夏は晴れの日が多く、洗濯物が乾きやすいイメージがありますが、一方で、局地的な大雨、いわゆるゲリラ豪雨や台風などが発生しやすい時期でもあります。天気が悪いときは夏でも部屋干しする必要がありますが、シーツなどの大物は干すスペースがなく、悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「シーツを洗いたいけど干すスペースがない…」と困っている方向けに、シーツを部屋干しする方法やおすすめの場所、速く乾かすコツをまとめました。


シーツは部屋干しでも乾かせる

シーツは、タオルや衣類などと違って面積が大きく、シングル用でも約100cm×200cmほどのサイズがあります。洗濯物は広げて干すのが基本なので、大判のシーツを部屋干しするのはそもそも不可能なのでは?と思う方も多いでしょう。
しかし、干し方を工夫すれば、十分なスペースがなくてもシーツを部屋干しすることが可能です。戸建ての方はもちろん、一人暮らし用のアパートに住んでいる方でも、干し方のコツをつかめば夜までにシーツを乾かすことができますので、シーツの汚れがにおいが気になったら、天気の良し悪しや物干しスペースの有無に限らず、思い切ってシーツを洗濯しましょう。


シーツの基本的な部屋干し方と場所

シーツに限らず、洗濯物を干すときはできるだけ風通しが良く、かつ湿気に強い場所を選ぶのがポイントです。最も理想的な場所は、乾燥機能付きの浴室に干すことです。浴室乾燥機能がついたバスルームなら、物干し用のポールが付いているケースが多いので、そこにシーツを掛ければ短時間で乾かすことができます。
乾燥機能がない場合でも、バスルームは湿気に強く、かつ換気扇がついているので、壁にカビが生えたり、窓に結露が発生したりする心配がないところが利点です。物干し用のポールがついていない場合は、バスルームのサイズに合うつっぱり棒を渡せば、即席の物干し竿として活用できます。
バスルーム以外では、人通りの多いリビングルームに干すのもおすすめです。人が動くたびに空気も一緒に動くので、人通りが少ない場所よりもシーツが乾きやすくなるでしょう。ただ、リビングにシーツを干すと人の行き来の邪魔になるおそれがありますので、干し方を工夫する必要があります。以下では、限られたスペースにシーツを干す方法を3つご紹介します。
■1. ピンチハンガーを使ったN字干し
洗濯ばさみがたくさん付いたピンチハンガーを使い、シーツをジグザグに干す方法です。シーツを一列に留めて、端まで来たら折り返して留めて…と、アルファベットの「N」の字を描くように留めていくことから「N字干し」と呼ばれています。ピンチハンガー分のスペースがあれば干せるので、一人暮らしの部屋でもシーツを部屋干しすることができます。
■2. ループハンガーを使う
ループハンガーとは、名前の通り、洗濯物を掛ける部分が渦巻き状の輪っかになっているハンガーのことです。一番外側の輪っかの端に、二つ折りにしたシーツを掛けたら、あとは輪の中央に向かって端をスライドさせていくだけで、シーツを筒状に干すことができます。ピンチハンガーに比べると、いちいち洗濯ばさみで留めていく手間が省けますし、輪と輪の間には適度なすき間があいているので、風も通りやすくなっているところがポイントです。
■3. 物干しスタンドを使う
床置き型のスタンドに洗濯物を掛けられる物干しスタンドを使うのも一つの方法です。たいていの物干しスタンドは折りたたみ式のダブルバーになっているので、2本のバーの間を渡すようにシーツをかけ、中央を少したるませる「M字干し」にすれば、大判のシーツも省スペースで干すことができます。


シーツを部屋干しで速く乾かすコツ

干し方を工夫すれば、場所を取らずにシーツを部屋干しすることができますが、やはり短時間で乾かして速く片付けるに越したこしたことはありません。特に一枚しかシーツがない場合、夜までに乾かす必要がありますので、以下のポイントを参考に、効率よく乾燥させる工夫を採り入れましょう。
■1. シーツのみを洗濯する
シーツを洗うとき、他の衣類やタオルなども洗濯すると効率的ですが、洗濯物の数が多くなればなるほど、室内の湿度が上昇してしまいます。室内に湿気がこもっていると洗濯物が乾きにくくなりますので、シーツを室内干しするときは、なるべく単体で洗濯しましょう。
■2. エアコンや除湿器を使用する
雨の日はただでさえ空気がじめじめしていますので、エアコンの除湿モードまたは除湿器を使って湿気を取り除くと、シーツを速く乾かすことができます。ただ、除湿器は湿気を取り除くときに暖かい空気を排出するので、夏場に使用するのは避けた方が良いかもしれません。
■3. 扇風機・サーキュレーターを使用する
室内は屋外に比べて空気が停滞しやすいので、扇風機やサーキュレーターを使って人工的に風の流れを作りましょう。扇風機やサーキュレーターはシーツから1mほど離し、シーツの真横から風を当てるようにすると乾燥効率がアップします。なお、送風の強さを「強」にすると、ハンガーから外れたり、生地が重なってかえって乾きづらくなるおそれがありますので、「弱」設定にするのがおすすめです。


シーツは干し方を工夫すれば部屋干しでも十分乾かせる

面積の大きいシーツを限られたスペースで部屋干しするのは難しいと思われがちですが、ピンチハンガーやループハンガー、物干しスタンドなどの便利グッズを使えば、省スペースでもシーツを干すことが可能です。さらにエアコンや除湿器、扇風機などを併用すれば、短時間でシーツを乾かすことができるでしょう。
天気が微妙で外干しか部屋干しか判断しにくいときは、天気予報専門メディア「tenki.jp」の洗濯指数を参考にするのがおすすめです。その日の天気や予想気温から、洗濯物の乾きやすさを「よく乾く」「部屋干し推奨」といったわかりやすい言葉で表記しているので、シーツを干す際にも役立つでしょう。