完全ワイヤレスイヤホンのトレンドはハイレゾ音源へ! LDAC対応製品が続々登場
ソニーは6月25日に、最新の完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」を発売した。
価格(金額はすべて税込)はオープンながら、ソニーの公式オンラインショップ「ソニーストア」では33,000円で販売されている。
ソニーのイヤホンやヘッドホン製品は長らくノイズキャンセリング機能を重視した製品が多く、特徴でもあった。
今回の「WF-1000XM4」も例外ではなく、さらに強化されたノイズキャンセリング機能が搭載されている。
しかし新しい動きも出てきた。
WF-1000XM4は、
ソニーの左右独立型完全ワイヤレスイヤホンとしては初めて「LDAC(エルダック)」に対応したのだ。
LDACとは、
日本オーディオ協会の「Hi-Res Audio Wireless」に認定されたコーデック技術。
従来の約3倍となる最大転送速度990kbpsで、ハイレゾ音質を楽しむことができる。
スマートフォンやウォークマンなど音楽プレーヤー側のLDAC対応は進んでいたが、完全ワイヤレスイヤホンでLDACに対応した製品はなかった。
そのため、これまではハイレゾ音源を楽しみたい人にとって完全ワイヤレスイヤホンは選択肢とはならなかった。
今回WF-1000XM4がLDACに対応したことで、いよいよ完全ワイヤレスイヤホンでもハイレゾ音源を聞ける時代がやってきたのだ。
■ワイヤレスイヤホンのトレンド機能
今から5年ほど前の2016年9月にアップルが初代の「AirPods(エアーポッズ)」を発表、同年の12月に発売した。AirPodsは瞬く間に大ヒット製品となり、日本でも左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンを普及させる原動力となった製品といえる。
アップルは販売台数などを公表していないが、調査会社などによると2020年のAirPodsの出荷台数は7000万台を超えているとのことで、完全ワイヤレスイヤホン市場においておよそ30%のシェアを獲得しているという。
近年、完全ワイヤレスイヤホンの市場が拡大することになったのは、このAirPodsの急激な成長が大きく影響しているのは間違いないだろう。
第2世代のAirPods
第2世代のAirPodsでは、ハンズフリーでSiriの呼び出しやワイヤレス充電に対応した充電ケースが用意されている。また、AirPods Proでは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)による音楽への没入感の強化に加え、外音取り込みモードによってイヤホンを外すことなく街中を歩いたり、会話をしたりできる。
こうしたAirPodsシリーズの製品に搭載されている機能が、次々に他社製品でも搭載され、完全ワイヤレスイヤホンの市場拡大とともに製品のトレンドにもなっている。
・タッチ操作
・アプリ連携
・ボイスアシスタント対応
・アクティブノイズキャンセリング
・外音取り込み
・ワイヤレス充電
これらは、現在の完全ワイヤレスイヤホンのトレンド機能といえる。
■音質の追求とLDAC対応
トレンド機能だけでなく、様々なオーディオメーカーが音質や使い勝手の良さなどを追求している。複数のドライバー(スピーカー)を搭載するものやアプリでイヤホンの装着感を確認できるもの、小型軽量化、短時間充電、長時間再生、耳から外すと音声が停止し装着すると再度音声が再生する機能、左右自動認識などだ。
完全ワイヤレスイヤホンの老舗メーカー「EARIN(イヤリン)」の最新モデル「A-3(エースリー)」は、左右を気にせず装着できる「自動左右配置認識」に対応
そんな中、ついにソニーからハイレゾ音質を再現できるコーデックLDACに対応した完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」が発売された。
LDACはソニーが開発したコーデックではあるが、ソニー製品に独占搭載されているわけではない。実は、「WF-1000XM4」が6月9日に発表された一足先に、アンカー・ジャパンがLDAC対応の完全ワイヤレスイヤホンおよび、オーバーヘッドタイプのワイヤレスヘッドホンの発売を発表していたのだ。
