ビットコインに次ぐ時価総額を維持する暗号資産「イーサリアム」の価格が3営業日連続で最高価格を更新し、4000ドル(約43万6000円)を突破しました。

Ethereum (ETH) price soars above $4,000 for the first time

https://www.cnbc.com/2021/05/10/ethereum-eth-price-soars-above-4000-for-the-first-time.html

Cryptocurrency ethereum hits new record high again; dogecoin slumps | Reuters

https://www.reuters.com/technology/ether-bursts-past-4000-other-cryptos-firm-2021-05-10/

Ether hits new record high, crests $4,000 milestone - MarketWatch

https://www.marketwatch.com/story/ether-hits-new-record-high-crests-4-000-milestone-11620616507

暗号資産の分析を専門とするCoin Metricsによると、イーサリアムは「過去24時間で7%超」という急騰を見せ、日本時間5月11日2時15分に4196.63ドル(約45万6900円)という過去最高額に達しました。



日本時間5月11日2時30分を基準とした価格では、イーサリアムは過去24時間で8.1%上昇して4200.86ドル(約45万7000円)、ビットコインは過去24時間で1.1%上昇して5万7962.18ドル(約631万円)でした。時価総額で見た場合、イーサリアムは約4834億ドル(52兆6300億円)、ビットコインは約1兆9千億ドル(207兆円)であるため、イーサリアムの時価総額はビットコインのおよそ4分の1という計算です。

イーサリアムは長らく、ビットコインに次ぐ「暗号資産第2位」という地位を長らく占めてきましたが、注目度はビットコインに比べて高くありませんでした。しかし、2021年4月にビットコインは約2%以上下落する一方でイーサリアムは40%超の上昇を見せており、ブームの様相を呈しています。

報道によると、イーサリアムに波が来ている現況は、イーサリアムの特徴の1つである「Decentralized Finance(DeFi:分散型金融)」に注目が集まっているからとのこと。DeFiがどういったものなのかは、以下の記事で詳しく解説しています。

既存の金融システムを塗り替える暗号資産の「分散型金融(DeFi)」のメリットとデメリットとは? - GIGAZINE



また、デジタル作品の価格を急騰させている要因である「非代替性トークン(NFT)」においてもイーサリアムの採用率が高い点も、今回の波につながったと報じられています。

一方、一部の専門家はイーサリアムについて「価格が高騰している割には使用されていない」と述べており、現状の価格について「過大評価」という評価を投げかけています。

今回の価格高騰によって、イーサリアムネットワーク全体が混雑しており、イーサリアムはトランザクション時間を短縮して必要な電気料を削減するというアップデートが予定されています。