リモート会議の専用機「MeePet」登場! ソースネクストの新たなブランド「KAIGIO」とは

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新型コロナウイルス感染症の拡大以降、日本でもリモート会議が一般的になった。
そうした現状を踏まえて、パソコンソフトやポケトークなどのハードウェアを手がけるソースネクストも昨年、「Meeting Owl(ミーティングオウル)」という会議用Webカメラを市場に投入した。

ミーティングオウルは、すでに多くの企業に採用され、出荷数は発売から10カ月ほどで1万5千台を突破している。

1台あたりの税込価格が126,500円なので、およそ20億円規模の市場を生み出した。

そんな中、ソースネクストは6月15日に都内で新製品発表会を開催。
リモート会議向けの新たなブランド「KAIGIO(カイギオ)」の立ち上げだ。
新製品とともに、その動向と戦略をみていこう。


■リモート会議に絞った新ブランド
ソースネクスト代表取締役社長 兼 COOの小嶋智彰氏は、東京都産業労働局の多様な働き方に関する実態調査のデータを元に、新型コロナウイルス感染症の拡大以前と比べてテレワークの導入率が2倍に増えていることを指摘。

一方で、テレワークに必要なリモート会議に関するアンケート調査では、半数以上となる6割の人がリモート会議で困ったことがあると回答しているという。

・システムトラブル等でつながらないことがある
・相手の表情や反応が分かりにくい
・マイクやスピーカーがハウリングすることがある
・雑音で聞き取りにくい
・発言が被ってしまう
・誰が発言しているのか分かりにくい
これらのトラブルや不満が上位を占めたのだという。

また、コロナ収束後もリモート会議を行いたいかというアンケートには約8割もの人がリモート会議を行いたいと回答したそう。

つまりアンケート結果からリモート会議は、コロナ禍以後も、会議のスタンダードなスタイルになっていくことが予想できるということになる。

ソースネクストでは、こうした調査を踏まえた上で「会議を、変えよう」と銘打った新ブランド「KAIGIO(カイギオ)」を立ち上げた。

このカイギオにより、リモート会議を便利に、スムーズにできる製品を提供していく。


■リモート会議を便利にする2つのソフトウェア製品
小嶋智彰氏は、新ブランド向けの製品として2つのソフトウェアと1つのハードウェアを発表した。

1つ目の製品は「満面KAIGIO(まんめんカイギオ)」だ。


リモート会議を便利にするソフトウェア「満面KAIGIO」

会議室カメラ用ソフトウェア「満面KAIGIO」は、日本初を謳う「Webカメラの自動分割ソフト」である。
複数名いる会議室を映す際に、ひとりずつズームアップして自動的に分割表示してくれる。

「満面KAIGIO」は、既に利用しているWebカメラを利用でき、カメラ選択画面で「満面KAIGIO」を選ぶだけで利用できる。


奥にいる人の表情やホワイトボードもよく見える

また利用できるリモート会議はZoomやMicrosoft Teams、Webexのほか、今後はSkypeやGoogle Meetなどにも対応する予定。

ダウンロード版は、2021年8月26日(木)から発売予定。
パッケージ版は2021年10月6日(水)発売予定。
価格は19,800円。
発売に先立ち予約を受け付けている。

2つ目の製品は、「全録KAIGIO(ぜんろくカイギオ)」だ。


リモート会議を保存できるソフトウェア「全録KAIGIO」

「全録KAIGIO」は、Zoom会議を全自動で録画できるソフトウェア。
こちらも日本初の製品とのこと。

リモート会議で共有された資料など、画面キャプチャ(スクリーンショット)をした経験があるかというアンケート調査で4割以上の人が「ある」と回答したそう。
そこで、ソースネクストでは、リモート会議を録画でき、会議内容の画像キャプチャを自動生成する「全録KAIGIO」を開発した。

ZoomやMicrosoft Teams、Webexなどで利用できる。
また、Zoomであれば全自動で録画できるため、録画するための操作も不要となる。

こちらは既にオンライン発売されている。
またパッケージ版は、2021年7月30日(金)に発売予定。
価格は9,900円。


■リモート会議の専用機「MeePet」
翻訳機「POCKETALK(ポケトーク)」を大ヒットさせたソースネクストは、ポケトークの技術やノウハウを活用した筆談機「ポケトークmimi」や「タブレットmimi」、さらにはボイスレコーダーの「AutoMemo(オートメモ)」といった「専用機」を次々に発売してきた。

そんなソースネクストが新たに発表したのが、リモート会議の専用機「MeePet(ミーペット)」だ。


リモート会議に特化した専用機

リモート会議が普及しつつある中、
・リモート会議ができる会議室の不足
・会議室のパソコンの操作に戸惑う
・リモート会議をするとパソコンの画面が占有されてしまう
このような環境や機器に関する悩みも増加しているのだという。

そうした悩みを解決するのがミーペットだ。リモート会議システム、カメラ、マイク、スピーカーを搭載しており、Zoom SDKを利用したリモート会議専用機としては日本初の製品。

Zoomのほか、Microsoft Teams、Webexにも対応しており、会議IDとパスワードを入力するだけですぐにリモート会議に参加できる簡単さが最大の特徴だ。

HDMI端子を搭載しており、大画面モニターに出力することも可能。
会議室に設置する用途を想定した製品ではあるが、内蔵バッテリーを搭載しているため簡単に持ち運びが可能なので、外出先で利用することもできる。
さらにバーチャル背景も利用できるため、外出先でのリモート会議の対応も万全だ。


シンプルな操作に加え、別売のリモコンでの操作も可能

パソコンやタブレットと異なり、
・データの保存ができない
・ブラウザやメールの利用ができない
・ウイルス感染のリスクが低い
・ほかの目的に使われる心配がない
こうした制限によるリスク軽減も専用機ならではの強みだ。

通信方法はWi-FiおよびLANケーブル接続。前述のように会議室に設置することを想定した製品のため、SIMカードやeSIMによる、いわゆるモバイルネットワークでの通信には対応していない。

そのため、機器購入時に別途モバイル通信の契約は必要とせず、ポケトークのように2年間のモバイル通信費込みという価格設定もない。
純粋に機器代金で導入、利用ができるので、わかりやすいのもメリットだろう。

価格は29,700円。
2021年8月18日(水)発売予定。
現在、予約を受付中。

リモート会議専用機のミーペットは、企業の会議室での設置だけでなく、在宅勤務で頻繁にリモート会議に参加する人の需要もある。
また、リモート会議でパソコン画面が占有されて作業ができなくて困っているという人にもミーペットは有効な解決策の1つとなるだろう。

ミーペットは、企業だけでなく、学校のオンライン授業やセミナー、説明会に参加するケースにおいても参加のハードルを下げてくれるだけに、ニーズの拡大にも期待できる。

ソースネクストの新ブランドKAIGIOは、コロナ禍で大きく変わった生活様式に合わせた製品を次々に投入していく予定。今後の展開にも注目だ。


会議を、変えよう「KAIGIO」|ソースネクスト総合サイト
Meeting Owl Pro(ミーティングオウル プロ)


執筆:S-MAX編集部 2106bpm