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注意書きをよく読んで、楽しくお遊びください!

お出掛けをしてまいりました。毎週応募していてもサッパリ当たらないことで知られる中央競馬の指定席券に当選したので、競馬に行ってきたのです。本当は先週のダービーか今日の安田記念に行きたかったのですが、さすがにGIともなると競争率も高く、特に重賞もない土曜日の訪問となりました。まぁそれでも半年以上ぶりの現場ですので、ありがたいことこの上なしです。

↓あぁ、広々として気持ちがいいですね!



到着すると早速嬉しいことが。入場時に衛生グッズとともに場内で使えるクーポン券が渡されました。見ると各種売店で使える「500円割引クーポン」だといいます。指定席を500円で買っているのですが、入場しただけで飲食代500円を割り引いてくれるとは、これは控え目に言って神でしょうか。一回500円を払ってくれたら食事代として全額還元しますよだなんて、GoToイートも真っ青の景気刺激策です。胴元様の「まぁどうせ損して帰るんだからメシくらい奢るよ」という愛を感じます。場内の各種売店も胴元様からの還元策に感謝ですよね。

↓よく食べている牛丼大盛りが500円引きで100円になりました!ありがとうございます!



嬉しいことはまだまだつづきます。競馬場に来場するとクジを引くことができるのですが、そちらを律儀に引きましたところ、何と「A賞」が当選したのです。賞品のことはよく理解しないまま結果だけ見たので、テンションも爆上げです。よくわからないけれど競馬が配る「A賞」であるならば、これは相当スゴイのではなかろうか。「もしかして大型テレビとかかな?」と期待に胸震わせながら交換所に向かうと…

↓A賞は馬の模様がついたブランケットでした!


C賞の「馬の模様がついた爪切り」が結構魅力的だったが…!

せっかくのA賞なのでありがたくA賞をいただきます!

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幸先のいいスタートにご機嫌な僕。レースも快調に当たりまして、もしかしたら今日はお小遣いをもらって帰れるのではないかとドキドキしてきます。もちろん、その後は順当にハズレを引かされたわけですが、予定通りしっかりと競馬界への寄付を行なうことができました。お出掛けして、100円でお昼を食べて、広々とした安心空間で美しいサラブレッドたちの走りを見させてもらったのですから、寄付をするのが当然というもの。僕のお金で馬たちに草でも食べさせてやってくれたら嬉しいです(※草は馬主が食わせるものだが、気分の話)。

↓馬たちの走りを堪能しました!



さて、どうせお出掛けするなら、なるべくまとめて用事を済ませようということで、前から行こう行こうと思いながらなかなか機会がなかった競艇へ、足をのばして行ってみます。この東京競馬場からわずか1駅のところにボートレース多摩川という競艇場があり、そちらがたまたまこの日はレースをしている日程だったです。これはぜひついでに拝見したい。

すると都合がいいことに競馬場の最寄駅からタダのバスが出ていました。「ははーん、カモをバスで運ぶ気だな?」とピーンと来ますが、ピーンと来ただけでカモはそそくさとバスに乗り込みます。はてさて、競艇場はバス代をタダにしたぶんまで僕から搾り取ることができるのでしょうか。カモはカモでもコッチはケチなカモだということを見せてやりますとも。

↓多摩川競艇場に着きました。



場内は先ほどまでの競馬場とは一転して公営ギャンブル感あふれる世界。世界の主導権を握るのは「おじいさん」です。しっかり見れば若者や女性もいるにはいますがいずれも少数派に過ぎず、支配者層は確実に「おじいさん」です。「あぁ、ここにワクチン運んで、接種したら好きな買い目の舟券あげますよって言ったら、一日で全員12回ずつ接種するだろうな…」と思ったりしますが、公平性を鑑みると難がありそう。うーん、名案だと思ったのですが、惜しい。

イメージ的に、公営ギャンブル感の薄さとしては、中央競馬>競輪>競艇>オートレースなのかなと何となく思っていたのですが、昨今のコロナ禍も相まって「中央競馬>>>>>>>>>>競輪>>>>>競艇>>>>>>不思議領域」となっているのではないかという気もしてきました。競馬場は人が減ったことでどんどんキレイになっており、ららぽーとみたいな雰囲気すら漂っています。来ているお客さんもギャンブラーというよりはカメラマンが多く、やたらと大砲カメラで馬の写真を撮影しています。コース脇の最前列などは、足元のテープで一定間隔に人が並べられているのですが、カメラ・カメラ・カメラの列でした。

それがどうでしょう、わずか1駅隣の競艇場ではカメラを抱えている人などほとんどいません。それどころかスマホを握っている人も過半数行っていないんじゃないかという気配がします。その代わり、タバコは大変人気の所持品のようで、タバコ所持率がスマホ所持率に勝っているのではないかという気配も。タバコ所持率とスマホ所持率を同列で比較するなんてこと何年ぶりでしょうか。

スマホがない代わりにこの世界のコミュニケーションを担っているのは紙です。紙があちこちに置いてあり、壁にも張り紙がしてあります(※厳密にはプラスチック製だが)。そこに書き連ねられた文字を解読することが、この世界で生きていくための最初の条件となるのでしょうか。スマホでよく読まされる「同意しますか(※しないと使わせないけど)」の長文を、ここでは張り紙でやっている…そう思ってもらえるとよいでしょうか。率直な感想として「テキスト量が多いなぁ」と思います。

