションバーを戻し、中段の一番奥のマットを他のマットに重ねれば、後席が使用できるようになる。    上野和秀

アグレ・ベッドキットは、ディーラー・オプションとして設定され、価格は25万800円。受注生産品のため、納期は約1.5か月が必要となる。

また、後席で楽しめる「DVDリアモニター」が近日発売される予定。前席ヘッドレストに取付け、内蔵のDVDプレイヤーのほかWi-Fiルーターとの連携もできるという。

車中泊はもちろん、アウトドアでくつろげる空間が手軽に得られるアグレ・ベッドキットは、リフターの可能性をさらに広げてくれるだけに見逃せない。