探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情。

パートナーがいる男女の恋愛の詳細を、美人探偵・山村佳子がその事件簿から紹介します! 

浮気がバレた後の関係、浮気調査のポイントについても語ります。

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今回の依頼者は、大阪府在住の公務員、中村真美子さん(仮名・34歳)。中村さんはもともと東京出身ですが、親子間の問題を抱え、大学卒業後にあえて関西で就職したという経歴の持ち主です。

今回、私たちに調査を依頼してくださったのは、「職場バレ」を避けるため。

「これは思い過ごしかもしれませんが、関西って東京よりも人間関係が密な気がして。だからどこで何がバレるかわからないと思って……。この件はあまり会社(勤務先の庁舎のこと)にはバレたくなかったのです」

そこで、私たちに調査を依頼してくださったのです。このコラムについても、「私、勤務先では別キャラを演じているので、記事にしたところで勤務先の人には私だと絶対にわからない。是非、書いてください」と言ってくれました。

「どれだけ私の本性が会社にバレていないか、ちょっと楽しみなところもあります。関西からわざわざ依頼に来たのも、コラムに書いてもらって、自分の恋愛を客観的にみたいという部分もあります」

いったいどのようなことがあったのでしょうか。

「大学卒業後、関西で就職したのは、親との問題もありますが、東京に比べて不動産が安いことがあったんです。母親が男性にだらしなくて、離婚や結婚を繰り返していたので、私は自分の家と家族というものに憧れていました。東京で家を買うのはなかなか難しいですが、関西だったら頑張れるかも。そこで、関西に一生住もうと決めたんです」

真美子さんは、なんと25歳のときに、大阪府の郊外に3LDKで70平米の中古マンションを購入したのだそう。

「小学生の頃から家を買うことをずっと考えていたんです。祖父の遺産、大学の時に家庭教師のバイトで稼ぎまくった貯金など、もろもろで数千万円ほどになったので、それをドーンと突っ込みました。一人暮らしにしては広い家を選んだのは、自分の中で27歳で結婚し、32歳までに2人の子供を産むという人生計画があったからです」

ストイックに「自分の理想の人生」を追求するが……

家を持ち、仕事に邁進するのは自分の努力でできるけれど、問題なのは結婚相手。

「恋愛は超苦手なんです。男性に依存しては裏切られている母の姿を見ていましたし。実は私、自分の父親を知らないんです。それもあるのか、恋愛についのめり込んでしまって……。すごく愛されたくて、自制心が効かなくなって、依存してしまって、最後は泣きを見るんです」

年上の男性にいいイメージがないので、いつも年下を好きになってしまうそう。

「アイドルみたいに顔のキレイな人が好きです。ホスト系ではなく、かわいくて、ピュアで、知的な大学生とか大好きで。でも、ドンピシャな人にはなかなか会えないので、友人の紹介やマッチングアプリで探しているのですが、なかなかいません。それでもやっと見つけたのが、今同棲中の彼なのです」

彼は京阪神にある名門大学の3回生で24歳だという。写真を見ると、若手俳優と言われても納得してしまうほどの美貌の持ち主です。

「社会人経験をしてから大学に入った人で、すごく優しくて最高です。弟のようであり、兄のようでもあり、父でもあるような。私のことをいつも気にかけてくれて、LINEは即レスしてくれます。ハートマークもいっぱいつけてくれますし、“愛してる”ってちゃんと書いてくれるのもうれしいです」

画面を見せていただくと、この彼がとてもマメな性格であることがわかります。それなのに、なぜ私たちに調査をする事態になったのでしょうか。

「交際1年で、うちに住んでもらっているんです。私は早く妊娠して、できれば2人の子供が産みたいという夢があります。交際する前からそのことは伝えていたのですが、いつも彼はその話を避けるんです。あるとき、ホントに私がキレてしまい、あまりにも辛くなって2か月ほど家出をしました」

家出先は、真美子さんが別に持っていた、投資用のマンション。たまたま空室になっており、職場から近いこともあって、便利なのでそこに住み続けましたが、その間、彼とは一切の連絡をしなかったそうです。

「交際1年のうち、半分は妊娠問題でケンカばかりしていました。先日、久しぶりに自宅に戻ったら……部屋のカギが開かないんです。中に人がいる気配もなくて。大事な荷物は持ち出していたのですが、なぜ勝手に鍵を変えたのか、意味がわからなくて」

彼の実家に連絡してみたところ「あの子のことは本人に任せているし、そんなことをするなんて理由がわからない」と言われたそう。彼の友達に聞いてもわからないと。

「みんな“コロナ禍で会っていないから”と言い訳するんですけれど、何かがある気がしたんです。もしかしたら、私が知らない人と一緒に住んでいるのかもと思うと、怖くなってしまって。もしかしたら、私の家なのに、今住んでいないからと、勝手に民泊にしたり、レンタルスペースに変えたりしてしまっている可能性もあります。彼は持っている資源をムダにするのが嫌いな性格なので、あながちなくもないと思っています」

そういう真美子さんの表情は不安でいっぱいの様子。私のカンでは、おそらく女性がいるか、もしくは何か犯罪的な行為が絡んでいる可能性もあります。急を要すると感じ、自宅マンションの張り込みを中心に、調査に入ることにしました。

同棲中にカギを替えたり、チェーンをかけて閉めだしたりされる背景には、浮気があることが多い。

※本連載はプライバシー保護のため、一部内容を変えています。

【10歳年下、大学生の彼は、依頼者の家の鍵を交換し、何をしていたのか〜その2〜に続きます】