小皇帝バラック、「惜しいにも程がある」レジェンドを知っているか

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『サカつくRTW』では、マルセル・デサイーとミヒャエル・バラックが登場するガチャが始まった。

今回の目玉の一人である元ドイツ代表のバラック(左)は、2000年代の欧州を代表する司令塔だ。

旧東ドイツ出身らしい左右両足での正確な技術と優れた戦術眼を持っており、長身で全体を俯瞰したようなプレースタイルから“皇帝”フランツ・ベッケンバウアーと比較され、“小皇帝”と呼ばれた。

ドイツ年間最優秀選手賞3回(2002, 2003, 2005)という記録からも分かる通り、紛れもなくこの時代を代表するスター選手といっていいだろう。

しかしながら欧米で不吉とも呼ばれる「13」の番号を背負った男は、そのキャリアからサッカー史上有数の「ツイてない」スーパースターとしても知られている。

「惜しい」の始まり

バラックの「惜しい」キャリアの始まりは、2000年にまで遡る。

1997-98シーズン、名将オットー・レーハーゲル率いるカイザースラウテルンがブンデスリーガ制覇という快挙を成し遂げた。

若くしてこの快挙に貢献したバラックはその後、リーグ制覇の経験こそないものの上位争いの常連となっていたレヴァークーゼンに移籍する。

すると1999-00シーズン、最大のチャンスが巡ってきた。レヴァークーゼンは最終節、SpVggウンターハヒンクに引き分けるだけで悲願のリーグ初優勝が決まる状況を迎えたのである。

誰もがレヴァークーゼンの初優勝を疑わなかった。しかしながら「惜しい」男は、「惜しい」キャリアの扉を自ら開いてしまう…!

OMG…。

前半20分、相手の右サイドから供給されたクロスをバラックは自軍のゴールを決めてしまったのだ。

対戦相手のウンターハヒンクは昇格と降格を繰り返す典型的なエレベータークラブ。このシーズンも昇格したばかりであり、客観的にみれば間違いなく格下といえる存在であった。

しかしながらバラックのこのオウンゴールで先制を許すと、よもや0-2での敗戦。他会場で勝利したバイエルンに逆転を許し、初優勝を逃してしまったのである。

惜しいにもほどがある、伝説の準三冠

それでも、レヴァークーゼンの躍進は止まらなかった。

2001-02シーズン、クラウス・トップメラー監督が率いるクラブはバラックに加え、ルシオ、ゼ・ロベルト、ディミタール・ベルバトフといったタレントを擁し、超攻撃型のスタイルでブンデスリーガを席巻する。

第24節で首位に返り咲くと、さらに国内カップ、CLでも勝ち残り、「夢の三冠」が手に届くところまできていた。

しかし、ここでもバラックは「惜しい」の真価を発揮してしまう。

初優勝の期待がかかったブンデスリーガでは、残り4試合から3戦未勝利の不調に陥り、ドルトムントに再逆転を許してまさかの2位転落。国内カップでも決勝で敗れてしまったのだ。

さらにレアル・マドリーとの大一番となったCL決勝では、

ジネディーヌ・ジダンに今も語り継がれる伝説のボレーを喰らい、撃沈…。

ああ無情…。

ちなみにリーグ優勝を逃したのが、5月4日。国内カップ決勝で敗れたのが、5月11日。CL決勝で敗れたのが、5月15日。

「夢の三冠」どころか、わずか11日という短期間で3つのタイトル全てを逃す結果となってしまったのである。

こうして優勝を逃し続けたレヴァークーゼンは、2021年を迎えた現在もなお、ブンデスリーガで栄冠を手にできないでいる。

代表でも惜しい

レヴァークーゼンが“準三冠”に終わった前述の話は、サッカーファンには有名だろう。

しかしバラックには続きがあった。シーズン終了後、ドイツ代表として出場した2002年日韓ワールドカップだ。

ドイツは絶対的な司令塔へと成長したバラック、闘将オリヴァー・カーン、若きFWミロスラフ・クローゼなどの活躍で白星を重ね、ついに決勝の舞台へと駒を進める。

…が、ブラジル代表との決勝のピッチにバラックの姿はなかった。

彼は準決勝の韓国戦でイエローカードを受けてしまい、累積により出場停止となっていたのである。

韓国戦の75分に決勝ゴールを決めたバラック。しかしその直前の71分、味方のピンチを防ごうと相手のプレーを止めた際、痛恨の警告を受けてしまったのであった。

チームの勝利を優先したバラックらしいプレーではあったが、それによりサッカー界で最高の晴れ舞台に立つことさえ許されなかったのである。

結局バラックを欠いたドイツは、ブラジルの怪物ロナウドに2発を喰らい準優勝となっている。

最後まで惜しい

バラックは2006-07シーズン、バイエルンからプレミアリーグのチェルシーへと移籍する。

初の国外挑戦を決めた「ドイツ最高のMF」に対し、マンチェスター・ユナイテッドなどもオファーを出していたという。

しかしバラックはロシアの富豪ロマン・アブラモヴィッチ氏がオーナーを務め、ジョゼ・モウリーニョ監督のもと急進的な変革を遂げていたクラブに魅力を感じ、青いユニフォームを選択する。

当時のチェルシーは、プレミアリーグ連覇を達成していた。しかしバラックが加入した初年度、チームはFAカップ、リーグカップこそ制したものの、プレミアリーグは2位となり3連覇の偉業を逃すことに。

それでも翌シーズンにはUEFAチャンピオンズリーグの決勝まで進出し、クラブ初となるビッグイヤーが目の前へと迫った。

しかし、ここでもバラックは栄冠を手にすることができなかった。PK戦の末に(移籍先の候補だった)マンチェスター・ユナイテッドに敗れてしまったのだ。

さらにシーズン終了後、ドイツ代表の主将として臨んだユーロ2008でも、決勝でスペイン代表に敗れてしまう。

もはや言葉がない…。

バラックはこのシーズン、プレミアリーグ、CL、リーグカップ、ユーロ2008で2位もしくは準優勝となり、レヴァークーゼンに在籍した2002年以来2度目となる「シルバー4冠」を達成している。

結局、一時代を築いた“小皇帝”バラックはドイツ代表、そしてチャンピオンズリーグでのタイトルを獲得することなく、また、代表キャップも100目前の98で現役を退くことになった。

【写真】後世でより「評価されるべき」最強クラブの5名

現実の世界では何かと惜しかったバラック。ゲームの世界で彼を獲得し、ぜひ何度も優勝させてあげてはもらえないだろうか。

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