[かんさい情報ネットten.―読売テレビ]2021年7月16日放送の「ナニ!?バーサリー探偵団」のコーナーでは、日本一の駅弁メーカーの話題を取り上げていました。

全国に2000種類以上あるという駅弁。

一般的には10〜20種類のところが多い中、神戸市にある「淡路屋」は、常時80種類の駅弁を製造しているという日本一の駅弁メーカーです。

番組では、ユニークな駅弁を目指して日々アイデアを探しているという同社常務取締役・柳本雄基さんに話を聞いていました。

柳本さんによると、同社は87年にヒモを引き抜いたら温まる加熱式お弁当を日本で初めて発売したり、今やほとんどの駅弁に使用されている抗菌シート「ワサオーロ」を91年に開発したりしてきました。

加熱式お弁当は駅弁業界を盛り上げるため特許は取らなかったとのことで、「今では仙台の『牛たん弁当』が一番有名になっちゃいました」。

抗菌・防カビ効果のあるわさび成分を利用したワサオーロは医薬品メーカーと共同開発したとのことで、こちらも特許は取っていないそうです。

そんな同社のダントツ一番人気は、「ひっぱりだこ飯」。

たこつぼの中には大きな明石だこのうま煮、穴子のしぐれ煮、たこ天などの具材がたっぷり入ったこの駅弁は、年間50万個・50億円の売り上げを誇るそうです。

派生「ひっぱりだこ飯」もひっぱりだこ!

そんなひっぱりだこ飯にはさらなるアイデア商品があるのをご存じですか?

なんと1億円越えの大ヒットとなったのが「ゴジラ対ひっぱりだこ飯」というもの。

ひっぱりだこ飯の奥にたまたまゴジラのフィギュアが置いてあったのを見て「戦わしたらオモロイんちゃうか」と思いついたそう。

たこつぼの容器が黒っぽいのは「ゴジラの熱線で陶器が焦げたから」。中のたこは焼きだこに、たこ天はゴジラの卵に見立てたうずら卵なのだとか。

「ひっぱりだこがゴジラの卵を人質に取っているという設定です」と柳本さん。よく見るとバーコードの下4桁が初代ゴジラが公開された年「1954」というこだわりも!

今年1月には、紙のフタの同駅弁を持ち帰りやすいようにするため、陶器でできた「ひっぱりだこの蓋」だけを販売したところ、SNSで大バズリ!半年で8000個も売れました。

駅弁を進化させつつ、製造・盛り付けはほぼ手作業という同社は、関西らしいユニークでパワフルな会社でした。

(ライター:まみ)