茂木氏、集中砲火の宮迫さん後押し「個人の自由はもっと大事」

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「個人の自由」という言葉には、さまざまな解釈が存在します。発言や行動は誰に規制されるものでもないとする一方で、第三者が傷ついたり、その名誉が汚される危険もあります。

2021年8月20日にYouTubeでの活動を休止すると発表していた宮迫さんを擁護する茂木健一郎氏の「個人の自由」についての見解から、自由社会における「他者の自由の尊重」という問題意識が浮かび上がっています。(なお2021年8月26日に宮迫さんはすでにYouTube配信の再開を発表(※1)しています。)

世間や仲間よりも「個人の自由」を重視すべきか

SNSなどでの意見を受け、元雨上がり決死隊の宮迫博之氏がYouTubeの配信休止に踏み切った件(※2)について、茂木健一郎氏はSNS上で自身の見解を述べていました。

世間や仲間も大事だけど、個人の自由はもっと大事だと思う。ぼくは宮迫さんのこれからの活動を応援したいし、日本や世界は世間よりも広いと思う。

宮迫博之がユーチューブ配信休止を発表 芸人仲間から集中砲火「ショック大きい」https://t.co/wIJMgAbx0j

- 茂木健一郎 (@kenichiromogi) August 20, 2021https://platform.twitter.com/widgets.js

東スポWebによると、“お笑い関係者は「ユーチューブの成功に鼻高々だった宮迫も、今回ばかりはマジで落ち込んでいる。特に芸人仲間から厳しい批判をされて、今になってようやく事の重大さに気付いたみたい。ショックは大きく、すぐには立ち直れない」”とのこと(※2)。

こうした“世間や仲間からのバッシングによる不自由さ”について、茂木氏は上記の見解を示しました。グローバルな観点からも「個人」の尊重を重視する時代ゆえに、周囲の声を気にして個人の言動を抑えるのは時代錯誤な印象を受けるのも確かです。特にYouTubeは、YouTuberという「個人」が目立ちやすいコンテンツともいえるため、今回の決定にこうした意見が上がるのも不思議ではないでしょう。

この茂木氏の意見に対し、SNS上ではさまざまな意見が上がっています。

私も個人の自由の方が大事だと思う。
でも仲間よりも自分を優先している人を見て何を感じるかも個人の自由に含まれる。

仲間と仕事をしないといけない人は仲間にどう思われるかも仕事としてかなり重要。
人気商売では世間にどう思われるかも仕事として重要。- takora555 (@takora5551) August 21, 2021https://platform.twitter.com/widgets.js

茂木氏と同様に「個人の自由の方が大事だと思う」とした一方で、「仲間よりも自分を優先している人を見て何を感じるかも個人の自由に含まれる」とし、個人は自由であると同時に他人がそれを見てどう思うかも「個人の自由」なので、どう思われるかの責任は自ら負うことになるといった声がありました。

不義理だと思われたらそれまでの仲間が離れるのもまた自由でしょう。自由とは何をしてもデメリットが発生しない権利ではありません。

- 氷雨(鴎) (@kamome54) August 21, 2021https://platform.twitter.com/widgets.js

個人の自由によりメリットが生じるのと同様に、デメリットが伴うことは当然という意見です。宮迫氏の今回の行動は、芸人仲間や相方にとっては「不義理」と受け取られました。しかし、不義理なことをしたからこそ生じたメリットもあります。今回でいえば「YouTubeの成功」でしょう。ゆえに宮迫氏はこうした事態になるのを強く覚悟した上でYouTubeを開始すべきだったともいえるでしょう。

まぁ芸能界は超のつく村社会って事でしょ。

- 代表戸締り役 (@J7o6ZUPdcYYNhvJ) August 20, 2021https://platform.twitter.com/widgets.js

このコメントのように、そもそも宮迫氏のいた芸能界が村社会である、つまり仲間に対する意識の強い業界であることが大きな要因だったといえるかもしれません。

個人の自由が尊重される社会へ

今回茂木氏がコメントしているように、「個人の自由」は仲間よりも大事だという考えは昔よりも強まってきているといえます。昨今重要視されている「多様性」はまさに他人の目よりも個人の自由、意思を尊重しようとしている動きではないでしょうか。

ここで重要なことは、何も迷惑を受けていない第三者がその人を批判するべきではないということ。今回宮迫さんは相方ではなく、他の芸人から批判されたことで落ち込み、活動休止となったと報じられていますが、このような形で個人の自由が制限されることは、今後ますます認められなくなっていくと考えられます。誰にも迷惑をかけない個人の自由は、第三者はただ見守るということが必要なのではないでしょうか。

【画像・参考】
※1宮迫博之、YouTube動画の配信再開発表「止まってても何も解決しない」 休止から1週間、蛍原との近況触れる場面も - ORICON NEWS
※2宮迫博之がユーチューブ配信休止を発表 芸人仲間から集中砲火「ショック大きい」 - 東スポWeb
※Alexey Boldin/Shutterstock