スポーツにまつわるひと口知識を紹介する『多田しげおの気分爽快!!〜朝からP・O・N』の「江田亮のスポーツの小枝」。6月15日の放送では江田亮アナウンサーがスポーツクライミングを紹介しました。ボルダリングはよく聞きますが、スポーツクライミングとはどう違うのでしょうか?

正式種目として採用

スポーツクライミングは今回の東京オリンピックから正式種目として採用されました。
もともとは岩登りです。それを競技としてやるようになったものがスポーツクライミングです。

いつごろ、どこでスポーツ競技としてするようになったのでしょうか。

江田「諸説ありますが、スポーツとしては1940年代後半から1980年にかけて、当時のソビエト連邦で競技として行われたのが初めて。
国際大会となると1991年が最初ということで、比較的歴史は浅いです」
 

ボルダリング

ボルダリングはなじみがありますが、ボルダリングはスポーツクライミングの一種だそうです。
スポーツクライミングは全部で何種目あるのでしょうか。

江田「ボルダリング、リード、スピードの三種目です」

多田「ボルダリングはホールドを手でつかまえて、足でささえてぐっと壁を登っていくものですね」

江田「5mくらいの短い壁を登っていきますが、順番があって、ゴールがあって、それが完全に登れることを完登といいます。制限時間があって、これが何本できたかを競います。

4、5コースあって、途中で落ちても、どこまで行けたかによってポイントが振り分けられていて、どこまで登れたかをポイント形式で競います」
 

リード

次にリードとはどういう種目でしょうか?

江田「リードは、15m以上の傾斜を登っていきますが、だんだん自分側に傾斜が出てきます。勾配が110度とか120度とか、最後は天井に張り付いて登っているくらいの傾斜になります。
これはどこまで登れたかを競います」

もっとも持久力が問われる種目のようです。
 

スピード

最後はスピードです。

江田「スピードは壁をどれだけ早く登れるかという競技です。90度の15mの壁を、どれだけ早く一番上までいけるかです」

ボルダリング、リードはその時々で構成が違ったりしますが、スピードは世界でこの壁だけでやりますと種類が決まっています。掴むところがどこにあるかも同じです。
世界記録だと、15mの壁を5.48秒で登ります。一番わかりやすい競技です」

ミスがあると致命的で、高いレベルでやっているので、世界記録保持者でも滑るとか、落ちることがありえるそうです。
やる人も集中していますが、必ずしも速い人が勝つわけではないとか。
スリリングな競技のようです。
 

3つで1種目

本来国際大会はそれぞれで競いますが、今回オリンピックはこの3つを1種目と扱います。
全員3つをやって、それぞれのポイントの合計で競います。
当然「これが得意だけど、これは苦手」というようなことが出てきます。

江田「見ててどの種目もわかりやすいのでいいと思います」

世界ランキング5年連続1位

多田「スポーツクライミングする人の握力ってすごいんでしょうね」

江田「僕もそう思ったのですが、スピードの日本記録を持つ楢崎選手は握力50kgくらいだそうで、びっくりするくらいじゃないです。どうやら握力だけでなくて、親指とほかの指でつかむ力がすごいようです。あと背筋です」

多田「新しい競技ですが、初めて見ても楽しめそうですね」

江田「わかりやすいですし、迫力、スピード感もあるし、なにより日本もメダル獲れるかもしれないというくらい日本は強いです。世界ランキング5年連続1位です。ぜひ楽しんでみていただきたいです」

初めて見る競技でも、世界で一流の選手がやる競技は思わず引き込まれます。
スポーツクライングも楽しみですね。
(みず)
 

多田しげおの気分爽快!!〜朝からP・O・N
2021年06月15日07時41分〜抜粋(Radikoタイムフリー)