ワクチンの集団接種会場の設置について説明する北海道の鈴木直道知事=2021年6月8日午前11時32分、道庁、榧場勇太撮影

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 北海道は8日、札幌市に新型コロナウイルスワクチンの集団接種会場を設置すると発表した。

 道内では5月に新規感染者が急増し、札幌では「感染爆発」状態に陥った。医療提供体制が逼迫(ひっぱく)するなか、ワクチン接種の加速は急務だが、道の高齢者向け接種率は全国最低水準だ。政府が掲げる「7月末の高齢者接種完了」に向け、集団接種で立て直しができるかが注目される。(榧場勇太、佐藤亜季、中野龍三)

 道が会場を設置するのは「ホテルエミシア札幌」(札幌市厚別区)。接種対象は札幌市、江別市、恵庭市、千歳市の65歳以上の高齢者。14日から予約を開始し、19日から1日千人の接種を行うことを目指す。

 接種ではモデルナ製ワクチンを使用し、政府が高齢者向け接種の完了を目指す「7月末」までには計約2万人の接種を想定する。「打ち手」として道医師会や札幌医科大学などの医師や看護師が協力する。鈴木直道知事は記者団に「接種会場の設置を契機として、ワクチンの接種を加速していきたい」と話した。

 道はこの会場での接種対象を札幌市周辺の自治体に限定した。道内の感染者の多くを占める札幌市や周辺で接種を加速させ、感染を早期に抑えたい狙いがある。鈴木知事は「札幌圏で感染が拡大し全道に広がっているという状況がある。道内では今も高い水準で新規感染確認が続いている。ワクチンの接種によってこの感染抑制にもつなげていきたい」と話した。会場は高齢者向け接種のみに使う予定だ。