鄭義溶氏(資料写真)=(聯合ニュース)

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【ハノイ聯合ニュース】ベトナムで新型コロナウイルスの感染が拡大し、現地に進出する韓国企業が苦境に立たされる中、韓国の鄭義溶(チョン・ウィヨン)外交部長官が来週同国を訪問し、政府高官と面会することが分かった。現地の外交消息筋が15日、明らかにした。

 

 鄭氏は来週初めからベトナム、シンガポール、インドネシアの東南アジア3カ国を歴訪し、今月末に帰国する。鄭氏が東南アジアの国を訪問するのは就任後初めて。

 今回の歴訪は、東南アジア諸国連合(ASEAN)などとの協力強化を進める韓国の「新南方政策」の主要関係国を訪問し、経済をはじめ幅広い分野でポストコロナにおける協力策を議論するのが目的。

 また、新型コロナによる経済危機克服と現地在住の韓国人に対するワクチン接種についても話し合われる見通しだ。

 今回の歴訪は、今年下半期に予定されているASEAN地域フォーラム(ARF)に先立ち、各国の外相との顔合わせを行う目的もあるようだ。

 ASEANが主導し、北朝鮮が唯一参加する多国間安全保障協議体のARFには、ASEAN10カ国と韓国、米国、中国、日本、欧州連合(EU)など27カ国・地域が参加している。 

 鄭氏は最初の訪問国のベトナムで、グエン・スアン・フック国家主席、ファム・ミン・チン首相を表敬訪問し、防疫対策の緩和など人的交流の活性化を要請する予定だ。

 同国には東南アジアで最も多い17万人の韓国人が住んでいたが、新型コロナの影響で現在は15万5000人まで減少した。

 ベトナム政府は海外からの入国者の隔離期間を4週間に延長する一方、ワクチンを調達するため企業に資金支援を求めており、現地に進出している韓国企業は厳しい経営を強いられている。