LDACに対応した完全ワイヤレスイヤホン「Soundcore 【第2世代】Liberty 2 Pro」
Anker(アンカー)のオーディオブランドとなる「Soundcore(サウンドコア)」は、これまでに低価格で多機能なワイヤレスオーディオ製品を多数取り揃えてきた。
完全ワイヤレスイヤホンの製品群でも上位モデルにあたる「Soundcore Liberty 2 Pro(リバティ ツー プロ)」の新製品「Soundcore 【第2世代】Liberty 2 Pro」では同ブランドの完全ワイヤレスイヤホンでは初となるLDAC対応製品だ。価格はなんと13,980円とソニーの「WF-1000XM4」よりも2万円近く安い。こちらは2021年7月中旬発売予定だ。
LDACに対応したワイヤレスヘッドホン「Soundcore Life Q35」
オーバーヘッドタイプのワイヤレスヘッドホン「Soundcore Life Q35(ライフ キューサーティファイブ)」もLDACに対応した製品だ。
前モデルの「Soundcore Life Q30」では、AUXケーブル接続時にはハイレゾ音源に対応していたが、新モデルの「Soundcore Life Q35」ではLDACに対応し、ワイヤレスでもハイレゾ音質を楽しむことができるようになった。価格は10,990円、2021年7月中旬発売の予定だ。
日進月歩の勢いで進化し続けている完全ワイヤレスイヤホンは決して玄人向けというワケではない。むしろ様々な技術によって使い勝手の向上や、簡便さ、音質の向上が図られており、イヤホンに詳しくない人でも違和感なく使えるまでに進化してきている。
ハイレゾ音源が何か詳しいことを知らなくても、ハイレゾで配信されている楽曲をハイレゾ対応のプレーヤーとイヤホンがあれば聴けるというシンプルな知識だけ持っていれば誰でも楽しむことができる。
様々なワイヤレスオーディオの機器がLDACに対応することで、数年後は多くの人が意識することなくハイレゾ音源を楽しんでいるだろう。
・WF-1000XM4 | ヘッドホン | ソニー
・AirPods - Apple(日本)
・完全ワイヤレスイヤホン | Anker Japan公式サイト
執筆:S-MAX編集部 2106bpm
価格(金額はすべて税込)はオープンながら、ソニーの公式オンラインショップ「ソニーストア」では33,000円で販売されている。
ソニーのイヤホンやヘッドホン製品は長らくノイズキャンセリング機能を重視した製品が多く、特徴でもあった。
今回の「WF-1000XM4」も例外ではなく、さらに強化されたノイズキャンセリング機能が搭載されている。
しかし新しい動きも出てきた。
WF-1000XM4は、
ソニーの左右独立型完全ワイヤレスイヤホンとしては初めて「LDAC(エルダック)」に対応したのだ。
LDACとは、
日本オーディオ協会の「Hi-Res Audio Wireless」に認定されたコーデック技術。
従来の約3倍となる最大転送速度990kbpsで、ハイレゾ音質を楽しむことができる。
スマートフォンやウォークマンなど音楽プレーヤー側のLDAC対応は進んでいたが、完全ワイヤレスイヤホンでLDACに対応した製品はなかった。
そのため、これまではハイレゾ音源を楽しみたい人にとって完全ワイヤレスイヤホンは選択肢とはならなかった。
今回WF-1000XM4がLDACに対応したことで、いよいよ完全ワイヤレスイヤホンでもハイレゾ音源を聞ける時代がやってきたのだ。
■ワイヤレスイヤホンのトレンド機能
今から5年ほど前の2016年9月にアップルが初代の「AirPods(エアーポッズ)」を発表、同年の12月に発売した。AirPodsは瞬く間に大ヒット製品となり、日本でも左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンを普及させる原動力となった製品といえる。
アップルは販売台数などを公表していないが、調査会社などによると2020年のAirPodsの出荷台数は7000万台を超えているとのことで、完全ワイヤレスイヤホン市場においておよそ30%のシェアを獲得しているという。
