通販サイトで売り切れの「水谷隼カレー」(フリーデン提供)

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東京五輪・卓球混合ダブルス(決勝、2021年7月26日)で、金メダルを獲得した水谷隼・伊藤美誠ペア。日本卓球史上初の快挙に、選手ゆかりの企業は「嬉しい悲鳴」をあげている。

水谷選手をパッケージに起用したレトルトカレーは、金メダル獲得を受け通販サイトで「品切れ」状態に。メーカーの広報担当者は「(水谷選手がメダルを獲得した)リオ(大会)以上の反響になるのでは」と話す。

13年にスポンサー契約、15年から販売

水谷、伊藤両選手はともに静岡県磐田市出身。決勝では卓球大国・中国のペアを4-3で下し、五輪卓球競技で日本史上初の金メダルを獲得した。

喜びの声が広がる中、うれしい悲鳴をあげているのが食肉加工のフリーデン(神奈川県平塚市)だ。同社は「水谷隼カレー」など水谷選手をパッケージに起用したレトルト3商品を販売している。

水谷・伊藤ペアの金メダル獲得を受け、商品を取り扱う通販サイトでは注文が殺到。展開する「カレー」「ブラックカレー」「ハンバーグハヤシ」はいずれも欠品となった。サイトには「順次製造を行っておりますが、入荷までに時間がかかっております。お客様にはご不便並びにご迷惑をおかけいたしまして誠に申し訳ございません」とお詫びの文も出されている。

フリーデンは13年に水谷選手とスポンサー契約を結び、15年には「水谷隼カレー」を発売。水谷選手の遠征時にカレーを差し入れするなど、活躍をサポートしてきた。水谷選手は16年のリオ五輪・男子団体で銀メダル、男子シングルスで銅メダルを獲得。当時の「水谷フィーバー」について、フリーデンの広報担当者は「(カレーの)1年間の販売量を1週間で超えました」と振り返る。

その後も「ブラックカレー」「ハンバーグハヤシ」と水谷選手の関連商品を拡充してきたフリーデン。今回の水谷選手の金獲得を受けた商品の発注状況について、27日時点では「把握できていない」というものの、広報担当者は「リオ以上の反響になるのではないでしょうか」と話す。

水谷選手は今後、男子団体(8月1日〜)の出場を控えている。広報担当者は「オリンピックは『これで最後』と本人も考えているようですので、悔いのないように頑張ってほしいです」と語った。