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ウィネベーゴ・ソリス59Pとは

text&photo:Hidenori Takakuwa (高桑秀典)

神奈川県で開催されたキャンピングカーフェア in 相模原の会場で、アメリカNo.1モーターホーム・メーカーであるウィネベーゴ社の日本正規代理店、ニートRVのブースを訪問。

【画像】ウィネベーゴのモーターホーム、トレーラー【じっくり見る】 全175枚

そこに展示されていたのが「ウィネベーゴ・ソリス」である。このモデルは、FCAラム・プロマスターベースのキャンパーバンだ。


ウィネベーゴの自走式モデル「ソリス59P」。ボディサイズは、全長598×全幅207×全高269cm。(神奈川キャンピングカーフェア in 相模原)    高桑秀典

最高出力280psを発生する排気量3600ccのV6ペンタスター・エンジンに6ATを組み合わせ、フロアプランは「59P」と、エクステンデッド・ホイールベース「59PX」の2種類を用意。今回撮影できたのは59Pである。

左ハンドル仕様で、端々からアメリカの匂いがするソリスは、リンカーンのナビゲーターあたりのアメ車を所有していてモーターホームのことが気になりだした人や、トヨタのハイエースなどからのステップアップを考えている人が注目しており、幅広い層がターゲットとなる。

ウィネベーゴは1958年創立の老舗キャンピングカーメーカーで、もともとは家具メーカーだった。

木工製作用の機械を用いてキャンピングカーを造るようになったが、創業当時はトレーラーを主力商品としてリリース。その後、モーターホームをデリバリーするようになった。

現在50歳前後で、幼少期にトミカで遊んだことがある人は、ウィネベーゴという名を見たり聞いたりした瞬間に、トミカ外国車シリーズの第一弾「ウィネベーゴ・モーターホーム」を思い出すに違いない。

車内/ポップアップに潜入

そのウィネベーゴが送り出す「ソリス」の最大の特徴は、グラスファイバー製のポップトップを有していること。

快適な睡眠スペースとなるダブルベッドをルーフに簡単に創り出せるため、さまざまなキャンプに気の置けないメンバーと出かけることができる。


ソファ(白)と運転席・助手席(黒)の間には、テーブルも設置可能。2分割式のラダーを登れば、ポップアップにアクセスできる。    高桑秀典

FROLIスリープシステムという装備により、エアサーキュレーションにも優れるので快適な夜を過ごせるだろう。

また、220Wソーラーパネルを標準装備するので、オフグリッドにも対応。ベース車両の先進安全運転支援システムも充実している。

モーターホームは、オートキャンプや長期の旅行などでも住宅と同じように快適な生活を送ることができるように設計・製造されているレクレーショナル・ビークルのことだが、ウィネベーゴのクラスBモーターホームであるソリスは、新しいコンセプトのキャンパーバンなので、よりアウトドアとの融合を楽しめる仕様となっているのだ。

運転席・助手席を後方回転させ、脱着式テーブルを装着すると居心地の良い4人用のスペースが出現。

ソファは、シートベルトが3点式で、跳ね上げ式クッションの下と足元には収納スペースがあるなど、きめ細かい設計がなされている。

キッチンには、収納容量の大きいドロワーを設置。水タンクは、実際の水のレベルで残量が表示され、エコホットシステムにより設定水温まで短時間で達する点も嬉しいポイントだ。

ベッド/収納/水回りも実用的

ベッドは、壁に収納できるマーフィーベッド(ウォールベッド)。広さは149×195cmサイズだ。天井には大型ファン付きベンチレーターも装備されている。

ベッドを収納すると生まれるワークスペースには、脱着・移動可能なテーブルも装備。フロアにも、収納が確保されている。


車内の就寝スペースはマーフィーベッドなので、使わないときは左側の壁に立てかけて収納できる。    AUTOCAR JAPAN編集部

車体後方のバックドアは、開口幅161cm/高さ179cmというもので、ドアは260°まで開く。

写真のようにプライバシーカーテンを取付ければ、マルチに使えるリア・アネックスの完成。ウォーターパネル(青いホースの下)で給水システムを管理し、アウトドアシャワーも使用できる。

また、バスルームには、アウトドアで濡れたギアを乾燥させるための着脱式ロッドが装備されているので、これも重宝する。

ソリスをパートナーとした遊び方は多岐にわたり、旅行、アウトドア、オートキャンプを存分に楽しめる。ソロでも夫婦でもファミリーでも友人とでもOK。きっと週末が待ち遠しくなるはずだ。

ソリスの車両価格は1408万円。オプションを装備している展示車は1447万9300円となっている。