車内が高温になったり劣化しやすい!

 1980年代から1990年代にかけて、豪華装備として人気だったのがサンルーフだ。ちなみに日本車初はホンダのN360で、手動で開閉するキャンバストップだった。

 その後、今のような電動が、同じくホンダのプレリュードに初採用された。トヨタスポーツが採用したいわゆるタルガトップはあったものの、屋根が開くというのは画期的かつ、未体験のことで、デートなどにももってこい。なんと後付けのサンルーフというのがあったほどだ。また、実用的なメリットとしてはタバコの煙など、換気しやすいというのはあった。

 サンルーフはもちろん今でもあって、ダイハツのタフトは大面積をウリにしているし、最近は若干減ったものの、ヨーロッパ車でも装着率は高い装備だ。前後で開くなど、こちらも面積が大きいが、これは日照時間の短さをカバーする日光浴の文化によるもので、できるだけ太陽光を浴びたいという欲求のあらわれとされている。ちなみに、開閉はしないものの、ほぼルーフすべてがガラスというルーフもあるが、理由は同じだ。

 では、デメリットはないのかというと、いろいろとあって、当然のことながら価格が高くなる。オプションで設定されている場合、だいたい10万円高といったところだろうか。メーカーオプションとなるので、生産も手間と時間がかかるから、納期についても長くなりがちだ。

 さらにガラスなので、日光が直接入ってくるため、車内は熱くなりがち。ガラスだけでなくて、スライドするシェードが内側に付いていても断熱材が中に入るわけではないので、どうしても熱は侵入してくるのは仕方がないだろう。

走りの面ではサンルーフは不利になる

 走行面では、重心が高くなるというのがある。そもそも同じ面積のガラスと鉄板を比較すると、前者のほうが重たい。つまりサンルーフにするとそれだけふらつきやすくなったり、コーナーリング時にロールがきつくなったりしてしまう。前述のガラスルーフについて、海外メーカーの技術者に聞いたところによると、「本当はルーフをガラスにはしたくないが、ユーザーの要望が強くて、用意するのは絶対だ」と言っていたのが印象的だ。

 そのほか、安全面でもルーフまで変形するような衝突はないかもしれないが、転倒した際に割れて、車内に破片が飛び散ることも考えられる。

 そして意外なデメリットが、経年劣化だ。1990年前後のネオヒストリックカーになると、トヨタのソアラなど、サンルーフを付けているクルマが結構あるが、開口部まわりのウエザーストリップが劣化して雨漏りしている例をよく見かける。もちろん部品は出ないので、我慢して乗るか、流用できるパーツを探すしかなかったりする。なかには「サンルーフ車は選ばないほうがいい」ときっぱりと言うほどだ。

 快適なのは確かだが、実際に付けてみたら意外に使わないという声も聞かれるだけに、この点も含めて、自分にとって必要かどうかを事前に整理してから装着したり、中古車なら選んだほうがいいだろう。