TKO木下隆行

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 44万と8480。

【写真】運転中の車の窓からタバコの灰を落とす、TKO木下

 この52倍もの差がある数字は、お笑いコンビ『TKO木下隆行YouTubeチャンネル『TKO木下のキノちゃんねる〜天まで届け〜』で、現在もっとも再生回数の多い動画の“評価数”だ。もちろん……と言っては失礼だが、44万が“低評価”で8480が“高評価”だ(6月10日時点)。

 昨今、YouTubeを始めるお笑い芸人は後を絶たないが、そもそもなぜ木下はYouTubeを始め、そこで嫌われているのか。

TKO木下が「嫌われ者」に至った理由

「'19年から'20年にかけてのたび重なった報道が原因です。口火を切ったのが、'19年10月に『よゐこ』の濱口優さんの結婚を祝うパーティーの会費を、主催者である木下さんが着服したという報道。その後、着服疑惑をお笑いライブの舞台でイジってきた後輩芸人に対し激怒した木下さんは、ライブ終了後にその後輩芸人の顔にペットボトルを投げつけたと報道されました。さらには自身のアパレルブランドの展示会で、お金のない後輩芸人にまるで“押し売り”かのように購入を迫っていたことも報じられましたね」(スポーツ紙記者)

 身から出た錆と言うべきか。立て続いた報道を木下は認めた形で、'20年の3月15日をもって、所属していた松竹芸能を退社することに。相方である木本武宏は変わらず松竹芸能に残るが、コンビは解散しないことが発表された。

「実質的には解散ですよね。木本さんは松竹所属で木下さんはフリー。“籍”は残っているけど別居して冷え切っている夫婦みたいなもの。相方である木本さん自身、いまはピンとしてどう活動していけば露出を多くしていけるかを模索しているところで、コンビ活動を望んでいません。その“親”である松竹も2人のコンビでの活動には反対の立場です。騒動以降、事務所内で木下さんを擁護する人はほぼいなかったですから」(芸能プロ関係者)

 事実、木下が退社して以降、TKOとしての活動はいっさいない。騒動から1年以上たっている現在、木下はテレビ出演もなくはないが、メインの活動の場はYouTubeだ。しかし冒頭の数字が物語るように、その評価は芳しくない。着服・パワハラ・押し売りの当人がYouTubeを始めるとあって、最初に投稿した“謝罪動画”がもっとも注目を集め、かつもっとも批判されることは当然といえるが、現在に至るまで木下のチャンネルは、ほぼすべての動画で低評価が高評価を上回っている。

 そう、彼は今このコラボ動画に必死だ。これまでにも『雨上がり決死隊』宮迫博之、『極楽とんぼ』山本圭壱、『キングコング』西野亮廣及びカジサック(梶原雄太)らとコラボ。YouTubeをやっている芸人で、かつ何かと世間を騒がせる芸人たちとの共演が目立つ。

「宮迫さんやカジサックはユーチューバーとして成功者ですからね。コラボ相手のチャンネルの視聴者が流入することで再生数はガンと上がるから、木下さんからすればのどから手が出るほど欲しい案件ですよね。逆に宮迫さんやカジサックにとってはメリットあるのかなっていう……。そのあたりは、芸人の助け合いといったところでしょうか」(前出・スポーツ紙記者)

再生数を稼ぎたい! なりふり構わぬ営業

 木下は大阪で人気の鍋料理店やからあげ店など、手広く飲食店経営をしている家庭で生まれた。そんな“大阪商人”の息子だったこともあってか、押し売りという手法をとってしまっていたわけだが、現在も“営業”については商人っぷりを見せているようだ。

「やっぱりコラボ動画の数字がいいですからね。芸人だけではなく華原朋美さんや格闘家の武尊さんなどともコラボしています。はっきり言ってコラボ動画しか再生数を稼げていないし、評価もされていないという状況なので、必死にコラボ相手を探しているようです。YouTube的に“数字”を持っている芸人やタレントに会ったら、手当たり次第に“コラボせぇへん?”と声をかけてます。二の足を踏む人も多いようですが……」(前出・芸能プロ関係者)

 木下のチャンネルを見てみると、武尊とのコラボ回を含め数回しか高評価が低評価を上回っている動画はないようだ。武尊の動画にでは、ファン(?)から次のような暖かいコメントが寄せられていた。

《この動画、TKO木下史上初の高評価が上回る動画になるのか!?? 武尊の力で、木下を救おう》

《武尊さんが好きな人なら応援したい、木下さんの事》

 しかし、一方ではこんな声も……。

「『相棒』や『半沢直樹』といった人気ドラマ、さらには大河ドラマに出演するなど、木下さんは退社までのここ数年は、芸人というより役者仕事に熱心でした。芸人なのに出演者の“番手”を気にしたり、松竹時代から“役者気取り”がすごかったですから。YouTubeも引き続きやっていきたいんでしょうけど、本人は、今でもすごく役者仕事をしたいようですね。映画は“転落芸能人”に優しい業界ですし、チャンスはなくもないですね」(前出・芸能プロ関係者)

 TKO(テクニカルノックアウト)には、まだ早い……のか?