保護された子どもの白蛇/画像提供:岩国白蛇保存会

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山口県にある岩国白蛇神社で野生と思われる子どもの白蛇が相次いで4頭発見されたことがわかった。4頭を保護した岩国白蛇保存会は取材に対し、この地域で白蛇は「10年来」見つかっておらず、さらに子蛇4頭となると「奇跡」とコメントしている。

岩国白蛇神社では白蛇を神の使いとして祀っている。その敷地内には、5月に入ったこの2週間で4頭もの白蛇が出現。いずれも子蛇だが、体に傷などなく元気だという。保存会によると、この地域で白蛇は「10年来」見つかっていないため、目にすること自体が珍しいと説明。さらに、子蛇は鳥などの天敵に襲われる可能性があるため、4頭が元気に発見されるのは「奇跡」だと話している。新型コロナウイルスなどの暗い話題が多い中で「少しでも明るいニュースになれば」との思いを持って保護しているという。

国の天然記念物「岩国のシロヘビ」は、大切に保存することが義務付けられている。保存会が運営する施設では、昨年誕生した子蛇だけでも約150頭を飼育しているが、まとまって4頭逃げることは「まず考えられない」と説明。成長した白蛇についても、外に出る可能性は極めて低いとしている。ただ、もともと野生だったのか、外に出て野生化したものであるかは現時点では断定できない。大人の白蛇については発信機のチップを埋め込んでいるため、「4頭の親蛇が見つかればわかるのですが」と話している。