懇切丁寧に解説される「コーチ屋の手口」とか、謎の記号が並べ立ててあるレースレポートとか、生まれて初めて聞いた「集団暴力スリ」という単語とか、全部簡単な日本語で書いてあるのにミリひとつ意味が取れない不思議な両替屋の案内などなど、壁の文字を読んでいるときの僕はポーネグリフ解読に挑戦するニコ・ロビンの顔をしていたことでしょう。「読めるけど、全然意味がわからない」みたいな。ときおり飛び交う謎の掛け声(※予想屋のしゃべり)はほとんど外国語です。

もちろん、ここに棲みつくおじいさん同士は完全に通じ合っているようですが、紛れ込んだ異物としては、どうしたらいいのか戸惑うばかり。本当にここは令和の日本なのだろうか。予想屋の乗る台に「マー坊」とか「八ちゃん」とか名前が書いてあるのですが、不特定多数の人間が集まる場所で「マー坊」の表示があり得る世界がまだ残っていたとは。この強烈な異世界感と「来ちゃった感」は、自衛隊の駐屯地で近代五種の大会を観戦したとき以上かもしれません。これ、ゾンビ映画とかだったら、「来るな、絶対に来るんじゃない!」って恋人に電話する場面かもしれないですね…。

↓おおお、こんなにくわしくコーチ屋の手口を解説されたのは、競馬始めた頃以来だな…!



↓こんなに簡単な日本語でのご案内なのに全然意味が取れないのスゴイ!


調べたら「換金の列に並ばなくても、すぐに舟券を円に換えてくれる」サービスの人らしいです!

換金に時間かかると、次のレース買えなくて困りますものね!

なら、換金の機械を増やしたほうがいいですね!

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レジャー気分で来てしまった僕ですが、ここは戦場でした。競馬場みたいにずーっと木村カエラさんの歌を流して楽しげな演出をする気など毛頭ない、男(おじいさん)たちがタバコをくゆらせながら、命と金のやり取りをするヒリついた戦場しかありません。ネットで舟券を買っているだけでは決して感じられない危険な香りが漂う、仁義なき世界です。「うわー、場内に新庄がいるぞ!」なんて言いながらのん気に新庄剛志さんに挨拶などしようものなら、「ここはそういう場所じゃねぇ!」とおじいさんにドヤされるんじゃないかという気もしてきました。万一揉め事になった場合、仲裁に来る警備員もおじいさんなので、自分の身は自分で守るしかないなと思いました。競馬場も馬のフンみたいな匂いが漂っていましたが、競艇場はまた別種のヤバみ臭があります。

ネットでアクセス情報などを調べているときは、マスコットとして公式サイトに萌えキャラが登場するもので、うっかりそのイメージに引きずられ、オジサンニッコリの世界なんだろうなと思っていました。しかし、現場では萌えキャラに引きずられている人など誰もいません。むしろ萌えキャラが浮きまくっているとさえ言ってもいいくらい。いわゆる萌えキャラの対象が40代男性くらいだとすると、その2世代上くらいを狙わなくてはいけない感じ。CMなども若くて元気な感じになっていますが、実態としては吉永小百合さんが「1-5-6でいかがでしょうか」と、「大人の競艇倶楽部」とかの名前でアピールするほうが合っているのかなと。マスコットキャラも「はだしのゲン」もしくは「カイジ」を起用するべきだと思いますね!

↓売店みたいな場所に萌えキャラが置いてあるが、見向きもされていない…!



↓なんかもう全体的に「時代」がすごい!



とにかく見るもの見るものが新鮮(一周まわって)で、レースよりも散策のほうに夢中になってしまいました。最近、西武ゆうえんちが「昭和の熱気を体験しよう」なんて触れ込みでリニューアルしたそうですが、あるあるここにある。ルールと世界観が昭和のまま、普通に遊べる場所がここにある。なるほど、去年の緊急事態宣言明けのときも競艇は真っ先に客入れをしていましたが、改めて納得する想いです。こりゃ、入れるわな、と。

「よし、すぐ帰ろう!」

そこから僕は記念に舟券を買いまして、レースを楽しみました。幸い、来場者自体は多くなく、ゆったりと観戦することができました。グルメや買い物などを楽しむ余裕はありませんでしたが、目の前で爆音上げて進むボートを見るのは、競馬とはまた違った興奮があるなと思いました。バババババというエンジンの音は、日本が活気と元気にあふれていた頃を呼び起こすようでもあります。うむ、悪くない。

↓広々として換気のよいスタンド、悪くない!



↓競艇のシンボル・大時計、悪くない!


↓ボートレーサーたちの熱い走り、悪くない!



残念ながら的中はできませんでしたが(※単勝1番でとにかく当たりだけでも引いておけばよかったと少し後悔)、競馬から連続で楽しむというコースは悪くなく、今後の中央競馬観戦の際に再訪問もありかなと思いました。まだまだチェックできていない場所もありますし、体験できていないこともありますからね。競馬がやっていて、競艇もやっていて、できれば競艇が重賞の日とか、そういう全部いっぺんに済む日があったら検討したいなと思います。おじいさん以外はピンと来ないかもしれませんが、ピンと来た人は行ってみてもいいんじゃないでしょうか。ピンと来ない人は行かなくていいと思います!

↓現場ではほかにもたくさん注意書きや注意点があったので、まとめておきました!観戦の際はご参照ください!


おじいさんにオススメです!

女性、若者、子どもには少し敷居が高いかもしれませんが、怖い物見たさならどうぞ!



昭和生まれでない人は良さがミリひとつわからないと思うので非オススメです!