名の知れた投資家だった(※写真はイメージ)

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「適格機関投資家」のお墨付き

 経営コンサルタントの増田裕介氏は、投資の世界では名の知られた人物だ。そのプロフィールには輝かしい実績と肩書が並ぶ。だが、今年2月、3億円を超える額の貸金返還訴訟を起こされ、自宅マンションまで差し押さえをかけられる事態に陥っている。

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「増田さんの口車に乗せられ、3億3000万円を騙し取られました」

 と憤慨するのは、飲食店チェーンの社長。「保険代理店の営業マンから、“いずれ上場を考えているのなら、すごい人を紹介する”と、増田さんに引き合わされたのがきっかけでした」

 増田氏の略歴によれば、慶応大在学中からITやPR、教育系のビジネスに従事し、2017年、自身の経営する学習塾「増田塾」を「Z会グループ」にバイアウト。これまで4回のバイアウトを経験している。さらには、史上最年少で公益財団法人認定を受け、「日本教育文化財団」を設立。20年には金融庁から「適格機関投資家」のお墨付きも与えられた。

名の知れた投資家だった(※写真はイメージ)

 一説には、40歳で個人資産が100億円だとか。すごい人、を疑う余地はない。ならば、飲食店チェーン社長の訴えはどういうことなのか。

「返せないものは返せない」

 社長曰く、昨年の4月初め、コロナ禍による売り上げ激減で銀行から3億円の融資を受けた。増田氏からは、創業間もない企業に資金を注ぎ込む「エンジェル投資」を勧められたという。

「“僕のパートナー会社に投資すれば、月6.5%くらいの利回りが見込める。保全のために、パートナー会社の株式を担保として押さえるからノーリスク”との説明でした」

 社長が投資に応じた額は、最初に6000万円、追加で1億4000万円の計2億円。のちに別条件での投資も提案され1億3000万円も振り込んだが、結局、2億円を投資した2カ月分の配当800万円を手にしただけで、残りすべてを失った。

「増田さんは“公益財団法人を持っている僕が騙すなんてことをすれば大事(おおごと)になる。万が一にも、そうなったら僕が責任を持って返済しますから”と請け合っていました」

 昨年暮れには“返せないものは返せない”と開き直られたという。増田氏に話を訊こうとしたものの、代理人弁護士が「相手と和解するので、記事の掲載はやめて欲しい」と語るのみ。

 光が強ければ影も色濃くなるように、その経歴が輝かしい分、闇も深いのかもしれない。

「週刊新潮」2021年4月29日号「MONEY」欄の有料版では、増田氏が債権者に持ちかけた投資について詳報する。

「週刊新潮」2021年4月29日号 掲載