損傷したボート/NSW Police

(CNN)オーストラリア南東部ニューサウスウェールズ(NSW)州沖の海上で、水面からジャンプしたクジラが釣り船を直撃し、乗っていた18歳の少年が負傷して重体になっている。

海洋救助隊やNSW州警察によると、同州シドニーから約320キロほど南部のナルーマ沖で6日、クジラが釣り船の上に落下して、乗っていたニック・マイヒルさん(18)が頭と首に重傷を負った。

海洋救助隊が救難信号を受信して、救助隊が出動。釣り船の船長でマイヒルさんの義父に当たるマットさん(39)は、浸水した船で岸に戻ろうとしたと話しているという。

2人は救急隊の手当てを受け、病院に運ばれた。マイヒルさんはその後首都キャンベラの病院に空路搬送された。依然として昏睡(こんすい)状態が続いているが、容体は安定しているという。マットさんは顔面の裂傷や脳震盪(のうしんとう)の症状があり、近くの病院で手当てを受けた。

友人が開設した募金集めのページによると、マイヒルさんとマットさんは2人とも釣りが大好きで、この日も早朝から釣りに出かけていたという。

家族はCNNの取材に対し、「何の予告もなく、反応する時間もなかった」と説明している。

当局は船舶に対し、クジラが移動するシーズンの間は十分な距離を保つよう呼びかけた。

海洋当局はフェイスブックへの投稿で、「ここ数日は、北へ向かって移動するクジラの数が激増しており、近年に比べて沿岸に近い場所を移動しているという報告が寄せられている」と指摘した。船舶がクジラの100メートル以内に接近することは法律で禁止されている。

今回の事故ではクジラも傷を負った可能性があり、州国立公園野生生物局が保護団体と協力して観察を続けている。