054_教育・習い事_Ponko

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現在、子育て真っ盛りのママたちにもかつて幼少期があり、子育ての受け手側でしたよね。そう考えると、子育ては親から受けたバトンを子どもに渡すリレーとも言えそうです。ただ親の偏った育て方のせいで、大人になっても自分に自信が持てず苦労している人もいるようです。

『親にまったく褒められずに育てられた人はいますか? その場合自分に自信がありますか? 他人にやさしくできますか?』


投稿者さんは、親に褒められた経験がないのでしょうか。親に褒められずに育つと、自分に自信がないだけでなく、他人にやさしくできないと感じて投稿したのかもしれませんね。こちらのママのコメントに、ママたちはどう答えたでしょうか。

褒められた経験がないママたちの苦悩が続々と

『はい。常にけなされて育った。自分に自信なんかないし、何かを決めなきゃいけないときも、本当にこれでいいのか、迷いに迷い、結果中途半端。他人には優しくできるけれど、どこかで冷酷な部分がある』


『親が完璧過ぎる人だったから、「できて当たり前で褒めることじゃない」って感じで育てられた。自信なんかないし、かなりネガティブ思考。褒められると戸惑う』


『自分に自信なんてないよ。容姿とか綺麗と褒められても、社交辞令だしねって思って終わる。冷めているとよく言われる。他人に優しくしない。するメリットがないから。家族は別だよ。私にたくさん愛情をくれる家族は、すごく大切にしている』


親に褒められずに育ったママから続々と声が寄せられてきました。コメントのなかでも多かったのが、「人から褒められると戸惑う」といったママの声でした。褒められ慣れていないママは、自分に自信がないせいか、褒められても素直に受け取ることができないようです。褒められてうれしいといった感情を育まずに育つと、人付き合いに思わぬ影を落とすのもかもしれません。

褒められない分努力して自信家になった人もいる

『私のことだ! 全く褒められなかった。妹と比べられた。褒めて欲しくて良いこと言うと「そんなの凄くない」と言われた。だからか逆に本当にものすごい自信家になった。全く人に嫉妬しない。人の良いところは素直にいいなと思える。私に人に劣っているものはない。あっても何倍も努力して同じになれば良いと思っている 例えば勉強とかね』


『ほとんど褒められたことがない。でも、褒められたくて頑張ったからか、人生の後半は楽だよ。まだまだだと自分では思っていても、優秀と周りからは言われ続けているので、自信はある。ただ、恵まれた環境にも関わらず努力しない人とか、実際は大したことないのに褒められて育って自己評価が甘い人には、厳しいと自覚している』


『自信あるよ。すべて自分の行動に責任を持っているから。他人には優しくできていると思う。親のせいにしたこともあったけれど、そんなことしても何も良いことないとわかってから変われた。親のせいにすると何でも人のせいにしてしまうからね』


一方、親に褒められなかったことをバネに、努力で自信をつけたママもいました。褒められたい一心で努力したことで、周りの評価につながったり、自分を認められるようになったりするケースもあるようです。もしかしたら、努力は親に褒められなくとも、自分を認めることができるのかもしれません。ただし、努力をせずに親のせいにしている他人には厳しくしてしまう傾向はあるようです。

人に嫌われたくないから他人にはやさしくするママも

『自分に自信はまったくないです。人に嫌われたくないから他人に優しく接することができます。人見知りですが、それを悟られないようにしているので、かなり疲れます。できるだけ1人になる時間を作って過ごしています』


『自信ないですよ。だから頑張ろうと意気込みが過ぎて基本がわからないのに頑張ろうとしたり、からまわりする。褒められていない=ちゃんと色々教えてももらってない家庭だから。他人に優しくしているふりをするのはうまいけれど、心から優しくすることがわからない。だから自分が悪く思われないようにと考えて、表面的に優しくすることはできるけれど、本当の優しさではないし、相手が頼ってきたりすると引く』


『人に嫌われたくない、好かれたいからやさしくするけれど、本音は誰にも話せない。人のこと信用してないくせに親切にされるとホイホイだまされちゃう』


『自信ないよ。でも自分の適性みたいなものは良くわかってる。人には優しくできるけれど、これが優しさではないこともわかってる。嫌われるのが、揉めるのが面倒なだけ』


また褒められずに育ったママは、人に嫌われるのがいやで人にやさしくしているようです。これは本来のやさしさとは方向性が違いますよね? この場合、「自分が人を助けたい」といった主体的なやさしさではなく、「人にどう思われるか」という自分の評価のためのもので、最終的に他人の意見や評価にも右往左往してしまいそうですよね。やさしい子に育ってほしいと願うママには、ドキッとするコメントではないでしょうか。

条件付きの褒めしか受けてこなかったママたちもいる

『滅多に褒められなかったから、褒められたい要求が強くなり頑張ってしまう』


『頑張りすぎとか上を狙い過ぎと言われても、手を抜く自分を肯定できないから無理なんだよね。夫は無償の愛をくれるけれど、半分も返せない。そんな風に無条件で人を愛せない』


『小さい頃、褒められたくて親に「凄いでしょー?」と聞いても、「これもっとこうしたらいんじゃない?」とか、テレビの同じくらいの子どもが出てたら「この子あんたと違ってすごいねー」とかだった。いつも人と比べられて大人になった今もまったく自信ない。褒められても「お世辞でしょ」って思っている。もちろん他人に優しくできるけど心の中ひねくれている』


『うちは留年しそうになったら「これ以上俺に学費を払わせる気か?」とかすごく怒られて、必死に勉強して良い会社に就職したら、親がコロッと態度変えたよ。あんな親、今でも嫌いだわ! 小さい頃から兄ばかり可愛がってたくせに、兄にも大きくなって相手にされてなかったよ』


親から褒められるときは親の要求に答えたときなど、条件つきで褒められてきたママもいました。こちらのママも、大人になって苦労しているようです。条件付きの褒めよりも、ありのままの自分を認めてくれる無条件の褒めのほうが大切なのかもしれませんね。努力や結果だけでなく、ありのままの子どもを褒めてあげることも忘れずにしたいですね。

そんな親に褒められずに育ったママたちは、自分の子育ても影響を受けているようですよ。後編では、褒められずに育ったママたちの子育て事情を紹介します。

後編へ続く。

文・安藤永遠 編集・山内ウェンディ イラスト・Ponko