近年、完全ワイヤレスイヤホンの市場が拡大することになったのは、このAirPodsの急激な成長が大きく影響しているのは間違いないだろう。
第2世代のAirPods
第2世代のAirPodsでは、ハンズフリーでSiriの呼び出しやワイヤレス充電に対応した充電ケースが用意されている。また、AirPods Proでは、アクティブノイズキャンセリング(ANC)による音楽への没入感の強化に加え、外音取り込みモードによってイヤホンを外すことなく街中を歩いたり、会話をしたりできる。
こうしたAirPodsシリーズの製品に搭載されている機能が、次々に他社製品でも搭載され、完全ワイヤレスイヤホンの市場拡大とともに製品のトレンドにもなっている。
・タッチ操作
・アプリ連携
・ボイスアシスタント対応
・アクティブノイズキャンセリング
・外音取り込み
・ワイヤレス充電
これらは、現在の完全ワイヤレスイヤホンのトレンド機能といえる。
■音質の追求とLDAC対応
トレンド機能だけでなく、様々なオーディオメーカーが音質や使い勝手の良さなどを追求している。複数のドライバー(スピーカー)を搭載するものやアプリでイヤホンの装着感を確認できるもの、小型軽量化、短時間充電、長時間再生、耳から外すと音声が停止し装着すると再度音声が再生する機能、左右自動認識などだ。
完全ワイヤレスイヤホンの老舗メーカー「EARIN(イヤリン)」の最新モデル「A-3(エースリー)」は、左右を気にせず装着できる「自動左右配置認識」に対応
そんな中、ついにソニーからハイレゾ音質を再現できるコーデックLDACに対応した完全ワイヤレスイヤホン「WF-1000XM4」が発売された。
LDACはソニーが開発したコーデックではあるが、ソニー製品に独占搭載されているわけではない。実は、「WF-1000XM4」が6月9日に発表された一足先に、アンカー・ジャパンがLDAC対応の完全ワイヤレスイヤホンおよび、オーバーヘッドタイプのワイヤレスヘッドホンの発売を発表していたのだ。
LDACに対応した完全ワイヤレスイヤホン「Soundcore 【第2世代】Liberty 2 Pro」
Anker(アンカー)のオーディオブランドとなる「Soundcore(サウンドコア)」は、これまでに低価格で多機能なワイヤレスオーディオ製品を多数取り揃えてきた。
完全ワイヤレスイヤホンの製品群でも上位モデルにあたる「Soundcore Liberty 2 Pro(リバティ ツー プロ)」の新製品「Soundcore 【第2世代】Liberty 2 Pro」では同ブランドの完全ワイヤレスイヤホンでは初となるLDAC対応製品だ。価格はなんと13,980円とソニーの「WF-1000XM4」よりも2万円近く安い。こちらは2021年7月中旬発売予定だ。
LDACに対応したワイヤレスヘッドホン「Soundcore Life Q35」
オーバーヘッドタイプのワイヤレスヘッドホン「Soundcore Life Q35(ライフ キューサーティファイブ)」もLDACに対応した製品だ。
前モデルの「Soundcore Life Q30」では、AUXケーブル接続時にはハイレゾ音源に対応していたが、新モデルの「Soundcore Life Q35」ではLDACに対応し、ワイヤレスでもハイレゾ音質を楽しむことができるようになった。価格は10,990円、2021年7月中旬発売の予定だ。
日進月歩の勢いで進化し続けている完全ワイヤレスイヤホンは決して玄人向けというワケではない。むしろ様々な技術によって使い勝手の向上や、簡便さ、音質の向上が図られており、イヤホンに詳しくない人でも違和感なく使えるまでに進化してきている。
ハイレゾ音源が何か詳しいことを知らなくても、ハイレゾで配信されている楽曲をハイレゾ対応のプレーヤーとイヤホンがあれば聴けるというシンプルな知識だけ持っていれば誰でも楽しむことができる。
様々なワイヤレスオーディオの機器がLDACに対応することで、数年後は多くの人が意識することなくハイレゾ音源を楽しんでいるだろう。
・WF-1000XM4 | ヘッドホン | ソニー
・AirPods - Apple(日本)
・完全ワイヤレスイヤホン | Anker Japan公式サイト
執筆:S-MAX編集部 2106bpm